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OpenOffice.org と LibreOffice が再合流できる可能性が出てきた

以前書いた記事で、「オープンオフィス」が揉め事の結果二つに分裂してしまい、分家の「LibreOffice」が出現したという話を書きました。

#そして分家の「LibreOffice」が本流になりつつあるという、ややこしい事態についても

ところが、Oracleが「OpenOffice.org」を外部に「寄付」することにしたため、両者が再合流できる可能性が出てきました。

◆Oracleが「OpenOffice.org」を寄付すると発表

まずはニュースから、

OracleがOpenOffice.orgのコードをApache財団に寄贈、LibreOfficeとの再統一に向け前進
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20110602/360967/

念のために少しだけ最初の事情から説明しておきましょう。

「オフィス」の無料版として知られている「オープンオフィス」で揉め事が発生し、残念なことになってしまう事件が起こっていました。詳細については再度説明すると長くなりすぎるので、以下の記事を見ていただければと思います。

OpenOffice.org と LibreOffice が内紛してる件(MSOfficeの敵は内部抗争中)
http://firstlight.cocolog-nifty.com/firstlight/2011/04/openofficeorg-l.html

結果としては、オラクルの買収をきっかけに「オープンオフィス」の開発者から大量の脱藩者が発生し、「LibreOffice(リブレオフィス)」という別のプロジェクトとして分裂してしまった残念な事件でした。

そして、次のバージョン(3.4)が、OpenOffice.org側とLibreOffice側でそれぞれ別々に開発されていました。

現時点では、LibreOffice側での精力的な活動が目立ち、めきめきと改良がなされているように見える状態でした。事情を知っている人にとっては、LibreOfficeが今後を担う存在でOpenOfficeはオワコンという空気感になりつつありました。

しかし大問題は、世間一般で「オープンオフィス」という名前が浸透しているのに、それが無駄になってしまうということでした。名前の権利は依然としてオラクルの手の中にあり、他では使うことが出来ませんでした。

しばらくは無意味な混乱が続いてしまうのかと思われたのですが、なんと6月1日にOracleから「OpenOffice.orgから手を引く」との発表がなされた、というのが今回のニュースです。

米Oracleは2011年6月1日(現地時間)、OpenOffice.orgのコードをThe Apache Software Foundationに寄贈すると表明した。

The Apache Software Foundation(Apacheソフトウェア財団)とはウェブサーバのApache(アパッチ)などを開発している団体で、オープンソースソフトウェア開発を支援する非営利の団体です。

つまりオラクルは、OpenOfficeを手放してオープンソースの団体に寄付することにしたということです。

これによって、オラクルが一度は拒否した「OpenOfficeの分裂回避」が、回りくどい形でのLibreOfficeとの再合流によって実現する可能性が生まれることになりました。

◆再合流に向けた話し合い

再合流に向けた話し合いの開始も発表されました。

OpenOffice.orgから派生したLibreOfficeを開発しているThe Document Foundationは同日、Apache Software Foundationとの話し合いを始めたことを明らかにした。

ただし、再合流にむけて少し問題も残っています。両者で採用している「オープンソースのライセンス」が違う、組織のやり方が異なるなど、両者が話し合いで解決しなければならないことがあります。

  • LibreOffice(TDF)のライセンス: LGPL v3
  • Apacheソフトウェア財団のライセンス: The Apache License

LibreOfficeは、Oracleの「やり方」に反発して分裂となりましたから、組織のあり方の違いが問題となる可能性はあります。

なお、話し合いがまとまらなくてもLibreOfficeはこれまでの予定通りに開発とリリースをするとの発表もされています。

Document Foundationは今週リリース予定のLibreOffice 3.4.0、1カ月後にリリース予定の3.4.1、および次期メジャーアップデートとなる3.5の開発を継続していくとしている。

実はこのニュース、LibreOffice 3.4がリリースされる直前のニュースでした。

OracleがLibreOffice(TDF)陣営に寄付すれば話は簡単だったのですが、そうしなかったのにはやはり「LibreOfficeの奴らは気に入らない」というところがあったようにも思えます。

Oracleは副社長 Luke Kowalski氏の名前で「Apache Foundationのモデルは、商業と個人のボランティア貢献者の連携によるオープンソースソフトウエア開発を可能にするものだ」とのコメントを発表した。

先ほど「ライセンスが違う」と書きましたが、Apacheソフトウェア財団は一般的にオープンソースと呼ばれているものとは少し文化が違い、Oracleはわざわざ「少し文化が違うところ」に寄付してしまいました。

さて、この後どうなるのでしょうか。もし合流するとしてLibreOfficeの名前がOpenOfficeに変更されるのかどうかなど、と色々気になります。

とりあえずはこれまでと違って、うまく合流なくても喧嘩になるようなことはないはずですが。

※なお、どうするか迷っていると書いた私自身ですが、前回の記事を書いてしばらく後にLibreOffice3.4(ベータ)をインストールして試したところ、ほどなく乗り換えてしまっておりました。入れたとたん、起動がとても速くなっているのに感心せざるをえなかったのです。

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