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雑:入試の事件はゆとり犯罪 / 本の協会、自炊代行業者に警告

小さいネタを二つ書きます。

  • 本の協会、自炊代行業者に警告をする
  • ゆとり犯罪:入試の事件

以上について少し、

◆本の協会、自炊代行業者に警告をする

電子書籍が普及しなさ過ぎるので、あるいは自分の部屋が本で狭すぎるので(私の部屋のことだ)、本を解体してスキャンするのが流行気味です。そして自分で本を電子化することを「自炊」と呼んだりします。最近では、低価格で「自炊」を代行してくれる業者も沢山あります。

そういう昨今の事情でしたが、それに対して本を出版する側の協会が、「自炊代行は止めなさい」という警告をし始めましたというニュース。

紙の本、自前で電子書籍化 書協、代行業者に警告へ http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/enterprises/manda/20110228-OYT8T00368.htm

簡単に言うと「細かい部分で文句をつけました」で、こんな感じです。

  • 個人が自分で使用するために複製することは許可されている(私的複製)
  • 自炊代行は、複製者と使用者が異なるので上記の許可の範囲外(と、この人達は主張する) 。

自炊自体が禁止されていればまだ話はわかるのですが、そうではないのです。また、今後はこういうことを進めるそうです。

  • 自炊代行業者に警告文を送付
  • 出版社に対し、本の奥付(本の最後の最後の部分)に、自炊代行はアカン!という文言を入れるように要請

また、このニュース自体がこういう論調です。

電子書籍をめぐっては、村上春樹さんらの小説が無断で販売される問題も起き、自炊が海賊版の温床になっているとの指摘もある。

これはちょっとうんざりしますね。

古くからの人達が、新しいものが自分たちの都合に合わないときに、関係ありそうで関係ないことを理由にして「あれは悪いのでけしからん」とすることがあります。その典型的パターン。

またこれがこの人達の本音だとすると、そのうち自炊そのものが規制されるかもしれません。電子化書籍が存在しない世界に戻りたいのならばそういうことになります。

◆ゆとり犯罪:入試の事件

現在世間を騒がせているモバイルなカンニングについて少し書いてみましょう。

http://my.chiebukuro.yahoo.co.jp/my/myspace_quedetail.php?page=1&writer=aicezuki

まず、発覚したきっかけが「Yahoo!知恵袋」というのが何とも言えません。そんなものネットに投稿したらバレてしまうのは当然なわけで、図に乗って乗りすぎて露見したというところが情けないですね。確実に氷山の一角であります。

「携帯」からYahoo!知恵袋への投稿だったそうですが、携帯からのアクセスは確実に個人が割れてしまいますから(怪しい携帯を買ってこない限りは)、サイトのアクセスログからすぐに個人が割れてしまいます。アクセスの内容と日時が残ることを考えると、自分で悪事の証拠を保全するようなものなのですよ。まさにゆとり犯罪。

誰かなのかを秘匿する意味においては携帯の匿名性は最低レベルですが、携帯の怪しいサイトなどで携帯は自由だぜヒャッハーと図に乗っているからかもしれませんね。その「自由」は、単に家族や学校から見えにくいだけなのですが・・

次に問題になるのは、ゆとり犯罪すら見抜けなかった大学は何ですかという問題点だろうと思いますが、これはちょっと仕方ないのではないかと思うところがあります。

国公立大学の試験監督は、おそらく大学の先生(や事務職員)が行っていると思われるからです。大学の先生が鬼の摘発などできるわけもありません。

ちゃんと監督しろと言われるとおそらく大学側は頭を抱えるはずです。なぜならそういうことが可能な体制じゃないからです。

そうなると大学入試に怒りたくなりますが、世間のその他の試験でも試験監督は派遣で呼ばれただけで何もわからん人がやっていたり、公的な試験だと何らかの形で税金で生活している人がやっているだけだったりして、他でもやはりきちんとした摘発は困難だと思われます。

また念のため、この件で解るとおり発覚するときには発覚するので、少なくとも繰り返しているとそのうちに足がついてしまいますし、その結果は破滅的なものになります。よって、だからといっても不正はお勧めできませんのでご注意。

#今後、色々な試験が窮屈になったとしたら嫌ですね

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コメント

>自炊代行業者に警告文を送付

自炊代行業自体が過渡期の商売でしかないのに、そこに文句をいうのは
よっぽど電子書籍憎しなんでしょうね。
こりゃほろびそうですね。

投稿: モコム | 2011/03/09 13:00

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