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中国大陸でiPhone発売決定 - W-CDMA陣営のChina Unicom(中国聯通)から

前から噂が出ていましたが、中国大陸でiPhoneの正式発売が決定しました。


◆iPhone は W-CDMA陣営のChina Unicom(中国聯通)から

なんで中国移動じゃないのか、とか色んな意見が出てはいるようですが、このブログをずっと読んでおられた方には当然の結末ではないかと思います。

Apple、iPhoneの中国での販売でChina Unicomと契約
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0908/29/news003.html

中国の大手携帯電話会社China Unicom(中国聯通)は8月28日、同社が米AppleのiPhoneを中国で販売することでAppleと合意に達したと発表した。3年間の独占販売契約で、2009年第4四半期(10~12月)に発売の見込みという。

なぜこうなったか、を以前から用いているいい加減なまとめコピペを用いて再度説明してみましょう。

グループ1:TD-SCDMA(国策の独自第三世代技術):中国移動
中国移動(国営携帯電話会社)(国内1位:世界1位)
+中国鉄通(チャイナレールコム)(鉄道の通信網が由来の固定事業者)
+中国衛星通信(チャイナサットコム)(元は中国電信の一部)

グループ2:CDMA2000(クアルコムと協力関係):中国電信
中国電信(チャイナテレコム)(固定1位)(PHS事業者)
+中国聯通(チャイナユニコム)(国内2位:世界3位)のCDMA部門

グループ3:W-CDMA(W-CDMAは世界標準):中国聯通
中国網通(チャイナネットコム)(固定2位)(PHS事業者)
+中国聯通(国内2位:世界3位)のGSM部門

毎度の事ながら、グループにつけた番号は私が適当に付けた番号です。

最初(初代iPhoneの時代)に交渉をしていたのは、中国移動だったようです。ですが、Appleとの交渉がまとまらないままだったようです。その後もずっと。

なお、中国移動は中国市場で圧倒的な存在感を持っているので、「あの」中国移動がiPhoneを獲得して発売するのは当然だろう、的なイメージもあったような気もします。なぜ、中国移動じゃないの?という意見は、これでしょう。

通信方式で考えると、そしてAppleの他国での実績を見ると、W-CDMA陣営のChina Unicom(中国聯通)が当然に獲得する流れに見えました。

なぜかというと
・通信方式がGSM/W-CDMA/HSDPA
・勝ち組キャリアではない

初代iPhoneは世界標準のGSMを通信方式として採用していました。中国大陸でもGSMが基本になっていますから、初代iPhoneを中国大陸で発売することは可能でした。

ですから最初は中国移動(当時はGSMのみ)との交渉が行われたようですが、交渉がまとまりませんでした。日本でドコモとの交渉がまとまらなかったのと同じく、Appleの出す条件に中国移動が同意しなかったのが原因のようです。

その後時間が経ち、iPhone 3G が発売されます。iPhone 3G はアップルのお膝元の北米で盛んなCDMA2000ではなく、世界標準のGSM/W-CDMA/HSDPAに対応していました。

この時点で、中国移動の可能性は低くなりました。CDMA2000に対応しなかったほどですから、中国移動向けの専用機種(TD-SCDMAの採用は中国移動だけ)になってしまうTD-SCDMA版を開発するとは考えにくいからです。

また、勝者ではなく挑戦者であるW-CDMA陣営にとっては、Appleからの条件を呑んでもiPhoneを導入し、世界標準規格を用いている有利さを生かして、第三世代での逆転を狙いたい状況もありました。

<中国OSS>聯通は本日iPhone関連をリリース
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0831&f=it_0831_002.shtml

中国は世界最大の携帯電話市場で、7億ほどのユーザーがいて、うち2/3を中国移動が占め、残りの1/3を中国聯通と中国電信が分け合っている。

実際、世界中のいろんな国で「負け組キャリア」からiPhoneが発売される現象が起きていました。Appleが各キャリアを条件競争させた結果、そうなったとも言われます。

通信方式・Appleの出す条件にどちらが良い回答をするか、どちらの点についても、この結果を予想させるものでした。


◆ただし、実質的にはiPhoneはすでに普及

ただし中国では現時点ですでに多くのiPhoneが利用されています。

というのは、勝手に海外から輸入され、勝手に利用されているiPhoneがすでにかなり沢山あるためです。

つまり、「中国でiPhoneが使えるかどうか」という意味においては、以前からとっくに使えるようになっていました。

キャリアから公式に発売され、中国向けの公式のサービスが提供されることが、今後起こる変化になりますが、お金を払って公式サービスを使うことがそれほど(少なくとも日本ほどには)重視されなさそうです。

実際、

中国聯通:「APP Store」は導入せず
http://www.chinapress.jp/mobile/18157/

だそうで、やはり中国流とApp Store流はあわないようです。にしても、アップルも中国相手には結構譲歩せざるを得なかった、ということかもしれません。

というわけで、

正式発売は China Unicom(中国聯通)に決まった? で、今と何が変わるの?

実は当地ではさしたるニュースではない気もします。


◆中国移動はそっくりさんで対抗した

他陣営も対抗機種を用意するようです。

<中国OSS>聯通は本日iPhone関連をリリース
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0831&f=it_0831_002.shtml

2、中国移動のOPhone携帯は来週全面的にデビュー

本日、情報筋が明らかにしたところによると、注目を集めている中国移動のOPhone携帯は来週全面的にデビューし、それぞれTD-SCDMA方式になるとのことだ。デビューするOPhone携帯の具体的なモデル番号は、判明していない。iPhoneと聯通の“結婚”も今日発表される可能性があるとのことだった。

中国移動は、「OPhone」という、iPhoneっぽいがiPhoneではないものを投入するようです。なんとも中国です。

“OPhone”に見る中国の強さ
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/OPINION/20090710/333595/

OPhoneは世界最大の契約ユーザー数を持つ携帯電話事業者,中国移動(チャイナ・モバイル)が,真面目に作っている携帯電話プラットフォームなのだ。
その見た目はというと,実はiPhoneそっくりだ(写真1,写真2)。プリインストールされているアプリケーションの機能やそのアイコンのイメージもほぼ同じ。例えば,最新版のiPhone 3.0で初めて入った「Spotlight」同様の機能も入っている。

とにかくそっくりの物を作りなさい、という指令のもとに作られたのは間違いないでしょう。中国移動(世界最大の携帯電話キャリア)自らがそっくりなものを作らせているというのがすごいです。なお作ったのは韓国のLG電子。

OPhoneの実体は,米グーグルのAndroidをカスタマイズし,中国移動仕様に仕立てたもの。アプリケーションのランチャーのほか,ミドルウエアなどに手を入れている。Androidで用意されたAPI(Application Programming Interface)はそのまま残してあり,Android用のアプリケーションとも100%の互換性がある。「OPhone独自のAPIとして全体の10%程度を追加してある」(OPhoneに詳しい技術者)という。つまり,OPhone上ではOPhone専用のアプリケーションだけでなく,Androidのアプリケーションが動く。

つまり、Androidの改造版(Androidではない)で、iPhoneにそっくりに作ってあるもののようです。日本には無い感覚ですが、怪しいそっくりさんではなく、格式高いそっくりさんである、というところが違うようです。下手すると本家より良いかもしれないレベルの。


◆CDMA2000陣営は、ブラックベリーとPalmを投入


<中国OSS>中国電信初めてブラックベリーの導入を明言
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0826&f=it_0826_001.shtml

W-CDMAほどではないにせよ、この陣営も「海外からの端末調達が容易」という有利さがあります。そこで、北米から端末を投入することになったようです。

投入されるのは、BlackBerryとPalmのようです。

BlackBerryはとても良くできているようで、日本でも良い評判を良く目にしますし、身近でも絶賛している人が居たりします。

話題としてはこれが一番小さいようですが、もしかしたら「中国電信でBlackBerry」が実際に使って一番良いものではないか、という気がします。

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コメント

中国移動でもiPhoneを出すんじゃ?って噂が有りながらTD-SCDMA版は有り得ない状況ですが、
中国移動自身が「EDGE Evolution Downlink Dual Carrier」に行きそうですね。
このまま中国移動のTD-SCDMAがマイナーなままEDGE Evolutionが採用されると世界最大キャリアの量産効果で、世界的にもEDGE Evolutionとその延長上の技術で充分って既存3G全部マイナーな将来になりかねない?
http://www.nokiasiemensnetworks.com/global/Press/Press+releases/news-archive/Nokia+Siemens+Networks+successfully+conducts+worlds+first+live+EDGE+Evolution+Downlink+Dual+Carrier.htm

投稿: み | 2009/09/15 20:03

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