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495 携帯電話8月の純増数:ソフトバンクが純増首位を取り返す

携帯電話8月の純増数:ソフトバンクが純増首位を取り返す

事前の予想投票も行っていた八月の純増数について記事を書きます。

投票:携帯電話2009年8月の純増数、どうなる?
http://firstlight.cocolog-nifty.com/firstlight/2009/08/20098-7b89.html

ソフトバンクの首位陥落後の今月、ソフトバンクとドコモの純増数がどうなるかが注目されましたが、結果としては「ソフトバンクが首位を取り返した」という結果となりました。

では細かい純増数と予想投票の答え合わせ、そしてソフトバンクの数字の意味と今後の予想について書いてみたいと思います。

◆今月の純増数と答え合わせ

まずは今月の純増数と、予想の答え合わせをしたいと思います。

事業者別契約数(2009年08月末現在)
http://www.tca.or.jp/database/2009/08/

八月の純増数:
NTTドコモ 11万2900
au 7万7800
ソフトバンク 11万5100
EMOBILE 6万1100
ウィルコム -3万900(PHSのみ-4万500)

僅差ながら、ソフトバンクが首位に返り咲きました。そしてAUが三位に、ウィルコムの調子がさらに良く無くなっています。

次に、答えあわせをしましょう。

SBM > DoCoMo > EM:8票 (15%)
SBM > EM > DoCoMo:1票 (1%)
EM > SBM > DoCoMo:0票 (0%)
EM > DoCoMo > SBM:2票 (3%)
DoCoMo > SBM > EM:32票 (60%)
DoCoMo > EM > SBM:10票 (18%)

正解は「SBM > DoCoMo > EM」でした。大半の予想は外れとなりました。当たった人はおめでとうです。


◆ソフトバンクは「まだ戦う」気なのか?

今月注目されたのは、ソフトバンクがドコモと競争してどちらが勝つかということよりも、ソフトバンク(そしてドコモ)は純増一位にこだわろうとするかどうかでした。

つまり、どちらが勝つかというより、そもそも一位を取ろうとするのかどうかでした。

今月はどうなるのか?
・再度、純増一位を全力で取りに行く
・首位陥落をきっかけに、今後は純増数での無理はやめて新しい戦略へ
・純増一位のキープは目標としないが、時々は純増一位を取る

事前の予想で「ドコモ一位」が多かったのは、

・ここしばらくの数字を見る限り、ソフトバンクはかなり無理をして一位を取っている
・ソフトバンクには余裕が無い
・ソフトバンクはもう無理をしないかもしれないし、もしくは無理をしてもドコモに勝てるかどうか

という意見が予想に現れたものだと思います。

しかしソフトバンクは八月、首位をあきらめるどころか、これまで以上に無理をして純増首位を取り返しに行ったようです。

つまり、ソフトバンクの意図は、いずれかのどちらかではないかと思います。

・再度、純増一位を全力で取りに行く
・純増一位のキープは目標としないが、時々は純増一位を取ってアピールしておく

首位を取り返したのは「一位に手が届かないわけじゃなくて、一進一退なんだよ」と言いたいだけかもしれません、そうであるならば、来月は「今月の純増数はお休みです」という数字になるかもしれません。

もし、「たとえ無理をしても、ソフトバンクは可能な限り首位でありつつける」という意図による数字ならば、来月も引き続き、ソフトバンクの「苦労したであろう数字」が出て来ることになるでしょう。

ただし、一位を取ろうとしても一位を取れるかどうかわからなくなりつつあるので、来月一位でなかった場合に、どういう意図によるものなのかは解らないかもしれません。

◆ソフトバンクの「苦労」の痕跡

ソフトバンクの純増数には、ソフトバンクが純増数を伸ばすために「苦労」したことが原因と思われる、他社とは違う傾向があります。

なお、携帯電話会社はどの会社も、いろんな「工夫」をして数字を取っているのが実情なので、ソフトバンクの個別のことについて書くつもりはないことは最初に念を押しておきます。

まず、以前からソフトバンクの純増数は、他社と比べて関東に偏っている傾向がありましたが、今月もその傾向が続いています。

事業者別契約数(2009年08月末現在)
http://www.tca.or.jp/database/2009/08/

地域ごとのソフトバンク:
北海道 400
東北 -300
東京 9万5900
北陸 300
東海 1500
関西 1万4900
中国 0
四国 100
九州 2300

確かに関東の人口は多いのですが、ここまで偏っていません。少なくとも、他社の純増数はこんな感じになっていません。

この数字は、関東中心に沢山売り込んだからではありません。ネット販売や法人販売など通常の店舗販売ではない数字について、地域集計では関東でカウントされる(ことがある)ため、こうなっているようです。

つまり少なくとも、ソフトバンクは他社と違う方法で数字を稼いでいるから数字が偏っていることが解ります。

また、純増数と同時に、「各社のiMode相当の契約者数の増減」が発表されていますが、この数字も他社に比べて少なくなっています。

事業者別契約数(2009年08月末現在)
http://www.tca.or.jp/database/2009/08/

携帯IP接続サービス(純増数):
NTTドコモ 4万2300(11万2900)
au 8万100(7万7800)
ソフトバンク 2万2800(11万5100)
EMOBILE -100(6万1100)

この数字はドコモにおいては「iModeの契約者数の増減」です。実質上、iModeに対応した端末(=通常の携帯端末)の増減の指標になります。

つまりこの数字は、「通常のケータイ端末の利用者の増減の目安」になるものです。

そして、この「純増数」における順位では、

au 8万100
NTTドコモ 4万2300
ソフトバンク 2万2800
EMOBILE -100

つまり、通常のケータイだけでの数字では、実はauが一番好調かもしれないということになります。

この数字と純増数との差は、以下のようなものによると思われます。

・データ通信専用の端末
・iMode等の契約をしない端末(音声のみでの端末利用や、スマートフォンなどの「ケータイ」ではない端末)

ドコモやauについては、iMode契約やEZWeb契約の契約数がこの数字にカウントされており、スマートフォンは除外された数字だということが明らかになっていますが、ソフトバンクについては、スマートフォンなども含むのではないかという話もあります(実は、どういう数字なのかはっきりしていない)。

もし、「スマートフォンなども含む」場合には、この数字は「iPhoneの増加数も含む」数字となり、そうでない場合には「iPhoneの増加数も含まない」となり、数字の意味が変わってきます。

「iPhoneの増加数も含まない」場合には、iPhoneが売れているからの現象と理解することもできますが、もし「スマートフォン等も含んでいる」場合には、iPhoneによる純増の押し上げ効果は限定的で、何か別のものが一位復帰に貢献したことになります。

つまり、

・auは純増数の大半は通常のケータイ販売によるものである
・ドコモとソフトバンクは通常のケータイ販売以外での数字が大きい
(ただしこの数字にiPhoneが含まれるかどうかは公式には不明)

事がわかります。

また、

事業者別契約数(2009年08月末現在)
http://www.tca.or.jp/database/2009/08/

通信モジュール:
NTTドコモ 3100
au 9900
ソフトバンク 4万8200

ソフトバンクは「通信モジュール」で数を稼いでいることもわかります。

これはソフトバンクがデジタルフォトフレームを盛んに売り込んでいる(配っている?)ことと関係のある数字だと思われます。

ちなみに「デジタルフォトフレーム」とは、表示部が液晶(など)になっている写真立て状のものの事で、デジタルな写真のデータを写真立てのようにして表示するものです。デジカメのSDカードを差したりして使います。

上記の説明は一般的な「デジタルフォトフレーム」の説明ですが、携帯各社による「デジタルフォトフレーム」では、あるメールアドレスに向けて画像ファイル付きのメールを送信すると、そのメールが写真立てに表示される、というような仕組みになっています。

ソフトバンクのものでは、

・ソフトバンクからの画像付きメールしか受け取らない(大変に残念)
・二年縛りで、2010年1月までは月額490円、それ以降は月額980円

携帯網を圧迫する可能性が低く、ついでにこれも無料で契約できますと薦めやすそうな半面、もし端末代金を無料にして多量に配っているならば、その分の出費が大変そうです。

ただし、ばら撒くだけでその後の展望が何もない数稼ぎと違い、新しい需要に向けてばら撒いているのは評価できる点かもしれません。もっとも、もし流行らせたところで他社に簡単に真似をされそうで、そもそも単に使われない端末が多量に生まれるだけになるかもしれませんが。


◆auとウィルコム

また今月は、ウィルコムが一層悪い数字になっています。

以前からウィルコムはしばらくは調子悪いだろうと書いていたとおり、調子が良くないのは予想していたことですが、ウィルコム的にあまり見たことの無い純減の数になっています。

今月はauの調子がいつもより良かったのも特徴でしたが、もしかすると、auの「390円で三箇所まで定額」がauの数を押し上げ、ウィルコムの数(や他社)を削ったのではないかと思われます。

ウィルコムとしては、三箇所ではぜんぜん足りませんとか、メールの利用も含めるとウィルコムの方が安いという使い方の人たちに向けての売り込みか、もしくは対抗値下げが必要なのではないかと思われます。ただ、ここで値下げはつらいはずです。

ウィルコムの中高生割引は、au対策なのかもしれません。確かに三箇所ではぜんぜん足りない使い方でしょうから。



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