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548 「劣化ケータイ」としてのスマートフォンが登場するかもしれない

現在、スマートフォンと言えば高級品なイメージですが、逆のイメージのスマートフォンが出来るのではないかという話。


◆今までのスマートフォン、とは違うスマートフォン

今までのスマートフォンは、(ちょっといい加減な説明ですが)普通の携帯電話を超える高機能な端末とでも言うような位置付けでした。

高機能で難しくて、端末の値段も高くて料金コースも高くて詳しい人が使っているようなイメージです。

おそらくこれからも「このイメージで売られる何か」は残る事になると思いますが、スマートフォンには別の流れが生まれる事になるのではないかとも思っています。

ここしばらくスマートフォンへの新規参入の新しい話が出てきています。台湾のAcerがスマートフォンを発表すると発売したり、DELLがスマートフォンを発表するのではないかという噂などです。

実態がどうだったかはともかく、これまではスマートフォンはスペシャル感のある存在でしたが、AcerやDELLはスペシャル感のあるものを製造するメーカではありません。そこそこのものを安価に大量生産するメーカのイメージがあります。

AcerやDELLが最初に発売するスマートフォンがどういうものかは解りませんが、スマートフォン市場での戦いが進むにつれ、彼らは「他社よりも凄いものが作れる」という戦い方を選ぶのではなく、「世界市場の平均的要求のもので、十分な性能のもので、圧倒的に安い」というところで他社を圧倒して追い出そうとするはずです。

そういうスマートフォンは、とりあえず商売としてはスペシャル感のあるものではありません。


◆しょうがないからスマートフォン

妙にレベルの高い日本市場からすると、B級なスマートフォンが低価格で供給されている状態になるのではないかと思われます。

ので、「お金が無いからスマートフォンにしとくか、不便だけど」という、今ではよくわかんないことが起こるかもしれません。

実はイーモバイルのスマートフォンはこれの先駆けであるとも言えます、日本から調達するかわりに「しょうがないからスマートフォン」を提供しているとみなす事も出来るからです。

端末開発力の無い携帯キャリアは、
・世界量産型のB級スマートフォンを調達する
・日本向けにカスタマイズして、できるだけケータイの代わりになるようにする
そして売られた後も、
・利用者がスマートフォンとして使わないことの方が多い
というようなものを売られるようになるかもしれません。

つまり、安く買ってきたスマートフォンがベースで結果的に「劣化ケータイ」になっている携帯電話機の登場です。

「スマートフォンベースのものが、今の成熟したケータイを追い越してしまい、スマートフォンしか残らない」という予想もありますし、最終的にはそうなるかもしれません。ただし、もしそうなるとしてもしばらく時間がかかるはずです。また、その場合でもケータイ側との相互の融合が起こるはずです。

すでにオープンプラットフォーム上でのケータイ開発は進みつつありますから、全てが「スマートフォンのささいな差異」に吸収されて消えてしまう前に、一度別の次元の戦いに移行してからのことになるでしょう。もしかしたらドコモはその変化にも備えているような気もします。


◆なんちゃってケータイ

巨人ドコモはなんでもかんでも自分で作っていますし、それだけの力もあります。AUはまだ難渋が続いているとは言え、独自のケータイ向けのプラットフォームを辛抱強く成熟させつつあります(KCP+)。

イーモバイルとウィルコムは、そもそもドコモとAUとの端末面での正面競争はしていないので、最初からあまり問題ではありません。

ただしソフトバンクはドコモやAUと正面から渡り合えるような機種が必要であり、なおかつケータイ端末開発が難儀するのに困っているはずです。

すでにほとんど同じ機種を何回も使いまわしたり、多色展開して工夫したりはしていますが、そういうことばかりでは持たないはずです。高機能化で追いつく必要があるからです。

ですが、ソフトバンクにはドコモのような資金力もなければ、AUのKCP+のようなものもありません。ソフトバンクの余裕が無いのは基地局網整備だけではないのです、端末開発の基礎体力でもライバル二社から引き離されつつあります。

また困った事に、基地局網についてはMVNOでごまかせたとしても、端末については他キャリア向け端末の流用が難しくなるはずです。ドコモは自社向け端末を囲い込もうとしているようですし、まさかKCP+で作ったケータイをソフトバンクが採用するわけには行きません。

そうなるとソフトバンクが最初に、スマートフォンベースやスマートフォンベースのOSをベースにした、いわば「なんちゃってケータイ」に手を出さざるを得なくなる可能性もあります。

ただし、孫社長は自らがiPhone利用者のようですし、インターネットマシンと言っていたのもソフトバンクですから、「なんちゃってケータイ」で何ら問題はないのかもしれませんが。

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コメント

劣化とはいえ無線LANを搭載してたりすると
どこでもWiFiの加速装置ぐらいにはなりますまいか。

そうであるならば「焼け野が原」であってもイモバは行かねばならないのでしょう。
あながちS芋連合は

S!なんちゃってケータイ with 芋WiFi
なんて形で姿を表すかも??

投稿: TT | 2009/02/13 22:21

こんにちわ、通りすがりのものです。
いつも興味深く拝見させて頂いています。

こちらのエントリの件ですが、
個人的には、まったく同じ観点から逆の結論に辿り着きました。

つまり、ソフトバンクは(イーモバイルと同等に)
AUやドコモとドメスティックなサービスでの競争から身を引き
脱ガラパゴスした事業者に方針転換することで
経営の健全化を果たせるのではないかと。

実際のところ、そう割り切ってしまいさえすれば
ソフトバンクほど有利な事業者はいないのでは?

投稿: Tre0 | 2009/02/15 22:41

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