577 「アナログ」はテレビを見るの諦めさせ、携帯電話会社を困らせる
プラン無しでなんとなく書き出します。
◆「アナログ」
ブログの更新がおろそかになっているので明らかな通り(本当はもっといろいろなことを試したいんですけど)、時間をやたら消費するテレビはあんまり見ません(というかあまり見ることが出来ていません)。
結果として、アナログの視聴システムのままになっています。
しかも、USB経由でパソコンに録画されているものを作業しながら見たり出来るようにしてあるからそれで少し見るだけで、テレビ自体をつけることはほとんど皆無です。実はコンセントが抜けていても長期間気が付かないと思います。
もしPC上での視聴手段が無かったら、ほとんど何も見なくなっている可能性が高いです。
民放も「アナログ」マーク常時表示スタート
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0901/12/news005.html
民放テレビ各社は1月12日から、アナログ放送の画面右上に「アナログ」マークの常時表示を始めた。2011年7月に迫ったアナログ放送の終了を周知するため。NHKは昨年7月から常時表示をスタート。民放は一部の番組でのみ表示してきたが、12日からはCMを除く全番組で表示する。
たしかに薄く「アナログ」って出るようになったみたいですね。
このマークを出すことに関して、いろいろ悩んでいる人も居てのことではないかとは思うのですが、結局そうせざるを得なくなっているのでしょう、惰性で。
移行を促すべくケツを叩く効果を狙っているのかもしれませんが、テレビ自体に止めを刺す結果になる気もするなと思います。
目論見:
アナログのままの動かない人を、デジタルに「繰り上げ」させる
結果:
アナログのままの動かない人は「四捨五入」され、「テレビをやめる人」「テレビの代替手段」がメジャーな存在になる最後の引き金を引く
若い人ほどテレビを見ないとか、収入のある人ほど見ないという話も聞きますから、四捨五入というより四入五捨ないしは逆四捨五入かもしれません。
◆アナログ停波延期のうわさ
日本より一足先にアナログ停波する予定になっているアメリカでは、新大統領のオバマさんが、停波を延期させるのではないかという話も出てきているようです。
もしアメリカで停波が遅れると、その後に使うことになっていたはずのベライゾンの700MHz帯LTEの計画がおかしくなったりします。
割り当てをどうするかでまだ揉めている日本(そもそも携帯に使うのか他につかうのか、で)でも、ドミノ式に700MHz帯での割り当てが遅れる可能性もあります。
地デジ特需を期待している方面もあると思うのですが、テレビ終了のお知らせにつながる可能性もあるわけで、その流れが明らかになればとうとうテレビ局自体が不満を撒き散らすようになるはずです。そうなれば、延期以外ありえません。
アナログテレビは電波を非効率に利用していて、停波してハイテクな方法に置き換えれば貴重な電波帯域が有効活用されるのは確かです。わかりやすいのは携帯電話が便利になるであろう事。
効率化するだけではなくて、新しいデジタル放送にいろんな細工をした人たちの懐は暖まるでしょうし、家電製品も売れます。なにしろ日本のテレビが根こそぎされる大イベントになりますから。
でも、そういう「良いこと」を成立させるために割を食うのは日本の普通の人全般で、停波やら新しいシステムで恩恵を受ける人の負担ではなかったりします。なんか日本人全員からテレビ税を徴収して良くわからないところで山分けされている気もしてきます。
テレビの絶対必要性の前に国民はテレビ税に屈するという前提が暗黙にあった話だったような気がするのですが、そこが崩れています。しかもこの不景気。
テレビ局にとってはテレビ離れが始まってで弱っているところに不景気までやってきました。ここでテレビの地デジへの移行がさらに遅れて、アメリカでの停波延期があったりした場合、放送局自体が停波計画から降りて「国民の味方」をはじめるかもしれません。
しかも、そうなったとして放送局自体には大きな不便は生じません(アナログの電波を出しつづける無駄は生じるでしょうが)。困るのは、停波したあとに帯域を使う予定を立てていたところですが、それは放送局ではありません。
放送局が終盤になって「停波は嫌だ」と言い出しても歓迎される感じで通ってしまう可能性があります。政治家が言い出しても人気が出る可能性があります。
あるいは、意図的にそういう状況に追い込むことを計画している人が居てもおかしくない。
◆携帯電話会社は停波延期の可能性も考慮せざるを得ない?
1.5GHz帯については若干ですがババ抜き感もあるのですが(獲得すると後で困る可能性もある)、本来なら700MHz帯は問答無用で欲しい帯域のはずです。ですが、停波延期の可能性が影を落としている可能性があります。
もしオバマさんが「停波を延期します」と言い放ってしまった場合には、アメリカでは良い決断だと歓迎されてしまいそうです。
そうなれば700MHz帯の勝者だったはずのベライゾンは一夜にしてベライ損になってしまうわけで、日本の携帯電話会社も「明日はわが身かも」と思ってしまうことになるはずです。
もしかすると携帯各社から「700MHzでLTEをする開始する予定です」とか「700MHz帯をくれないと暴れる」というような発言があまり聞かれないのは、割り当て遅延の可能性を見越している陣営がある、からかもしれません。
1.5GHz帯の取り合いも、引き続いての700MHz帯の割り当てが混乱する可能性も考慮して、という難しいことになるかもしれません。
◆個人的まとめ
私にテレビ税を払わせたかったら、私のアナログ放送生活と遜色ない便利さを確保してください。何らかの方法で。画質とかについてはその次くらいの興味しかありませんので、このままだとテレビを引退するきっかけにする気がします。
もしくは「テレビの代替手段」が出てくることを期待したいです。私のアナログ放送生活と遜色ない便利さのものが。
こういうときばかりは破壊神孫社長の活躍を期待したいと思ったりもしますが、孫社長のことなので一件便利にみえて地デジ以上に束縛されるシステムになっていそうな気もします、そっち方向の才能も地デジを上回る人なので。
ニコニコ動画があと二年でテレビの代わりになるとは思えないし、このままだとテレビ引退かもしれません。
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コメント
数年後には地デジってワンセグ? っといわれる時代が来るんじゃないでしょうか。
地上波はモバイルで見るものと。
(スマートフォンを越えて、モバイルTVがブラウザを備えてインターネットマシンになるとか)
それはそうと、モバイルには載りきれないBS・CSって固定TV総撤退時代には生き残れるんでしょうか。スカパーとか
投稿: TT | 2009/01/14 22:28