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2009年1月の25件の記事

564 WiMAX陣営からノーテルとノキアが脱落

半ば「すでに確定した未来」ではありましたが、とうとう「ノーテル」がWiMAXから手を引き、そして「ノキア」もWiMAXから手を引くのではないかというニュースです。

では順番に、


◆カナダのノーテル(Nortel)が、WiMAXから正式に撤退表明

ノーテルについては以前にも記事にしたことがありました。まずはニュースを。

破産したNortel、モバイルWiMAXから撤退
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0901/30/news035.html

破産保護申請をし、経営再建中のNortelが、事業を絞り込むためにWiMAX事業を終了する。

1月15日に破産保護を申請したカナダの通信機器メーカーNortel Networksは1月29日、モバイルWiMAX事業からの撤退を発表した。長期的な競争力の強化に向けて事業を絞り込むためと説明している。

この決定に伴い、2008年6月に発表したモバイルWiMAX企業Alvarionとの提携を終了し、NortelのWiMAX顧客をAlvarionに移行させるとしている。

ノーテルというのはカナダの通信機器メーカーです。国際的な競争に脱落しつつあったところで、それゆえに逆転を狙ってかモバイルWiMAX陣営に関わっていました。

ですが、皆さんご存知のとおり世界的な「変なブーム」はあっという間に冷めてしまい、スプリントのWiMAX計画でもノーテルは機器を買ってもらえませんでした。

そこでノーテルは
・モバイルWiMAXはイスラエルのAlvarionと共同に
・LTEに軸足を移す
ことになります。

その後、ノーテルはAUのLTE計画のベンダーに採用されたりします(2008/12/3)。

ノーテル・日立が KDDI の3.9世代移動通信システムのコアネットワーク構築へhttp://japan.internet.com/busnews/20081203/8.html

ところが直後の12/14にこうなってしまいます。

ノーテル、連邦破産法11条の適用を申請
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/media/djCOY9438.html

ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)カナダの通信機器大手ノーテル・ネットワークス(NYSE:NT)は14日、米国とカナダで破産法の適用を申請した。かつてカナダ最大の企業だった同社は、長年業績の立て直しに苦戦し、景気悪化の犠牲になった。

ノーテルが再建のためにある事業(メトロイーサネットネットワーク)を売却しますと言ったところ(もちろんマーケットに拍手してもらうために)、それが裏目に出て株価が暴落してこういう次第になってしまったのだとか。建て直しの主軸になる事業だと期待していたところの方が多かったと。

そして、再引用しつつ今回のニュースの説明

破産保護申請をし、経営再建中のNortelが、事業を絞り込むためにWiMAX事業を終了する。

1月15日に破産保護を申請したカナダの通信機器メーカーNortel Networksは1月29日、モバイルWiMAX事業からの撤退を発表した。長期的な競争力の強化に向けて事業を絞り込むためと説明している。

「競争力の強化」のためにはWiMAXは捨てるべきだと判断されたということです。またあるいは、そういう発表をすると歓迎されると思ったということでしょう。事実上すでに終了しているのと同じ状態だったと思いますので、ほとんど変化は無いと思うのですが。

そして、LTEに軸足を移した時点で、半ばWiMAXを投げこんでいた提携先に、WiMAXを全部里子に出すことにしたようです。

この決定に伴い、2008年6月に発表したモバイルWiMAX企業Alvarionとの提携を終了し、NortelのWiMAX顧客をAlvarionに移行させるとしている。

ノーテルはこれからまた復活するかもしれませんが、ノーテルのWiMAXが復活することはなくなりました。


◆ノキアが、WiMAXな電話機の製造中止らしい

WiMAXの話題盛んなりし頃にはWiMAX陣営の重鎮として話題に出てきていたはずのノキアですが、とうとうWiMAXな電話機の開発を止めてしまうようです。

まずはWiMAXブーム(の終わりはじめ)の頃のニュースから

インテルとノキア、WiMAXで協業
http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20357351,00.htm?ref=rss

IntelとNokiaは米国時間9月26日、2008年にSprint Nextelが最新のWiMAXサービスの一部を開始する際に、WiMAXをサポートした端末を市場に投入するために協業していることを明らかにした。

「9月26日」というのは2007年の9月26日のことです。日本で2.5GHzの争奪戦での場外乱闘が激しくなるよりも前のことですね。

で、WiMAXをサポートした端末というのはこのことです。

NOKIA、モバイルWiMAX対応のスマートフォン「N810 WiMAX Edition」
http://bb.watch.impress.co.jp/cda/event/21492.html

N810 WiMAX Editionは、NOKIAがすでに欧米で発売しているスマートフォン「N810」をモバイルWiMAXに対応させた製品。NOKIAによれば2008年夏に販売開始する予定だとしているが、価格や日本向けの提供は未定だ。なお、モバイルWiMAXに対応している点を除いては、N810とほぼ同一の仕様となっている。

ところが、ノキアがWiMAX端末の製造をやめるという話が出てきてしまいました。

Nokia stops making only WiMax device
http://uk.reuters.com/article/technologyNewsMolt/idUKTRE5071UD20090108

WiMAX版ではないN810の製造は続けられるにもかかわらず、WiMAX版だけが生産打ち切りになりそうだということと、以後ノキアには新しいモバイルWiMAXな電話機を発売する計画が無いということで、ノキアはWiMAXから撤退する流れだというニュースです。

もちろんこうなってしまった原因はLTEです。

ノキアもWiMAX陣営から離脱ということになれば、もう完全に終了の流れに見えてきてしまうわけですが。

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565 アメリカで「アナログ地上波」の停波延期決定、のはずが下院で否決

大統領が新しくなったアメリカで、アナログ地上波の停波の延期をしようとしたところ、下院で引っかかってしまって、やり直しになっているようです。

アナログ地上波の停波の延期はアメリカでのLTEに影響しますし、日本でのアナログ地上波も延期にも間接的に影響を与えます。


◆アナログ地上波の停波延期、やりなおし

米下院、地デジ移行延期法案を否決
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/it/2565507/3735766

まず順番に説明します。

日本で「地デジ」に対応していないままの人が大量に居るのと同じく、アメリカでも地上波デジタルTVへの移行準備が順調ではありませんでした。

アメリカは日本より一足先にもうすぐ停波する予定でした、すでにハワイで先行してデジタル移行が行われており、ハワイで停波の実験がなされているような状況でした。

しかし、移行準備が遅れていることと、不景気や大統領の交代と重なったために、停波が延期される流れになりつつありました。オバマは選挙中から停波を延期したほうが良いのではないか、という発言をしていました。

オバマ大統領の就任前、同大統領の政権移行チームは、多くの人がアナログ放送終了に向けた準備がまだできていないと主張し、移行の延期を求めていた。

とりあえず、かなり多量に「移行準備が出来ていません」となっているようです。650万以上だとか。

ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領の前政権は、チューナー購入費用の補助のため消費者に40ドル(約3600円)のクーポン券を支給していたが、この計画の資金は底を着き、米調査会社ニールセン(Nielsen)によると、650万以上の世帯で移行への準備が出来ていないという。

ちなみにクーポン券を配れるようになればそれで済むというようなことでもないようで、ハワイでの「テスト」では、

・必要もないのにチューナーを買ってしまった人
・買ったけど意味解らんのでテレビ見れないまま

と、混乱しているようです。

ちなみにアメリカでは日本よりも混乱が起こりにくい状況もあります。つまり、日本ではもっと混乱するかもしれないということです。

・ケーブルテレビ経由での視聴をしている人(地上波が関係ない人)が多い
・日本での「地デジになると不便になる」みたいな抵抗が少ない


◆オバマは停波を延期しようとしたが

オバマは事前にほのめかしていたとおり、大統領になると早速「停波の延期」へ動き始めます。

アナログ放送から地デジへの完全移行は2月17日に予定されているが、オバマ大統領は6月12日までの延期を求めていた。米上院は26日、移行延期法案を全会一致で可決していた。

・オバマが停波延期をほのめかしつつ選挙運動
・当選
・オバマが「延期するよ」と表明
・上院で法案可決

ところが、

米下院は28日、来月実施予定の地上波デジタルテレビ放送への完全移行を延期する法案を否決した。下院は民主党が多数を占めており、258対168で賛成が反対を上回ったが、法案を修正なしで可決できる3分の1の賛成は得られなかった。バラク・オバマ(Barack Obama)大統領にとって政権発足後初のつまづきとなった。

下院を通過しませんでした。

これからもう一度やりなおしになるのだと思いますが、停波は「2月17日」なので直前になるまで停波するのかしないのか良くわからなくなってしまうかもしれません。


◆結局は停波延期になると思いますが

停波が延期できなかった場合、オバマにいきなり土がついてしまうことになります。というわけで、何とか延期を実現するようにするでしょう。

今のところは四ヵ月の延期をするかしないかという話ですが、アメリカの景気が悪化していることもあり、再延期の話がまた出てくる可能性もあります。

延期が実現するとこうなります

・アメリカの700MHz帯をテレビが使いつづけることになる
・700MHz帯の携帯電話への再割り当てが延期される
・米国のLTEはベライゾンが700MHz帯でスタートすることになっている
・米国でのLTEのスタート、もしかすると世界のLTEのスタートが遅延する

その結果、日本でもこうなるかもしれません

・他国より先んじてスタートするつもりの無いドコモのLTE開始も遅れる恐れがある
・アメリカでの延期が長期間に及んだ場合、日本での停波も延期される流れになる
(さらには政権交代の可能性もあり、なおさら延期につながりやすい)
・日本ではアナログ地上波停波への不満大爆発の予兆がある
・もし日本でも延期されると、700/900MHz帯の携帯への再割り当ても延期される
・700/900MHz帯のスケジュールが疑われだすと、1.5GHz帯や1.7GHz帯への割り当ての意味が変わってくる

どうもアメリカでは停波が延期され、さらに再延期されることになるんじゃないかという話を聞いたりします。延期の期間次第では日本への影響は避けられないだろうと。

そうならないとは思うのですが、

・もしかしたら延期に失敗するかもしれない
・延期されるはずが予定のとおりに停波が実施されれば、さらに無用な混乱発生
・そうなると延期しろと言っている人はさらに声を大きくする

停波問題が混乱に陥れば、北米でのLTE開始も混乱に巻き込まれることになります。

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ブログで扱って欲しいテーマ・話題・分野を書いてください

試しにブログで取り扱って欲しいテーマや話題や分野を聞いてみることにしました。

コメント欄に書いてください。

「テーマや話題や分野」という風に書いているのは、これまでと全く違う内容を排除しないという意図です。たぶん全然違う分野でも今と同じような感じでなら書けると思います。

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566 ノキアの「超富裕層向け携帯」の驚きの正体

ノキア話題が出たついでに、ノキアの「超富裕層向け携帯」の本当の正体が何かについて少し書いてみたいと思います。


◆超富裕層向けケータイ電話「ヴァーチュ」

まず元記事を引用しつつ、書いてゆきたいと思います。

コンシェルジュ付きの超富裕層向けケータイ電話「ヴァーチュ」とは
http://moneyzine.jp/article/detail/112247/

27日、携帯電話端末メーカー世界最大手のノキア(フィンランド)は、日本国内での通信事業者向け端末販売を打ち切ると発表したが、09年からスタートする予定の富裕層向け高級ブランド「ヴァーチュ」は計画通り、ドコモの通信回線を借り受けて展開する。

ノキアは2008年末に突如、「日本国内での通信事業者向け端末販売を打ち切る」と発表してしまいます。世界で最大のシェアを誇るノキアですが、「世界で売れる」ということは、世界で主流の低価格でそれなりの機能しかない端末の量産を行っているということで、日本市場で必要とされるものとの差がありすぎたようです。

ちなみに日本で発売されているノキア端末は、ノキアのラインナップの中では例外的な豪華端末に属するものです。世界で売れているノキア端末とは日本でイメージされるノキア端末のことではありません。

で、日本から撤退することを決めたノキアですが、「富裕層向け携帯電話」には計画どおり新規参入するつもりのようです。しかも端末供給ではなく、ノキアブランドでの自らMVNOとしての参入です。

で、「富裕層向け携帯電話」とはどんなものかというと、

ダイヤモンドなどの宝石やプラチナ、金などをちりばめた豪華なデザインを採用しており、価格は数十万円から数百万円にも及ぶ。日本で発売する予定の「VERTU Signature」は、ステンレス(160万円)、イエローゴールド(450万円)、ホワイトゴールド(500万円)の3タイプだ。

というわけで無意味に高価でハデハデなことになっています。

世間的なリアクションとしては、
・悪趣味な豪華さ加減へのリアクション(見せびらかし専用の派手派手高級時計のごとく)
・貧富の差の話題に乗りやすい話
こんなところではないかと思います。

ただ、この端末は日本ではちょっと微妙なことになります。というのは、日本市場の携帯電話は異常に発達を遂げているわけですから、日本ではこういうことになってしまう可能性があります。

・派手すぎて日本では悪趣味に近い
・基本的にノキアの端末なので、日本の携帯電話と比べるとどこか劣るはずである

また、こういうことをよくよく考えてみると、「日本の携帯電話っていうのは実に素敵なんだな」ということも思ってしまいますね。

以下、二極化を思い知らされる話題になりますので、まずここで庶民の幸せを満喫ください。日本人は世界最高の端末を日常生活で使えて幸せだ、成金ケータイが発売されてもちっとも羨ましくないほどに、と。そりゃ世界のノキアも撤退しますよと。


◆ノキアの超富裕層向け携帯の正体

で、こんなもの誰が買うんだろう?という話になっていることが多い気がしますが、実はノキアのこの携帯電話の狙いはまったく別のところにあるのではないかと思うのです。

ヴァーチュの携帯電話端末には必ずコンシェルジュボタンが配置されており、ユーザーはボタンを押すだけで専用のコンシェルジュに電話がつながり、24時間体制でさまざまなサービスを受けることができる。たとえば欲しい靴があれば、たとえそれが入手困難でもコンシェルジュに依頼すれば、コンシェルジュが世界中に連絡を取り、自宅まで届けてくれるのだ。また旅行に行きたければ、要望を伝えることで、自分の代わりに目的地の設定や航空券、ホテルの予約まで旅行に必要なすべての準備を請け負ってくれるという。

派手な外装ではなく、携帯電話に備わっている機能でもなく、実はこっちがこの商売の本体ではないかと思うわけです。

例えば六本木ヒルズには、金持ちのいろんな要望を満たしてくれる人たちがいるようです。お金は余ってるんですけど、○○したいな~とか○○してほしいな~、みたいなことを言ってみると誰かがやってきて、そういう要望を何とかしてくれる、というようなものです。

つまりノキアは、贅沢な外装の携帯電話を高額で売っているというより、「超富裕層向けの会員権」を売っていて、会員証として携帯電話を渡しているというのが正しいのかもしれません。

つまり、

無意味に豪華な携帯電話作りました
・ステンレス(160万円)
・イエローゴールド(450万円)
・ホワイトゴールド(500万円)

ではなく、

超富裕層向け会員サービス
・ステンレス会員(160万円)
・イエローゴールド会員(450万円)
・ホワイトゴールド会員(500万円)

なのではないか、と。で、会員のクラスが上がるほどに「『いろんな要望』をかなえてくれる」ようになったりするんじゃないだろうか、と。

撤退したはずの日本でサービスをするのは、世界の超富裕層は平気で国境を越えて移動するので日本にも来るからで、

・日本に来てみた
・何かしたいぞ
・アレがしたいが面倒だ
・この携帯のボタンをポチッと押す
・「日本で○○したいんだけどどうしたらいい?」
・「かしこまりました、すぐに用意して案内させていただきますのでしばらくお待ちください」

いろいろと「面倒な」要望をなさるはずですよ、お金持ちだから。でも、そういうのをボタン一つでかなえるほどにこのサービスは成功するわけです。

つまり、「ポケットの携帯のボタンを押したら『執事』に繋がって、多少無茶な要望でもかなえてくれる」という会員サービスがノキアのはじめようとしている商売の正体かもしれない、ということです。で、電話機は実は会員証に過ぎないと。

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次世代PHS基地局の外観は、従来の「八本槍基地局」と同じらしい

次世代PHSの基地局がウィルコムのブログで公開されているので、それについて少し。


◆次世代PHS基地局の外観は、従来の「八本槍基地局」と同じらしい

少し前にこういう記事を書きました。

次世代PHSの基地局と端末はすでに用意されている
http://firstlight.cocolog-nifty.com/firstlight/2009/01/phs-02be.html

その後、ウィルコムから次世代PHSの基地局および端末の発表がありました。で、その後さらに、ウィルコムのブログで基地局についての詳しい説明が投稿されています。

XGP基地局&アンテナ ~2009年春、エリア限定サービス開始予定
http://willcom-blog.com/archives/2009/01/00229.php

簡単にまとめると、「従来の八本槍基地局と外観的にはほとんど同じ」ということのようです。記事では「目で見ての区別は難しいだろう」、とのこと(さすがに四本槍との区別は出来るでしょうが)。

・アンテナは従来PHSと次世代PHSで共通で、外観は今までの八本槍と同じ。
・基地局間で同期を取るためのGPS用のアンテナがあり、これも従来の八本槍基地局と同じ。
・次世代PHSは八本槍のうちの四本(細い方のアンテナエレメント:縦の振動の電波を出すアンテナ)を共用していて、そこからは線が二本出ている。
・線はそれぞれ、従来の基地局ユニットと次世代PHSの基地局ユニットに接続される。
・よって、設置場所の制限については従来とほとんど同じ(と思われる)。
・従来の基地局ユニットと次世代PHSの基地局ユニットの外観もほぼ同じ。重さは一人で持ち上げて動かせるレベル。

また、記事では次世代PHSの通信カードも写真に載っています。基地局のサイズを解るようにするために乗せられているだけのようで、こちらのついての詳しい説明は無いようですが。

とりあえず、従来のPHSの設置場所にそのまま設置できるように設備を共用化ができていて、小型化した基地局を投入するという目標は果たされているようです。

これで性能面などでも問題が無ければ、従来の基地局を置き換えてゆけばよいので、確かに本格設置モードにできれば、エリア展開は比較的早くできそうです。

性能やエリア展開速度についても良いものであることを願いたいと思います。

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ソフトバンクのフェムトセル計画が炎上している、という記事

記事本文が読めない(引用が難しい)ので、情報の所在について少し。


◆ソフトバンクのいわゆる「フェムトセル」の計画が遅延

日経コミュニケーション 2009/01/15号
ニュース解説3 目論見外れたソフトバンクのフェムトセル
都心部のトラフィック対策は断念,1月中にも郊外エリア対策から開始
http://bizboard.nikkeibp.co.jp/kijiken/summary/20090122/NCC0526H_1388352a.html

ソフトバンクモバイルが2009年1月中にも,超小型基地局「フェムトセル」の商用化を予定していることが明らかになった。まずは郊外のエリア対策用として導入を開始する。ただし,計画当初の狙いであった都市部のトラフィック軽減用途は,現状では運用が難しいと判明。都心部の展開は2009年後半以降に持ち越しとなった。

「フェムトセル」と呼ぶものは2009年1月中にスタートするけれども、「みんながこういうものをフェムトセルだと思っていたもの」については、計画が暗礁に乗り上げている模様です。「郊外のエリア対策用」は、つまり安い基地局の一種に過ぎない感じになります。

言い過ぎになりますが、以前からの表現になぞらえると、今度は「なんちゃってフェムトセル」とか「自称フェムトセル」かもしれません。

本来イメージされていたようなもの、都市部の家庭で配置されてネットワークを分厚くするような目的の「フェムトセル」については、「2009年後半以降に持ち越し」だそうでして、この感じだと実はまだ導入の目処がたっていないような気もするわけです。

フェムトセルで基地局網をパワーアップという話、うまく行っていなくても意外感はあまりありません。フェムトセルに何の可能性も無い、というようなことは思っていませんが、ちょっと過剰評価に過ぎていると思っていたので。

ソフトバンクの基地局網は大丈夫?

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567 ノキア・ジャパン新社長の名前が凄すぎる件

人の名前は本人にはどうにもならないことで、そういう話題は良くないとも思うのですが、あまりのことだったので少し。

◆ノキア・ジャパン新社長にウコンマーンアホ氏

ノキア・ジャパン新社長にウコンマーンアホ氏
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/43714.html

ノキア・ジャパンは、同社代表取締役社長に2008年12月31日付けでマウリ・ウコンマーンアホ(Mauri Ukonmaanaho)氏が就任したと発表した。

社長に就任したウコンマーンアホ氏は、2008年より東京R&Dセンターのディレクターを担当しており、社長とディレクターを兼務することになる。

ノキアは2008年11月、日本での携帯電話販売および販売活動の打ち切りを発表。開発部門であるR&Dセンターや部材調達部門を残し、国内の端末販売は高級携帯電話部門の「VERTU」のみ展開する方針を打ち出している。

当地(北欧)ではちゃんとした立派なお名前なのだと思いますが、日本においてはちょっとミラクルに過ぎる名前です。しかもこれは「名字」ですから、一家そろってどころか一族そろってということになります。

お子さんが日本の学校に通学なされていたら、さぞかしお名前でいろいろあったのではないかと思います。幼稚園だったら逆に人気が出るかもしれませんね。「ウコンマン」とか呼ばれて。

記事には書きませんが、放送に適さない単語も見え隠れしてしまう名前です。そっちの方が本当のミラクルかもしれませんが、そういうのは記事にはしないでおきましょう。

◆さてここからは真面目な話

さて、ここからは少し真面目な話。

一個人としてのウコンマーンアホさんには何ら悪いことは無いわけですが、しかし日本人には変な名前に思えるのもこれまた事実。世界の大企業のノキアにも「日本人には変な名前に思える」事くらいわかるはずです。

よって、ノキアが「社長の名前もわが社の看板である」と判断した場合には、この人が日本での社長になっていないかもしれないのです。

ノキアといえば、しばらく前に突然「日本の携帯市場からの事実上の撤退」を発表する事件がありました。

ノキアは携帯電話端末で世界トップですが、売上の大半は「低価格な端末(世界基準で)」です。日本で売られていたノキア端末はそういうのとは別のもので、ノキアとしては日本市場は手間がかかるばっかりで儲からないと思ったのでしょう。

今後ノキアは、「富裕層向け携帯」は日本向けに提供するんだそうです。この件については・・この記事に一緒に書くのはどうかと思ったのでまた別の記事にしたいと思いますが、もはや携帯電話のサービスではない別のサービスになってしまっています。

とりあえず、撤退を決めた途端これですか、というようには思えました。

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568 「どこでもWi-Fi」は「解りやすく説明できるか次第」かなと

「どこでもWi-Fi」について少し。


◆「どこでもWi-Fi」の発売日と料金が決定

ウィルコム、携帯できる無線 LAN アクセスポイント「どこでも Wi-Fi」の発売日を決定
http://japan.internet.com/allnet/20090123/7.html

ウィルコムおよびウィルコム沖縄は、2009年1月22日、携帯できる家庭用の無線 LAN アクセスポイント「どこでも Wi-Fi(ワイファイ)」(バッファロー製)を、2月19日に発売すると発表した。
価格はオープン。なお、ウィルコムプラザ、オンラインショップ「ウィルコムストア」にて、「W-VALUE SELECT」(分割購入)を利用して新規契約した場合、頭金4,800円に加え、本体代金と通信料合わせて月額1,980円で利用できる、特別料金も用意される。

「どこでもWi-Fi」の発売日が決まったというニュースです。2月19日になりました。

料金については
・最初に4800円
・その後は、本体代金+通信料で1980円
だそうです。

「特別料金コース」での月額1980円なのだと思いますから、どうせならこうしてみたらどうでしょう、

W-VALUE SELECTの場合:
・月額980円でパケット通信し放題
・最初に4800円
・本体代金のローンが1000円/月

で、店頭では「980円」とするわけです。これならショックな価格設定に見えます。

980円で通信対戦し放題、980円でiPodTouchがiPhoneみたいになる、と売るわけです。


◆「どこでもWi-Fi」は「わかりにくい」

なんか面白いようななんか足りないような、そんな感じがネット方面での「どこでもWi-Fi」の評価かもしれません。

ですが、「どこでもWi-Fi」はそれ以前の「別」の感想があるような気がします。
・何をするものなのか良くわからない
・欲しいけれど自分に使えるとは思えない

au BOX がネットで不評だけれど意外と売れている、のと逆の現象を発生させる可能性があるように思えます。

「どこでもWi-Fi」は使い方を解ってもらうとか、「ものすごく簡単設計になっている」ことを、非常に解りやすく伝えないといけないのではないかと思います。

ウィルコムの公式ブログでも、「どこでもWi-Fi」はこんなに操作が簡単なんですよ、という記事があるのですが、ところがその説明もわからない人にわかるようには思えませんでした。

どこでもWi-Fiは今?~ニンテンドーDS用ソフト「マリオカートDS」を通信対戦で遊んでみました~
http://willcom-blog.com/archives/2009/01/00225.php

「どこでもWi-Fi」側の準備

・本体に「W-SIM(ウィルコム シム)」を挿して、同梱の単3形充電池「eneloop(エネループ/三洋電機)」4本を入れる。もしくはACアダプタをつなぐ

・電源オン→自動的にダイヤルアップ開始されワイヤレスランプが赤く点灯

・4つのランプが全部緑色に点灯したら準備OK

「ニンテンドーDS」と「どこでもWi-Fi」の接続方法

・DS本体に「マリオカートDS」ソフトを挿して電源オン。「マリオカートDS」を起動します

・トップ画面から「Wi-Fi」>「Wi-Fiせってい」>「Wi-Fi接続先設定」に進み、未設定になっている接続先を選択

・「AOSS」(AirStation One-touch Secure System)を選択すると、アクセスポイントのAOSSボタンを長押しするよう画面に指示が出るので、アクセスポイントである「どこでもWi-Fi」のAOSSボタンを長押し。ワイヤレスランプが点滅します

・画面に従い、設定完了するまで60秒ほど待つ

・数秒の接続テストの後、設定完了

もっと簡単じゃないといけないと思うのです。これを読もうと思う人は実は説明されなくてもわかる能力のある人だけのような気がします。わからない人は「これは難しい」と思っておしまいになってしまうかなと。

例えば、任天堂が「DSテレビ」のCMをやっていますが、ああいう感じでなら簡単だと解るのではないかと思ったりもします。

正直、以下の例も全く駄目ですが、

「どこでもWi-Fi」の使い方

1.電源を入れます
   #イラストないしは写真

2.四つのランプが緑になるまで待つ
   #イラストないしは写真

3.任天堂DSの設定画面に進み、「AOSS」を選択
   「Wi-Fi」>「Wi-Fiせってい」>「Wi-Fi接続先設定」
   #イラストないしは写真

4.「どこでもWi-Fi」のボタンを押す
   #イラストないしは写真

5.設定完了の表示が出るまで待つ
   #イラストないしは写真

文字を少なくすることと、DS自体の操作については利用者は良くわかる可能性が高いのでその部分を端折るとこうなりましょうか。

他には、「これを使うと、こんな良いことが出来る」ということを解る写真なりイラストも必要かもしれません。そうでもしないと単なる「白くて四角い物体」が、「自分と関係あるもの」だとすら思わない人が多そうだからです。

iPod Touch向けなど他の用途向けの説明も同じく必要でしょうね。

「解りやすく説明できるか次第」だと思うのですが、どうもそこが難しい気がしてならなかったりします。大丈夫?

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569 「ホワイトスペース」が日本に攻めてくるかもしれない

前からブログで話題にしてきたホワイトスペースについて少し。


◆「ホワイトスペース」推進=ホワイトスペースの外国への売り込み(押し売り)開始?

念のために少し復習をすると、「ホワイトスペース」というのは、テレビ用に割り当てられているけれども使っていない帯域を、無線LANみたいにして開放してしまおうというような話です。

詳しくは、過去の記事にいろいろ書いたので、検索するなりしてそれを読んでください(すみません)。

個人的には、有効利用できる電波の「スキマ」があるのならば、利用すべきだとは思うのですが、ただ無線LAN的に無秩序に使わせるのはどうかなー、とまだ思っています。このあたりは以前書いたとおり。

放送業界 vs IT業界での非難合戦もあったようですが、結局アメリカではホワイトスペースを開放することに決まりました。つまり、放送局へ割り当てられている帯域の「スキマ」は無線LAN的に利用される方向になりました。


そして、今回のニュース。

アメリカで開放が決まった「ホワイトスペース」を「国際レベルで推進する」動きがアメリカで出てきています。

FCC、国際レベルでの「ホワイトスペース」推進プログラムを立ち上げ
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0901/13/news027.html

米連邦通信委員会(FCC)は1月9日、テレビの未使用周波数帯、通称「ホワイトスペース」の活用を、国際レベルで推進するイニシアチブ「International TV White Spaces Fellowship and Training Initiative」の立ち上げを発表した。
同イニシアチブは、ホワイトスペースの活用について、米国内だけでなく国際的な協力を求めるもの。

実はアメリカでもまだスタートしていないわけですが、国際的な普及についての「協力を求める」活動が始まっているようです。つまりこれは、外国に「ホワイトスペース」を押し込むぞということだと思われます。

もっと具体的には、「ホワイトスペースを開放しない日本はガラパゴスで滅びる」というようなことを言う人が出てくる、というようなことかもしれません。

具体的には、ホワイトスペース活用に関心のある諸外国の政府や専門家にオンライントレーニングを提供したり、現地での説明会を行うとしている。「White Spaces Fellows」に選ばれた諸外国の専門家をFCCの施設に招待し、トレーニングを行う。またホワイトスペースを携帯通信に活用するための情報を網羅したWebサイトを立ち上げるとともに、年に1度、White Spaces Fellowsを集め、総会を開催する計画という。

アメリカでもそうでしたが、日本においてもホワイトスペースの開放となると放送局が嫌がることになるはずです。放送局に免許が下りている帯域の一部を開放させるという話ですから。


◆日本でも開放がなされるとして考える

日本でも開放されるのか、また開放するにしてもアメリカと同じ方法で利用するのが正しいのかは議論の余地があります。

ただ、今回の投稿ではその件は一度さておいて、アメリカ式がそのまま日本にやってくるという前提で少し考えてみましょう。

前々から良い表現が無いか考えているのですが、「ガラパゴス屋」というか「日本滅びる団」の人たちにとっては日本叩きのチャンス到来になります。今更の「PDCで孤立した」をまた繰り返す人とか出てくるはずです。

機器メーカーにとっては、ホワイトスペース関連機器を開発して売るチャンスになるかもしれません。ただ、アメリカがこの辺りの権利を押さえ込んだあとで、「世界の皆さん、ホワイトスペースを買いましょう」となるはずなので、
・黒幕:アメリカ
・大量生産:台湾・中国
・涙目:その他の国
という台本がもう仕上がっているのかもしれません。


◆ホワイトスペースの攻撃を受ける意外なところ

ホワイトスペースは強化版の無線LANというような呼ばれ方をすることがあります。なぜかというと、誰でも使える無線LANと同じ感じで使われるようになる予定だからです。

無線LANといえば、20世紀末に変な大ブームがあって、「近いうちに市街地は無線LANに覆い尽くされる」「街のどこでも基本的に無線LANが使えるようになる」「携帯電話とかはそのうちに時代遅れになる」なんて言っている人たちも居ました。

結局はそんなものちっとも実現しなかったわけですが、無線LANがそもそも面を覆えるような技術じゃなかったことも原因ながら、電波の飛びがあまりよくないので点以上のカバーが難しかったようなところもあります。

今回の「ホワイトスペース開放」ですが、電波の飛びは飛躍的に改善する、と喧伝されています(「飛ぶ」周波数だから)。従来の無線LANがアクセスポイント一つで「点」しかカバーできないのに対し今度は電波が届くようになる、と。

飛んだら飛んだで免許要らずの電波なので、お隣と盛大に干渉するだけのような気もするのですが、とりあえず「点しかカバーできない」状態から無線LANの大きな進化が起こる可能性もあります。

以下、「かなり過剰に想像してみただけ」という点は念を押しておきますが、

もしかすると、次世代ホットスポットみたいなのができるかもしれません(できないかもしれません)。

距離を出せる無線LANといえばWiMAXが思い浮かびます、よってWiMAXの出来が予想以上に悪かったりすると、強化版無線LANにいきなり倒されるようなこともあるかもしれません。

また、3.5世代+強化版無線LANの組み合わせでだいたい事足りるようになってしまい、次世代技術が全部微妙な立場に追いやられるかもしれません。「GSM+強化版無線LAN」が世界の次の標準なんて訳のわかんないことも、可能性としてはゼロではありません。


◆別の技術

もちろん全然駄目な技術という事もありえます。もしくは日本で使ったら干渉だらけで、飛ぶ意味が全然無いとか。そういう場合には「特に何も起こらない」ということになるだけだと思います、

また、無線LANが使っている帯域はそもそも「免許不要な帯域」で結構好きに使ってよい帯域ですが、同じくホワイトスペースも条件付で好きに使ってよい帯域としたなら、アメリカと違う技術で使ってしまっても良いかもしれません。

例えば次世代PHSをベースにした技術でホワイトスペースを利用するとか、中国がTD-SCDMAをベースにしたホワイトスペース技術を作ってしまって自国で強引に普及させるとか・・・アメリカはおそらく「ホワイトスペースを開放」させた後、「アメリカ式の技術」を普及させようとすると思われますが、全然違う技術で使うことも可能だと思われます。

そもそも免許ありにして、帯域をもっと大事に使ってもらった方が良いのではないかという気もします。それならば本当に携帯電話会社を困らせることもあるかもしれません。

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570 モバイルWiMAX、月額料金は4000円台前半?

モバイルWiMAXの月額料金についての話が出てきましたので、少し書いてみます。


◆モバイルWiMAXの月額料金

まず、元記事から。

[UQコミュニケーションズ]高いMVNO向け料金,苦戦が濃厚?
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20081222/321871/?ST=network

2009年にモバイルWiMAXの商用化を予定するUQコミュニケーションズは11月,MVNO向けの卸料金を公表した(関連記事)。MVNOが通信設備を保有しない場合の料金は,契約者回線当たり月額3300円(税別)。これにMVNOの取り分が加わるので,ユーザー料金は4000円台前半になると見られる。

記事の予想では、モバイルWIMAXの予想月額料金は「4000円台前半」だそうです。根拠はすでに発表されているMVNOの場合の料金で、こちらは「契約者回線当たり月額3300円」となっています。

個人的には微妙な料金でコメントしにくいと思ったのですが、記者は「この水準では苦戦が濃厚」だとコメントをしています。HSDPAの定額が5000円台であるよりも安いが、しかしエリア面で劣ったり、建物の中で圏外になるなど品質で劣るので、それを考えると3Gが選ばれるであろう、と、

また、記事にはありませんが、ウィルコムの3880円定額よりも高くなりそうだ、ということでもあります。

つまり、料金はこうなるのではないかという記事です。

料金:
ウィルコム定額(PHS) < モバイルWiMAX < 3G定額


◆この料金になっている理由を考える

ただこの料金設定ですが、「そんなことは解った上での料金設定」ではないかと思われます。つまり、値下げすることによる加入者増のメリットは、デメリットを下回ると判断しているのではないかと。

値下げをしてもあまり利用者数が増えないとか、あるいはこの値段でも利用者数は結構入ってくるだろうとか、提供するサービスに自信があるのでこの値段だとか、あるいは、値下げをするとKDDIグループ以外に利益をもたらすので塩漬けにしているとか。

もしくは、ノートパソコンにモバイルWiMAXが最初から搭載されていることが普通になり、いきなり使えるようになるようにするつもりで、料金を値下げしなくても「うっかり利用」が一定量見込めるのかもしれません。

KDDI本体の判断としては、「次世代はLTEが本命」ですが、この判断(心変わり)も影響してのことかもしれません。

この料金が何を意味するかは、もうしばらくしたらはじまるモバイルWiMAXの試験サービスでの品質次第で決まることになるのではないかと思われます。

かつて「日本はモバイルWiMAXで取り残される」と日本の悪口を言いたい人たちが言いたい放題でしたが、結局のところ、現在日本はモバイルWiMAXで最先端地区と言って良い状態です。

他国でのモバイルWiMAXサービスとは、カバーしようとするエリアも、そしてサービス品質も違う水準になっているものと予想されます。よってもしかすると、「この料金設定でも十分に安さを感じられる」ものだという自信かもしれません。

ただ、「やっぱり圏外が多いな」とか他国での例のように「HSDPAと速度的に変わらない」というものだったのならば、この料金設定は塩漬け料金で、記者が不満を言っているとおりということになりましょう。

とりあえず速度がどの程度になるかでしょうか。実際に使った場合の問題になるのは速度の速い遅いではなくて、もっと総合的な快適さのはずです。ですので、速度で判断をするのはちょっと良くないと思います。しかし、3.5世代とあまり変わらない速度だった場合には、悪い面ばかりが言われるようになるようになる気がします、たとえば今回引用した記事のような感じで。

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571 1.5GHz帯(次世代携帯向け)の割り当て方針が出る(イーモバイル大勝利)

まだ、案なので変更される可能性はあるのですが、総務省が1.5GHz帯などの「次世代携帯用の帯域」の割り当て案を発表しました。


◆1.5GHz帯と同時に1.7GHz帯も割り当てる

まずは元記事からです。

総務省が3.9Gの開設指針案を公表、意見募集を実施
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/43702.html

総務省は、第3.9世代(3.9G)携帯電話システムの導入に向けて開設指針案を公表し、2月23日まで意見募集を実施する。

総務省が出したものは「案」であって、まだ「決定」ではないということす。

不満があるキャリアがあった場合には、これから総務省に意見をしたりして、方針を変えさせることも出来なくはありません。

そして、割り当て方針はどうなったかというと、

3.9Gの開設指針案では、1.5GHzおよび1.7GHzの周波数帯において、新規・既存を問わずに4社に対して、10MHzおよび15MHz幅を割り当てるとされた。3.9Gへの柔軟な移行を促すために、3Gと3.5Gシステム使用も認めている。ただし、1.5GHz帯の15MHz幅に関しては、東名阪エリアなどで2014年3月末まで、業務用無線などで使われるデジタルMCAが使用されている。該当エリアは2014年4月より全国展開可能になる。
また、認定事業者は、認定日から5年以内に人口カバー率50%以上となることが求められるほか、電波を効率的に利用するための技術を導入しなければならない。

最初に説明をしておくと、「×2」というのは「下り:基地局→端末」と「上り:端末→基地局」のことを意味します。

・1.5GHz帯と1.7GHz帯をあわせて4枠の割り当てを予定している。
・1.5GHz帯の三つ
 ・10MHz×2
 ・10MHz×2
 ・15MHz×2(ただし2014年3月末までは実質的に5MHz×2)
・1.7GHz帯
 ・10MHz×2
・LTE(3.9世代)だけでなく、3.5/3世代での利用も認めている(W-CDMA/HSDPA/HSPA+)
・免許が出てから五年以内に人口カバー率50%以上の義務を負う

総務省は用意した4枠に4社を割り当てて落選なしにする方針のようです。なんとも役所らしい案です。

まず、イーモバイルの1.7GHz帯を下さい要求が半ば通っていることがわかります。その他の条件についても、イーモバイルに全面的に有利な案になっていることがわかります。

また、1.5GHz帯の三つ目の枠が変則的なことになっています。最終的には他よりも少し多くの割り当てを受けることになるものの、当初は5MHz幅しかつかえないという帯域です。しかも「当初」というのは2014年なので、結構な先です。少し待つ代わりに20MHz幅にでもなれば話は違うのかもしれませんが、15MHz幅です。

人口カバー率のノルマがありますが、かなり緩やかな目標です。国際的に孤立する可能性のある1.5GHzは混雑地区限定でしかサービスインしたくない各陣営の我侭がちゃんと反映されています。もしかすると地方には1.5GHz帯の電波は永遠に来ないかもしれません。

割り当てはこうなるのではないかなと、

注意:こうならない可能性も高いです
・1.5GHz帯(10MHz×2) ドコモ
・1.5GHz帯(10MHz×2) AU(ソフトバンク)
・1.5GHz帯(5MHz×2→15MHz×2) ソフトバンク(AU)
・1.7GHz帯(10MHz×2) イーモバイル

イーモバイルがいろんな意味で完全勝利を果たし、ソフトバンクが踏んだり蹴ったりになるのではないかと。

また「当面は5MHz幅」についてのポイントは
・5MHz幅でLTEは半泣き状態になる
・しかし3.5世代での利用には一応問題ない

SBMについては、三社の中では一番不利なのですが、ただしLTEの早期展開をしないと思われるので、5MHz幅だけでもサービスをすることは出来ます。もしかすると、こういうことになるかもしれません。

・2010年3月 1.5GHz帯追加割り当て(5MHz幅)
・HSPA+で利用開始、1.5GHz帯対応端末発売
・2014年3月までに
 ・混雑する地区で1.5GHz帯対応完了
 ・電話機の1.5GHz帯対応化完了
・2014年3月(15MHz幅に)
 ・帯域一気に三倍に 
 ・2GHz→1.5GHzへの利用者(の電波の大移動)をさせる
 ・2GHzでLTE開始
#700/900MHz帯の獲得が間に入るかもしれない

ただしこの間「他陣営が何をしているか」を考えると、ソフトバンクには厳しい状況が続くことになるでしょう。

LTEを始めるつもりのAUは5MHz幅だけもらっても使い道に真面目に困るはずです。

ドコモがもし5MHz幅だけもらった場合には、1.5GHz帯は2GHz帯の第三世代の混雑緩和装置としてだけ使われ、2GHz帯のLTE化を進める加速装置として使われるのではないかと思われます。


◆イーモバイルの大勝利

4枠落選なしで1.7GHz帯となると、イーモバイルは1.7GHz帯をもう貰うつもりでいることでしょう。イーモバイルにとってはこの上ないほどの大勝利になりつつあります、何故なら、

・「設備投資ほぼ無し」で2010年4月から、イーモバイルの収容能力は突如三倍になる(5MHz幅→15MHz幅)
・既存のイーモバイルの端末を置き換える必要すらない、端末もそのまま。つまりお金もかからず、時間もかからずに一瞬でパワーアップする。

基地局にも端末にも全くお金がかからない、おまけに他社が時間をかけてエリア整備をしなければならないのに対し、既存基地局の設定書き換えだけでパワーアップが完了します。


同時期のソフトバンクはどうなっているかというと、

ソフトバンク
・第2世代の停波巻き取りがようやく終わって息切れ
・2GHz帯は第2世代の巻き取りによる流入で大混雑
・新しい1.5GHz帯は基地局整備からやり直し(ゼロから)
・というか、ソフトバンクの携帯端末が1.5GHz帯に対応できていない

ソフトバンクは2010年4月の時点で、2GHz帯の帯域しか実質的に活用されていない状態になります。第2世代巻き取りで第2世代→第3世代への流入で苦しんでいるはずです。

ここへきてソフトバンクは基地局整備が遅れています。設備投資を怠ったツケは時間遅れでやってきますが、このころにはそれも火を噴き始めているはずです。そして、イーモバイルの方が新しい基地局網なので基地局自体はきちんと作られている傾向があります(エリアの穴が多いとかエリアが狭いとかはさておいて)。

ということは何かというと、

「2010年4月に、イーモバイルの一部インフラ力がソフトバンクのインフラ力を凌駕する」

ということが起こる可能性があります。2010年4月というと、あと一年とちょっとに過ぎません。

・ソフトバンクは世代移行でインフラ力を使い果たして死にかけ状態
・1.5GHz帯はまだ使えず、今後使えるようにする資金もやばい、端末もまだ対応してない
こういう状況で
・イーモバイルにインフラ力で抜かれて攻勢を受けることに

しかもイーモバイルはソフトバンクの最大の敵に育ってゆく可能性のあるところ。ソフトバンクから「純増一位」を奪い取る可能性が高いのも、ホワイトプランの敵もイーモバイル。

また、

・現時点での契約者数と割り当て帯域幅で冷静に比較すると、イーモバイルは追加割り当てにふさわしくない

にもかかわらず、イーモバイルに大勝利がやってくることになります。

総務省の案が出てきたということは、ここまでの相談にてこの方針で話が進んでいるということ。イーモバイルは非常にうまくやっていることになります。三社の「LTE用帯域が欲しい」の駆け引きに見事に便乗した、と言えるかもしれません。

一方でソフトバンクとして「都合」がいいのは、こういう感じでしょうか?

・1.5GHz帯(10MHz×2) ドコモ(ないしはAU)
・1.5GHz帯(10MHz×2) ソフトバンク
・1.5GHz帯(5MHz×2→15MHz×2) AU(ないしはドコモ)
・1.7GHz帯(10MHz×2) 割り当て中止


◆みんなが忘れている「2GHzのTDD帯域」

2005年に割り当てられたあと返上の憂き目となり、そしてその後に2.5GHz帯での騒動で急に注目されたあとにまた忘れられている「2GHzのTDD帯域」についても同時に割り当てが議論されています。

アイピーモバイルの破産によって空いている2GHz帯については、新たに5つの通信方式が認められ、モバイルWiMAX、IEEE802.20、625k-MC、次世代PHS、UMB-TDD、LTE-TDD、TD-CDMA/TD-SCDMAの7方式が対象となる。1.5GHz/1.7GHz帯と同様、認定から5年以内にカバー率50%以上が求められる。

方式としては、これまでに話に出たものがすべて候補となっています。

ただ、今のところ立候補をするところがあるかどうか怪しい状態のようです。また、この帯域は新規参入を果たすことが出来る最後のチャンスだと思われます。


◆20MHz幅での割り当てでなくて良いのか?

LTEが真価を発揮するには、20MHz×2単位での割り当てが本来望ましいところです。細切れに割り当ててしまったために800MHz帯は後になってから再編で苦労していますが、同じく細かい割り当てをしてしまうと1.5GHz帯が将来無価値な帯域になってしまう可能性があります。

ですが細切れにして、落選なしにしてしまいました。どこからも怒られたくないだけだ、とも言えます。おそらくアナログ地上波停波後の割り当てでも、また細切れにすることでしょう。そして、1.5GHz帯も700/900MHz帯も両方とも半端な性能しか出ない状態になってしまうかもしれません。

例えば、

・20MHz×2に1陣営
・10MHz×2→20MHz×2に1陣営

とか

・1.5GHz帯を全て1陣営

とか、そういう感じのほうが長期的には良いのではないか、とも思うのですが。たしかに、全社に割り当てるメリットも感じますけれども。

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572 「GSMなW-SIM」は何をもたらすか?

「GSM対応のW-SIM」が意外な形で姿を現すことになりました。


◆他のW-SIMも出てくるかもしれない

発売ではないのですが、GSM対応のW-SIMとそれに対応した端末が登場することになりそうです。

ウィルコム、GSM対応のW-SIM端末をスペシャルオリンピックス日本選手団に提供
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/0901/19/news056.html

ウィルコムは1月15日、2月7日から米国アイダホ州ボイジ市で開催される「スペシャルオリンピックス冬季世界大会・アイダホ」への協賛と、日本選手団へW-SIM端末を無償提供することを発表した。

ウィルコム広報によると提供されるW-SIN端末は中国メーカー製で、GSM対応のW-SIMを装着。米国ではGSM通信を利用する。ウィルコムは2008年3月、中国網通と共同で中国版W-SIMを中国で発売することを発表しており(2008年3月の記事参照)、今回提供される端末とW-SIMはその中国版W-SIMをベースにGSM対応としたもの。また、W-CDMA対応のW-SIMも開発されているという。

各種W-SIMが開発されている話はありましたが、とうとう本当に登場することになりました。

W-SIMには他にもいろいろなものが開発されていることになっています。

・GSMなW-SIM
・W-CDMAなW-SIM
・TypeGなW-SIM
・TypeAGなW-SIM
・(次世代なW-SIM)
・などなど

記事にも「W-CDMA対応のW-SIMも開発されているという」という部分があります。これらのいろんなW-SIMも引き続いてこれから出てくることになるかもしれません。


◆「GSMなW-SIM」が何をもたらすか

「TypeGなW-SIM」「TypeAGなW-SIM」については、念願のものがようやくという感じになるやも知れません。TypeGは「従来よりも高速化ならびに安定性の向上を図った」とされていて、高速化の方ばかりが有名ですが、「安定性の向上」というところが結構ポイントではないかと思います。快適になるということです。

「GSMなW-SIM」が出てくると、
・W-SIM端末がGSMで使えるようになる道が開かれる
・GSM市場向けにW-SIM端末が作られる可能性がでてくる
ことになります。

例えば、
・WILLCOM 03 や アドエス を他国に輸出できるようになる
とか
・台湾や中国で作られたW-SIM端末が日本で使えるようになる
ようなことが起こるかもしれません。

WILLCOM 03やアドエスはWindowsMobileなので従来機種よりも他国向けを作りやすいかもしれません。
また、台湾や中国で作られた低価格端末を使えるようになったり、台湾系のスマートフォンのW-SIM版が出る可能性も上がります。

中国で低価格帯の意味不明端末がW-SIMで出たりしたら、ネタで現地から買って楽しむ人も出てくるかもしれません。


◆「W-CDMAなW-SIM」

「W-CDMAなW-SIM」になると、さらに別の可能性も出てきます。ウィルコムの端末を日本の別キャリアで使えるようになる可能性です。

例えば、WILLCOM 03をドコモの網で使ったり、イーモバイルで使ったり出来るようになるかもしれません。さらには、イーモバイルが自らW-SIM端末を台湾で作らせてしまうなんていう良くわからないことに発展する可能性も無くはありません(可能性だけは)。

あるいはもしかすると、ウィルコム自身が「そういうことが可能になる」ことにどうやって対処したらいいのかわからなくなってしまっている可能性もあります。だから、開発が済んでいるのに出てきていないのかも知れません。

さらには、ウィルコムがドコモの回線を借りる話が出ているのは、「W-CDMAなW-SIM」が前提になっている話かもしれません。

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573 イーモバイルが「1.5GHz帯は要りませんから、1.7GHz帯をください」と言う理由

すこし前のニュースなので申し訳ないのですが、1.5GHz帯の再割り当てについての話題について


◆イーモバイルは1.5GHz帯を辞退します?

携帯電話(など)に使う帯域の割り当ての議論が続いています。次に割り当てが予定されているのは、1.5GHz帯の第二世代停波後の空きの再割り当てと、2GHzのTDD用帯域です。そしてその次には700/900MHz帯の再割り当ての話題が続くことになるはずです。

今話題になっているのは、次世代用帯域として最初に再割り当てされるであろう1.5GHz帯です。

1.5GHz帯は、
・ツーカー(停波済)
・ドコモの第二世代の補助的な帯域(停波済)
・ソフトバンクの第二世代(2010年3月末に停波予定)

ソフトバンクが本当にあと一年とちょっとで停波できるのかは謎ですが(これも記事にしました)、停波後は1.5GHz帯の携帯以外の用途の整理整頓も同時に行われて次世代用帯域に割り当てられる予定です。

つまり、日本のLTEは2010年4月に1.5GHz帯からスタートかもしれない、という意味でとても重要な帯域です。

LTEのフルパワーを出すために1.5GHz帯を一陣営にまとめて割り当てるべきだという話題もあれば、多陣営に公平に割り当てるべきだという意見もあります。

LTEのフルパワーが出せる20MHz幅×2にこだわるのならば、基本的に一陣営に集約するようなことになるはずです。しかし、そうなると揉めるので、例えば三陣営に10MHz幅を割り当てるような話も出ています。

で、各陣営がいろいろな意見をもっているようです。

携帯4社の3.9G導入戦略はまちまちに、総務省が公開ヒアリングを開催
http://www.nikkeibp.co.jp/it/article/NEWS/20081109/318855/?ST=it&P=1


ドコモ:
LTEを2010年開始、2GHz帯、初期は5MHz幅

追加割り当ての候補となる1.5GHz帯については、「エリア展開に過度の制約を加えずに、高トラフィック地域の対策として使用することが望ましい」(同)とし、二つの活用シナリオ案を示した(写真2)。一つは2011年以降に1.5GHz帯にLTEを導入していく案、もう一つは2010年の段階でまずは既存の3Gトラフィックの逃がし先として1.5GHz帯を利用し、その後徐々にLTEを導入していくという案
同社は1.5GHz帯へのLTE導入の難しさも説明。尾上部長は「1.5GHz帯はIMT-2000プランバンドではないため、装置の開発・調達が少なくとも2010年から1年は遅れる」とし、開始時期に十分な期間が与えられるべきとした。

というわけでドコモは1.5GHz帯ってどうなのよ?というリアクションをしています。ただ、帯域はもらう方向のようです。また、帯域幅については、

周波数幅としては「最大性能が得られる20MHz幅が望ましい」(同)としつつも、複数事業者が競合する場合は「少なくとも10MHz幅を割り当てるべき」と一定の譲歩をする考えも見せた。


KDDI:

KDDIは1.5GHz帯でLTEをしたいようです。

利用周波数帯に関して「当社が持つ2GHz帯は、すぐ下をPHSが利用しているので干渉から5MHz幅しか利用できない。800MHz帯も再編の最中なので1.5GHz帯を使わざるを得ない」(同)と語り、1.5GHz帯の割り当てを強く希望した

また、割り当て幅は10MHz幅を希望しているようです。少し弱気ですね。

帯域幅は「高速ブロードバンドに対応するため、10MHz幅を一つの単位とすべき」とした。


ソフトバンク:

ソフトバンクはLTEではなく、HSPA+の導入を希望しているようです。そして、2GHz帯の混雑を1.5GHzに逃して、それからLTEを導入したいようです。LTEを導入するどころではないという本音も見えますね。

「(同社が保有する)2GHz帯の周波数がトラフィック増によってひっ迫してきている。願わくばLTEを先に入れたいが、既存の3Gトラフィックの逃がし先の確保が近々の課題になっている。そのためにも1.5GHz帯でHSPA+を導入したい。後々にLTEにマイグレーションすることを考え、割り当て帯域幅は少なくとも10MHz以上とすべき」と語った。

また、700/900MHz帯の割り当ても同時に要求をしています。以前から主張している、SBMだけ優良帯域がないので不公平だ、という論ですね。

700MHz、900MHz帯について「伝搬特性に優れるこれらのバンドを、将来的にLTEのメインバンドにしていきたい」と語り、今後の割り当てを強くアピールした。


イーモバイル:

で、今回の話題のものです。イーモバイルは、1.5GHz帯の辞退の申し出と、その代わりに1.7GHz帯の追加割り当てを要求しています。もし、それが無理ならば、1.5GHz帯での10MHz幅割り当てを要望するようです。

周波数帯は、同社が既にサービスを展開している1.7GHz帯を希望(写真8)。「リザーブバンドなどを活用し、少なくとも10MHz幅を割り当てるべき。そのためには利用者数によって追加の周波数割り当てを決めた1.7GHz帯の開設指針を改正してほしい」(同)と訴えた。

開設指針の改正が難しい場合の第2の選択肢として、LTE向けに1.5GHz帯で10MHz幅の割り当てを希望する考えも示した。

多くて三社に10Mhz幅だろうと言われていますから、イーモバイルが辞退するとちょうど良い面もあります。しかし、LTE用帯域を自ら手放すようなことを何故言い出したのでしょうか?


◆イーモバイルが辞退したいと言っている理由

以下、イーモバイルが辞退をしたいといっている真意について考察してみます。

当たり前ですが、イーモバイルは他社のことを思って辞退を申し出ているのではありません。代償として申し出ている「1.7GHz帯の特例追加割り当て」が喉から手が出るほど欲しい、そのためには1.5GHz帯を犠牲にしても差し支えない、というのが真相だと思われます。

つまり、イーモバイルにとってのメリットは、
・1.5GHz帯の追加割り当て <<<< 1.7GHz帯の追加割り当て

1.5GHz帯を手に入れた場合、1.5GHz帯向けの基地局整備を再度行わなければならなくなります。基地局の適切な配置場所も、場所を我慢するにしても基地局のアンテナなどもやりなおしです。端末も1.5GHz帯と1.7GHz帯の両対応のものを再度用意しなければなりません。大変なことになります。

しかし、1.7GHz帯の追加割り当てを受けたと考えてみましょう、今すでに1.7GHz用のインフラも端末もありますから、追加の設備投資は必要ありません。

「1.7GHz帯の追加割り当てなら、設備投資がほぼゼロで、イーモバイルの収容能力は突如、二倍やら三倍になる」

のです。

5MHz幅×2が追加割り当てされれば二倍、他陣営に10Mhz幅×2が追加割り当てされるんだから、同じ帯域幅をくれという理屈が通った場合には、「設備投資がゼロで三倍」になります。

よって、1.5GHz帯の睨み合いで譲ると申し出る代わりに、「イーモバイルにとっての理想的展開」を狙っているのです。他社への譲歩ではないわけです。

またそもそも、帯域に対する利用者数が少ないイーモバイルは、1.5GHz帯の争奪戦では最初から不利な立場にある、という事情のあるのではないかと思われます。


◆他陣営がこの要求をどう処理するか?

イーモバイルが譲って三社になり、残り三社で10MHz幅での割り当てを行うことにすれば自社落選の可能性を減らすことは出来ます。

ですが、1.7GHz帯の追加割り当てはイーモバイルにとってかなり望ましい展開です。もし、イーモバイルの言い分が通ったら他陣営は突如パワーアップをしたイーモバイルに脅かされることになります。

例えばソフトバンク、ソフトバンクはこれからイーモバイルとの一位争奪戦を続けることになるはずですが、ソフトバンクといえば設備投資で最も苦労している陣営、イーモバイルのこの話のうまみは身に染みてわかるはずで、

「設備投資がほぼゼロで、収容能力が何倍にも強化される」というようなことが、自分のライバルに起こるとなると、許しがたいはずです。

だから他陣営、特にソフトバンクにとってはイーモバイルの要求は許せないものかもしれません。イーモバイルの真意が見抜けていれば。

また、「周波数の有効利用度」という基準ではイーモバイルには割り当てをすべき理由が弱く、そもそも最初から割り当てる必要が無い、だからどちらの帯域も割り当てるべきではない、という話も成り立ちます。これで押し切られて割り当て無しになるかもしれません。

また、話は簡単ではなくて、
・700/900MHz帯の割り当てが後に控えている
・アナログ地上波の停波は遅れるかもしれない
・そもそもソフトバンクの第二世代停波が予定通りに進むか解らない
(場合によってはソフトバンクは「わざと」停波を遅らせることだって出来る)

逆にイーモバイルにとっては、他陣営にとって許しがたいはずの1.7GHz帯の追加割り当てをやってのける絶好のチャンスということになります。

というわけで、1.5GHz帯の割り当ては他の事情と絡み合って、思いもよらないような騒動が起こることになるかもしれません。

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574 エリクソン曰く、「GSM/HSPA/LTEと光ファイバ以外は滅びる」

欧州における携帯のボスっぽい存在であるエリクソンが、またモバイルWiMAXを斬っています。

ADSLもWiMAXも将来は無い、とのこと。


◆WiMAX嫌いは相変わらず

10Mビット/秒以下はすべてモバイル通信が担うようになるだろう
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Interview/20090106/322318/?ST=network&P=1

エリクソンというのは、欧州の携帯電話技術のボスみたいなところで、GSM、W-CDMA、HSPA、HSPA+、そしてLTEに関わっているところです。そして、モバイルWiMAXには厳しい評価をしています。

そのあたりは2008年のお正月辺りのモバイルWiMAX関係の記事にいろいろと書きました。

記事ではエリクソンの以前からの主張がまた繰り返されています。

・GSM/HSPA/HSPA+/LTE が時代の本流

・世界的にはまずHSPA化が進み、LTEは少し遅れる

LTEは2010年ころから始まると見ているが,2013年の段階でも加入者はHSPAやGSMと比べて非常に少ないだろう。

・モバイルWiMAXは流行らない

モバイルWiMAXはニッチな技術でしかなくなると見ている。エリクソンでは,2013年にモバイルの加入者が60億以上に達すると見ているが,そのうちの98%が3GPP系の技術が占めると予測している。

インテル(WiMAXの親分)は最近、エリクソンと協力をしてノートパソコンへのHSDPAの搭載を進めていますが、エリクソンはHSDPAとLTEでWiMAX滅ぼすつもりなのです、なんとも。

また、エリクソンは10Mビット/秒以下の固定回線はモバイルで置き換わるだろうと、言っています。欧州で3.5世代でのデータ通信が増え、ADSLが減っていることを引き合いに出しています。光ファイバ以外はモバイルに置き換わるだろうという主張です。

ただし、インタビュアーから無線の宿命である「容量」の問題について突っ込まれており、それについては「そのうち解消するであろう」みたいなことしか答えられていません。

また、世界各国でLTEを導入する周波数が異なっている点について懸念が示されています。

・米国:700MHz帯
・欧州:2.6GHz帯(2.5GHz帯)
・日本:2GHzや1.5GHz帯

日本でも700MHz帯がそのうち空きますが(アナログTVが終了すればですが)、その場合も米国とは割り当て方が違います。

日本の2GHz帯はW-CDMA帯域をLTEに転用するという話が出ていることによります(他国もずっと先にはLTEに転用されているかもしれません)。また1.5GHz帯は他所から見ると変な割り当てなので、また日本のLTEは世界から孤立した、とか誰かが言い出す原因になるかもしれません。

で、LTEの帯域幅については、

世界的にLTE用の帯域幅として主流になるの何MHz幅か。

どの事業者も最高スペックである20MHz×2が望ましいが,現実的には20MHz×2の周波数の確保は難しい。10MHz×2が主流になると見ている。

20MHz×2が確保できれば、従来とは異次元の(スペック上の)速度が実現できるはずですが、現実的には10MHz×2ではないか、とのこと。またやっぱり、5MHz×2になるのは避けたいようです。ただ、2GHz帯の置き換えだとしたら、最初は5MHz×2になるでしょうね。

また、次世代PHSやTD-SCDMAについてのエリクソンの発言は無いようです。

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575 次世代PHSの基地局と端末はすでに用意されている

少しだけ。

知ってる人には別にいまさらの話題ですが、次世代PHSの基地局と端末はすでに(一応)存在するという話。

◆技術基準適合証明等を受けた機器の検索

携帯電話や基地局は実際に使われるようになるまでに、大丈夫なものかどうか検査がされます。不必要な電波を出して他所に迷惑をかけないか、などのチェックがなされます。

で、世の中が進んだので、その審査結果はインターネットで公開がされるようになっています。

総務省 電波利用ホームページ | 技術基準適合証明等を受けた機器の検索
http://www.tele.soumu.go.jp/giteki/SearchServlet?pageID=js01

端末の発売どころか発表されるまえに、まずここに「なんか通過したらしい」という情報が出てきます。よって、ここを見張っていると、近いうちに市場に出てくるものが解ることがあります。

で、次世代PHSについては基地局と端末がすでに通過しています。

まずは基地局

http://www.tele.soumu.go.jp/giteki/SearchServlet?pageID=jg01_01&PC=001&TC=G&PK=1&FN=240tele&SN=%8F%D8%96%BE&LN=14&R1=*****&R2=*****

登録証明機関による技術基準適合証明に関する詳細情報
技術基準適合証明番号 001KVAA3000001
技術基準適合証明をした年月日 平成20年10月3日
技術基準適合証明を受けた者の氏名又は名称 京セラ株式会社
技術基準適合証明を受けた特定無線設備の種別 第2条第53号に規定する特定無線設備
技術基準適合証明を受けた特定無線設備の型式又は名称 XGP基地局TK1
電波の型式、周波数及び空中線電力 9M60X7W 2550.1~2569.9MHz(900kHz間隔23波) 0.004~10W

名前が「XGP基地局TK1」ですし、周波数が「2550.1~2569.9MHz(900kHz間隔23波)」と2.5GHz帯なので、どう考えても次世代PHSの基地局です。
2008年10月3日に合格が出されたとあります。

次に端末。

http://www.tele.soumu.go.jp/giteki/SearchServlet?pageID=jg01_01&PC=001&TC=G&PK=1&FN=242tele&SN=%8F%D8%96%BE&LN=95&R1=*****&R2=*****

登録証明機関による技術基準適合証明に関する詳細情報
技術基準適合証明番号 001LVAA3000001~3000002
技術基準適合証明をした年月日 平成20年11月14日
技術基準適合証明を受けた者の氏名又は名称 NECインフロンティア株式会社
技術基準適合証明を受けた特定無線設備の種別 第2条第54号に規定する特定無線設備
技術基準適合証明を受けた特定無線設備の型式又は名称 RM12C-E
電波の型式、周波数及び空中線電力 9M60 X1A,X1B,X1C,X1D,X1F,X1X,X7W 2550.1~2569.9MHz(900kHz間隔23波) 0.2W

「2550.1~2569.9MHz(900kHz間隔23波)」ですから、これも次世代PHSです。で、こちらは基地局ではなくて端末です。

よって、まとめると
2008年10月3日 京セラが開発した基地局が通過
2008年11月14日 NECが開発した端末が通過

別にこれが通過したからといって、すぐに基地局がバンバン配置されたり、明日にも端末を発売できるとは限らす、またどういう性能のものかはわかりません。でもとりあえずも、開発は済んでいることがわかります。

ちなみに、試験サービスの開始が迫っているモバイルWiMAXは、基地局の配置が進んできています(もう1000くらい配置されている)。独自開発ではないので最初から開発が進んでいたことと、早くサービスインしたいと思っているからのようです。早期に投入してLTEやHSPA+に対して逃げ切りを図りたいと。

次世代PHSは4月にエリア限定サービス、9月にサービスインです。おそらくもう少ししたら、上記の次世代PHS基地局と端末がお披露目されるのではないかと思われます。

タイミング的にいつになるかは、
・基地局と端末の出来がどの程度か
・競合陣営の動きも極めて、一番アピールするタイミングと方法で発表される

などで決まるのではないかと思われます。もしかするともうそろそろ発表されるかもしれません。

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576 中国で「携帯電話三国志」がはじまる

以前から、中国で国策による通信事業者の大再編が行われていると言う件について書いてきましたが、とうとう第三世代携帯の免許が実際に交付されてしまったようです。


◆「携帯三国志」がはじまる

まずニュースから。

中国移動、中国電信、中国聯通に3G携帯営業の免許
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0107&f=business_0107_048.shtml

中国工業情報化部は7日午後、国内通信キャリアの中国移動(チャイナモバイル)、中国電信(チャイナテレコム)、中国聯通(チャイナユニコム)に3G(第3世代)携帯電話の商用サービスライセンスを交付したと発表した。

3社に認可した規格はそれぞれ異なり、中国移動には「TD-SCDMA」、中国電信には「CDMA2000」、中国聯通には「WCDMA」の各方式による営業を認めた。

事前には実際のところどうなるんだろう、という話はいろいろありましたが、結局のところ、三陣営三方式で、免許も同時に出すことになりました。

中国の最強キャリア(というか世界最大の電話会社)に託したとはいえ、問題技術のTD-SCDMAは生き残れるのでありましょうか?

◆過去の記事

この件は早期から記事にしてきました。

中国の(携帯)電話会社、三大グループに集約される見込み(ただし、国策で)
http://firstlight.cocolog-nifty.com/firstlight/2008/05/post_239a.html


中国で第三世代の「三方式が戦う」流れに
http://firstlight.cocolog-nifty.com/firstlight/2008/10/594-iphone-9db6.html

他の記事も何回か書いた気がしますが、面倒なのでこれでおしまい。

まとめのコピペをまた持ってきて書き足すと、

グループ1:TD-SCDMA(国策の独自第三世代技術)
中国移動(国営携帯電話会社)(国内1位:世界1位)
+中国鉄通(チャイナレールコム)(鉄道の通信網が由来の固定事業者)
+中国衛星通信(チャイナサットコム)(元は中国電信の一部)

グループ2:CDMA2000(クアルコムと協力関係)
中国電信(チャイナテレコム)(固定1位)(PHS事業者)
+中国聯通(チャイナユニコム)(国内2位:世界3位)のCDMA部門

グループ3:W-CDMA(W-CDMAは世界標準)
中国網通(チャイナネットコム)(固定2位)(PHS事業者)
+中国聯通(国内2位:世界3位)のGSM部門

毎度の事ながら、グループにつけた番号は私が適当に付けた番号です。

三グループに国策で再編し、そして三方式を割り当てたので、まるで三国志のようなことになりました。

また、固定事業者ゆえに携帯電話への進出を禁止されていた二社が「携帯電話じゃないもんねー」と「上に政策あれば下に対策あり」で開始して中国大陸で普及したPHSについては、再編後もこういう感じになってしまっています。携帯免許を手に入れたことで一気になくなってしまう可能性もあります。

固定二社は念願の携帯電話事業を手に入れて浮かれているはずですが、その反動が来たときにPHSを再アピールできるかどうか、そんな感じかもしれません。

第三世代は三方式がそろいましたが、TD-SCDMAと直接的に帯域の奪い合いになるWiMAXについては、中国政府自体が嫌っています。

また、しかしながら中国での主流はGSMではありつづけるので、しばらくは第三世代では何も起こらないかもしれません。次世代にしたくても資金が足りないような展開とか。


◆TD-SCDMAは生き残れるのか

TD-SCDMAは現時点での最強の陣営に託されましたが、未熟な技術です。一方で他陣営は未熟どころか完成されて枯れた技術を利用することが出来ます。

クアルコムは生き残りをかけて中国大陸で本気の協力をするはずです。

W-CDMAは基地局も端末も高性能で安価なものを調達しやすい状態にあります。何しろ中国以外で事実上の世界標準になりつつある存在です。

よってこの戦い、現時点で弱い方の陣営が技術的に有利なので、歴史的な大逆転劇を発生させる可能性がある状況にあります。

可能性としてですが、世界最大の携帯電話会社がTD-SCDMAと共に大炎上するなんてすごい状況がそのうちおこるかもしれません。

TD-SCDMA保護論者には、将来の世界技術決戦で戦える可能性を残すためにはTD-SCDMA以外の第三世代を締め出して保護する必要があるという意見もあったようですが(私もそうしないと危ういと思います)、なんと三方式で直接競わせるようにしたようです。

確かに、これで勝ち残れば堂々と世界へ中国の威を示すことができますが、他国でLTE帯域争奪戦をやってるさなかでベータ版の技術を競争にさらして大丈夫なのか謎です。

蓋を開けてみれば、第三世代どころかGSM世界の続行なだけかもしれませんが、もし早期から全力で第三世代戦争になったら(他二社が状況を読めていて、状況が許すならそうする気がします)、すごいことになるかもしれません。

二社にとっては第三世代序盤煽で圧勝できるかかどうかで、その先の未来が全く変わってしまう場面です。このチャンスを逃すと永遠に逆転のチャンスが無いかもしれない絶好の機だからです。

もしそれでもちゃんとTD-SCDMAが勝ち残れば、LTE一色世界への対抗馬が残って良かったともいえるかもしれませんし、逆に赤壁の戦い並みの歴史的大敗北となる可能性もあります。

質的にはソニーと任天堂にプレイディアで挑むような気もしなくも無いのですが、物量や政府の支援でそれも覆るのかどうか。

それともTD-SCDMA、急速に問題点が解消されたりしたのでしょうか。一応その可能性もあります(なにせ一周遅れの技術ですから、急激に追いつく可能性もあるわけです)。

また、PHSは大丈夫なのでしょうか。八本槍が中国に生えたりするのでしょうか?こちら的には第三世代全面戦争になってもらっては困ることになります。

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577 「アナログ」はテレビを見るの諦めさせ、携帯電話会社を困らせる

プラン無しでなんとなく書き出します。


◆「アナログ」

ブログの更新がおろそかになっているので明らかな通り(本当はもっといろいろなことを試したいんですけど)、時間をやたら消費するテレビはあんまり見ません(というかあまり見ることが出来ていません)。

結果として、アナログの視聴システムのままになっています。

しかも、USB経由でパソコンに録画されているものを作業しながら見たり出来るようにしてあるからそれで少し見るだけで、テレビ自体をつけることはほとんど皆無です。実はコンセントが抜けていても長期間気が付かないと思います。

もしPC上での視聴手段が無かったら、ほとんど何も見なくなっている可能性が高いです。

民放も「アナログ」マーク常時表示スタート
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0901/12/news005.html

民放テレビ各社は1月12日から、アナログ放送の画面右上に「アナログ」マークの常時表示を始めた。2011年7月に迫ったアナログ放送の終了を周知するため。

NHKは昨年7月から常時表示をスタート。民放は一部の番組でのみ表示してきたが、12日からはCMを除く全番組で表示する。

たしかに薄く「アナログ」って出るようになったみたいですね。

このマークを出すことに関して、いろいろ悩んでいる人も居てのことではないかとは思うのですが、結局そうせざるを得なくなっているのでしょう、惰性で。

移行を促すべくケツを叩く効果を狙っているのかもしれませんが、テレビ自体に止めを刺す結果になる気もするなと思います。

目論見:
アナログのままの動かない人を、デジタルに「繰り上げ」させる

結果:
アナログのままの動かない人は「四捨五入」され、「テレビをやめる人」「テレビの代替手段」がメジャーな存在になる最後の引き金を引く

若い人ほどテレビを見ないとか、収入のある人ほど見ないという話も聞きますから、四捨五入というより四入五捨ないしは逆四捨五入かもしれません。


◆アナログ停波延期のうわさ

日本より一足先にアナログ停波する予定になっているアメリカでは、新大統領のオバマさんが、停波を延期させるのではないかという話も出てきているようです。

もしアメリカで停波が遅れると、その後に使うことになっていたはずのベライゾンの700MHz帯LTEの計画がおかしくなったりします。

割り当てをどうするかでまだ揉めている日本(そもそも携帯に使うのか他につかうのか、で)でも、ドミノ式に700MHz帯での割り当てが遅れる可能性もあります。

地デジ特需を期待している方面もあると思うのですが、テレビ終了のお知らせにつながる可能性もあるわけで、その流れが明らかになればとうとうテレビ局自体が不満を撒き散らすようになるはずです。そうなれば、延期以外ありえません。

アナログテレビは電波を非効率に利用していて、停波してハイテクな方法に置き換えれば貴重な電波帯域が有効活用されるのは確かです。わかりやすいのは携帯電話が便利になるであろう事。

効率化するだけではなくて、新しいデジタル放送にいろんな細工をした人たちの懐は暖まるでしょうし、家電製品も売れます。なにしろ日本のテレビが根こそぎされる大イベントになりますから。

でも、そういう「良いこと」を成立させるために割を食うのは日本の普通の人全般で、停波やら新しいシステムで恩恵を受ける人の負担ではなかったりします。なんか日本人全員からテレビ税を徴収して良くわからないところで山分けされている気もしてきます。

テレビの絶対必要性の前に国民はテレビ税に屈するという前提が暗黙にあった話だったような気がするのですが、そこが崩れています。しかもこの不景気。

テレビ局にとってはテレビ離れが始まってで弱っているところに不景気までやってきました。ここでテレビの地デジへの移行がさらに遅れて、アメリカでの停波延期があったりした場合、放送局自体が停波計画から降りて「国民の味方」をはじめるかもしれません。

しかも、そうなったとして放送局自体には大きな不便は生じません(アナログの電波を出しつづける無駄は生じるでしょうが)。困るのは、停波したあとに帯域を使う予定を立てていたところですが、それは放送局ではありません。

放送局が終盤になって「停波は嫌だ」と言い出しても歓迎される感じで通ってしまう可能性があります。政治家が言い出しても人気が出る可能性があります。

あるいは、意図的にそういう状況に追い込むことを計画している人が居てもおかしくない。


◆携帯電話会社は停波延期の可能性も考慮せざるを得ない?

1.5GHz帯については若干ですがババ抜き感もあるのですが(獲得すると後で困る可能性もある)、本来なら700MHz帯は問答無用で欲しい帯域のはずです。ですが、停波延期の可能性が影を落としている可能性があります。

もしオバマさんが「停波を延期します」と言い放ってしまった場合には、アメリカでは良い決断だと歓迎されてしまいそうです。

そうなれば700MHz帯の勝者だったはずのベライゾンは一夜にしてベライ損になってしまうわけで、日本の携帯電話会社も「明日はわが身かも」と思ってしまうことになるはずです。

もしかすると携帯各社から「700MHzでLTEをする開始する予定です」とか「700MHz帯をくれないと暴れる」というような発言があまり聞かれないのは、割り当て遅延の可能性を見越している陣営がある、からかもしれません。

1.5GHz帯の取り合いも、引き続いての700MHz帯の割り当てが混乱する可能性も考慮して、という難しいことになるかもしれません。


◆個人的まとめ

私にテレビ税を払わせたかったら、私のアナログ放送生活と遜色ない便利さを確保してください。何らかの方法で。画質とかについてはその次くらいの興味しかありませんので、このままだとテレビを引退するきっかけにする気がします。

もしくは「テレビの代替手段」が出てくることを期待したいです。私のアナログ放送生活と遜色ない便利さのものが。

こういうときばかりは破壊神孫社長の活躍を期待したいと思ったりもしますが、孫社長のことなので一件便利にみえて地デジ以上に束縛されるシステムになっていそうな気もします、そっち方向の才能も地デジを上回る人なので。

ニコニコ動画があと二年でテレビの代わりになるとは思えないし、このままだとテレビ引退かもしれません。

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578 基地局網が耐えられなかった?「日本のiPhone」は3GでiTunesできないまま

iPhoneでとうとう3G経由でのiTunesが可能になった・・はずだったのですが、なんかまた出来なくなった、というニュース。

もしかしたら「ソフトバンクの携帯電話網がiTunes解禁で増大したトラフィックに耐えられなかった」という可能性も。


◆日本では無線LAN経由でお楽しみください

iTunes Wi-Fi Music Store、日本では“Wi-Fi付き”のままに
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/0901/07/news085.html

しばらく前に、ジョブス師匠が欠席したアップルの集会があったようですが、そこでiPhone関連でいくつか良いニュースがあったそうでして、

・iTunesが3G経由で使えるように
・DRM無しにします

という発表がなされました。

まず後者ですが、ダウンロードしたもののコピー制限がなくなったということです。

前者については、これまでiPhoneは3G携帯であるにもかかわらず、無線LAN経由などでしかiTunesから曲を取ってくることが出来ませんでした。これを、3G経由で利用可能にする、という発表でした。

ところが日本では両方とも「変化無し」となったようです。

後者については権利関係がクリアに出来なかったのではないかと思われます。

前者については、発表がなされた直後については、日本でも「3G回線でiTunesが利用できるようになっていた」にもかかわらず、しばらくすると、また以前のように「3Gでは利用できませんあしからず」の表示がなされるようになってしまったそうです。

トラブルか?どうなっているんだ?となったわけですが、

日本では、基調講演が終わった1月7日の未明からiPhone 3GでiTunes Wi-Fi Music Storeにアクセスし、楽曲のダウンロードが可能になっていたが、7日の14時前後にiPhone 3Gの3G網経由ではアクセスができなくなった。アップルの広報によると、「3Gネットワークを経由した音楽配信は、日本では行っておりません」とのこと。

アップルから公式に「日本では引き続き無線LANでお楽しみください(3Gでは利用できません)」というアナウンスが出てしまいました。

よくわからないのは「一度利用可能になった」ということです。

・間違えて利用可能にしたが、気が付いたので戻した
・利用可能にしてみたら、ピンチになったのでなかったことにした

どちらかではないかと思われますが、前者だったとしても、アメリカではOKにしますが日本ではどうしますか?→日本では止めてください、というやり取りが事前にあったことになります。

なぜなら、アップル自身の意向は明らかに、3Gで利用できるようにすることで、そしてDRMの件と違って、SBM以外の事情で実施不能になることもありませんから。

ということは、

・ソフトバンクのネットワークがギブアップする見込みになったので、急遽止めた
・耐えられないので事前に断っていたが、間違って利用可能になった

のどちらかではないかと。どちらにしても状況としては似たようなものかなと(他の理由は思いつかないので)。

以上の予想のとおりなら、ソフトバンクのインフラが「ホワイトプラン」と「iPhone」の二者択一になりつつあるかもしれない、というニュースかもしれません。予定外の緊急停止だったのなら、迷わずに即時決断して止めたのは賢明な判断に思えます(ソフトバンクならではの判断の早さ、とも言えるかもしれません)。

また、ドコモがiPhoneを獲得していたらこういうことは起こらなかっただろう、とも思います。

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579 ARMが逆にネットブックに攻め込むらしい

以前、Intel vs ARM(iPhone) という記事を書きましたが、今度はARM側がインテル側に攻め込むかもしれないという話題です。

以前の記事:
「インテルがiPhoneを酷評」騒動の正体は「モバイルCPU戦争」でiPhoneはあまり関係ない件
http://firstlight.cocolog-nifty.com/firstlight/2008/10/588-iphonecpuip.html


◆ARMなネットブックが作られる?

モバイルなCPUの世界では「ARM」が広く使われています。インテルはAtomで攻め込もうとしていますが、あまり芳しくないようです。iPhoneも(インテルの意に反して)インテルのAtomを採用せずに、ARM系のCPUを採用しています。

で、インテルが「『ARMを採用した』(iPhoneが)気に入らない」と言ったところ、「(ARMを採用した)『iPhoneが気に入らない』」と解釈して記事を書いてしまった人が居て、騒動になったというのが前回の記事でした。

つまり、モバイル世界を巡っての、「ARM vs Intel」の戦いが事の本質であるということでした。

で、今回のニュースです。

Freescale、ARM プロセッサ+Ubuntu で Netbook 参入、200ドル以下を実現か
http://japan.internet.com/webtech/20090106/3.html

Freescale Semiconductor は、2009年1月5日、8.9インチ・ディスプレイや8時間の連続バッテリ動作などを特長とした Netbook PC を200ドル(USD)以下の価格で実現するための総合ソリューションを携え、Netbook PC 市場に参入すると発表した。

Freescale の新しいソリューションは、ARM Cortex-A8 テクノロジを採用した新しい i.MX515 プロセッサをベースとしており、機器メーカーが Netbook 製品を短期間で開発して市場に投入できるようにするための、ソフトウェア、コンポーネント、およびリソースを豊富に取り揃えている。

つまりこういうことです。

・ネットブック(Eee PCみたいなやつ)をARMで作ろうという話が出てきた。
・そのために(ARMとしては)ハイパワーなCPUも用意された
・値段は200ドル以下(2万円以下)
・長時間バッテリ動作(ARMは省電力)
・Linuxベースのマシン

インテルは携帯電話の領域に攻め込もうとしているわけですが、この話はARMがPCの領域に攻め込もうとしているという話です。

ARM側にはいくつか問題があります
・デスクトップマシン用のWindowsのARM版が無い(今のところ)
・(超)ハイパワーなCPUが無い
・CPU以外の部品は同じように電気を使う

でも、Linuxのネットブック(ないしは他のOSの)としては十分に成立可能な状況にはあると思われます。安くて電池持ちがとても良いものができる、かもしれません。

「8時間の連続バッテリ動作」とあるのは、ARMの省電力性能を生かしての事だと思います。

イメージしやすいようにすると(あまり良い比喩ではありませんが)、WILLCOM 03のハードウェアをパワーアップしたものをノートパソコンっぽい筐体に入れるというような話だと思ってください。そして、Eee PC的なものを作ろうとしているということです。

以下、蛇足ですが、

デスクトップ用のWindowsのARMへの移植を実現させるのは難しいと思うのですが、Linux以外でデスクトップ用のOSがARMに移植されているとみなせる例があります。それは何かというと、MacOS(iPhone用のOS)です。

ということは、デスクトップのWindowsのものを作るのは難しいけれども、ARMでMacなネットブックは作れるかもしれないということです。まあ、そんなものは決して作られないでしょうけど、もし作られたら相当なショックに違いありません。

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580 ドコモの3.5世代が人口カバー率100%達成、の意味

「ドコモの驚異的なエリア整備」のわかりやすい結果がニュースとして出てきているので、少し書いてみたいと思います。

「100%ってどういうこと?」という当然の疑問への解説も書いてみましょうか。


◆ドコモのHSDPA(3.5世代)、人口カバー率が100%に

FOMAハイスピードが人口カバー率100%に
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0901/07/news013.html

NTTドコモは1月6日、HSDPA方式による高速データ通信「FOMAハイスピード」のサービスエリアが、昨年12月末で人口カバー率100%に達したと発表した。

2006年8月31日、東京23区をエリアとして下り最大3.6Mbpsでスタート。同年10月末に全国主要都市にエリアを拡大しした。08年4月には下り最大7.2Mbpsに高速化した。

100%は、開始から約2年4カ月となる12月26日に達成した。人口カバー率は、地方自治体の市役所・町村役場での通信の可否を基に算出している。

しばらく前にも、ドコモのインフラ整備力が半端ではないということを書きましたが、また新しいニュースです。

「FOMAハイスピード」というのはHSDPAのことで、つまり3.5世代のことです。携帯電話のエリアカバー率は通常「人口カバー率」という指標で表されますが、なんとそれが100%、つまり「完璧な状態」になってしまったという驚きのニュースです。基本的なエリア整備の時点で半泣きになっているキャリアもある中、ドコモは異次元の状態です。

ドコモすごいなー、ということはなんとなく解ると思いますが、実際にこれがどういうことなのかを説明してみたいと思います。


◆人口カバー率って何?

まず、一部の人はこのニュースを好意的?に受け取らないかもしれません。それはどういうことかというと、

・自宅の近所にFOMAが圏外で困るところがあるんだけど、それなのにどうして100%?
・そもそも100%っていうのは「完璧」っていうことでしょ?その時点でなんか怪しい。

ごもっともでございます。というわけでまず「人口カバー率」とはいったい何であるのかを説明します。

「人口カバー率」とは元のニュースにも書かれているとおり、

人口カバー率は、地方自治体の市役所・町村役場での通信の可否を基に算出している。

つまり、

・自治体の役所で通信できるか調べる
・通信できれば、その自治体は「カバーした」ことことになり、通信できなければ「カバーされていない」と判断する

なんと無茶苦茶な、と言いたい人も多そうですが、ドコモの俺ルールでこういう指標が出されているのではなくて、昔からこういうルールが使われているため、ドコモも普通に人口カバー率を用いて発表した、というのが実際のところです。

もっと実情を反映した数字にしなさい、というのは簡単なのですが、なかなか上手いルールを思いつくのは簡単じゃないので使われている側面もあります。

エリア化した面積を日本の国土面積で割ってはどうか、という案を思いついた人もいると思いますが、残念ながら使い物になりません。というのは、日本の国土の大半は「人間なんかちっとも居ない」場所ばっかりだからです。

人間が居るところがエリア化されていることが重要なのですが、人間が実際にどこにどれだけいるかは簡単にわからないのです。自治体の人口と市役所の位置は簡単に解りますから、それで代えられているのです。


◆人口カバー率100%は不自然でもある

つまり、ドコモのHSDPAは「日本全国の役所で使える」状態になった、ということになります。日本の全てがカバーできたというのとは意味が違うということです。

ただ、役所をカバーすれば全体をカバーしたと言い張れることをドコモが悪用している感じはむしろ無く、他キャリアの方がむしろ悪用しています。「基地局が一つしかない」のに、その一つが市役所の近くにあるってことで「○○市をエリア化しました」と発表してしまったところもあります。

また、基地局を一つも増やしていないのに、市町村合併で人口カバー率が上がるという意味不明なことが起こる事もあります(役所の数が減るため)。

以上は、100%の価値を下げる話でしたが、ここからは価値(達成したことの難しさ)を引き上げる話をします。

少なくともドコモが「100%」と言っているということは、少なくとも日本の全ての役所の近くに基地局を配置したということです。で、考えてみれば解りますが、役所はとんでもない場所にあることもあります。海の彼方の離島にも自治体やら役所があることもあるわけです。ドコモはそういうところまでHSDPAの基地局とインフラを整備したということになります。

日本地図を見てみましょう(特に海の方)。日本というのは海だらけで、海の果てにも役所があることがわかりますし、そういうところまでエリア化したというわけです。よくよく考えてみると、とんでもないことが行われていることが解ります。

他社が100%にならないのは、そういう場所まで無理に3.5世代でエリア化するのはナンセンスだ、と判断しているからでもあります。あるいはドコモユーザは「100%と言い張るためにそんな無駄なところに予算を使うな」と言っていいかもしれません。

ただ、ドコモの場合「100%と言い張るため」ではなくて、「本当に日本全国津々浦々で使えるようにしたいと思っている」可能性もあります。


◆時間の意味

また記事には、HSDPAサービスインやらの時期も書かれています。

・2006年8月31日 HSDPAサービスイン(23区)
・2008年4月 7.2メガ化
・2008年12月末 人口カバー率100%
・2009年(予定) HSUPA(HSPA)、上がりの高速化サービスイン

これらは全て、ブログで記事に書いた記憶があります。

「2006年8月31日」は、2006年の夏にはHSDPAをサービスインすると事前に言ってしまっていて、で秋になる直前の「8月31日」にサービスインしたので、子供の夏休みの宿題並みだとか書いた記憶があります。また、AUの3.5世代サービスインからおよそ2年遅れでした。

ドコモは当時まだAUの勢いに押されている状態で、HSDPAの投入には大きな意味がありました。一日も早く投入してAUに対する不利を取り除きたいと思っていて、しかし同時にFOMAの電波が悪いイメージの払拭にも努めていた時期だったので、HSDPAを慌ててサービスインしたけれども今ひとつ駄目だ、というイメージがつくのも絶対に避けたい状況でした。

2006年はまた怒涛の基地局増設が開始された年でもありました。

ドコモはHSDPAのサービスインから2年と少しで「人口カバー率100%」をやってのけたことになります。あるいは、基本的にW-CDMAの基地局のアップデートで済む作業で、なおかつ全力ドコモをもってしても2年かかったというのが、正しい表現かもしれません。

すでに書いたとおり、100%にする必要性はあまり無かったりもしますが、しかしこれからやってくる次世代は、基地局の配置についてHSDPAとは違う配置が望ましい傾向があります(HSPA+でも同様の傾向)し、なおかつドコモほどの力を持っているところは他にはありません。

よって、まともなエリアカバーを得るためには、というか他キャリアの次世代化にはおそらく、最低数年はかかると考えておいて良いのではないかということもここから解ります。また、現行世代(3.5世代)のエリア整備で難渋しているところは、同じく追いつくだけでかなり時間がかかると考えた方がよいかもしれません。

次にドコモが行うのは、上がりの高速化(HSUPAないしはHSPA)ですが、こちらはおそらくソフトウェア的アップデートで大半が済むと思われるため(ドコモの基地局は安物ではないからです)、あっという間に上がり高速化人口カバー率100%の報がもたらされるのではないかと思います。

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581 au BOXが好調だそうだ

au BOX が好調なスタートのようです。


◆「au BOX」の契約数が10万を突破

「au BOX」の契約数が10万を突破――レンタル開始後2カ月弱で達成
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/0812/26/news052.html

KDDIは12月26日、「au BOX」の契約数が同日に累計10万を突破したと発表した。2008年11月1日のレンタル開始から2カ月弱での達成となる。

携帯バカ(失礼)方面というかネットあたりでは前評判のよろしくなかった au BOX ですが、順調な滑り出しのようです。品薄になったりもしているようです。

このブログをご覧になっている人の多くにとっても、個人的に愛用したいとは思わせないモノではないかいう気がするのですが(どんなものか興味がある、という人は沢山居るとは思いますが)、別の方面にはかなり好評なようです。

念のためにどういうものかを説明をすると、

・月額315円でレンタルできる
・ゲーム機っぽい感じのお手軽装置
・音楽CDを聞くことが出来る
・音楽CDを携帯に転送できる
・DVDの再生ができる
・ネットにつなげれば(ネット接続を用意できれば)
 ・パソコン無しでLISMO(音楽と動画)が使える
 ・ウェブブラウザが使える
 ・ひかりone TV(ネット経由の「ケーブルテレビ」のようなもの)

こんな感じのものです。


◆au BOXの前評判と評判



事前でのネットでの斬られようはつまり、「そんな中途半端な装置が要るか」とか「AUがまた訳のわからんことをはじめた」というものだったのではないかと思います。

実際、「本来の手段」を利用できている人にとっては、実際に使ってみてもやはり中途半端なものだったようです。

普通にパソコン使えよ、という人にとってはかなり劣化版のパソコンにすぎず、オーディオやら映像やらで普段から贅沢している人によっては、あまりに低品質な再生装置、という次第のようです。

パソコンがあれば全く必要ないじゃないか、という意見はごもっともです。むしろ装置が二台に散らかって邪魔かもしれません。

しかしこれはパソコンは何でも出来る便利なものだな、ということが出来ない人にとって、それに近い体験をさせるもののようです。

CMでやっているとおり、単に携帯にCDから音楽を好きなように転送できるというだけでもありがたいのかもしれません(超簡単操作で出来てしまうようです)。わかんない人にとっては、たったそれだけのことが自分で出来るようになるだけで夢のようなことなのかもしれません。

また、実際に使ってみるといろいろと機能的に至らない部分もある装置のようですが「月額315円」ということを考えると、自分でそれに相当するモノを買ってくるよりも十分にありがたいということなのでしょう。


◆他社は

携帯ヲタ(失礼)方面やネットの方面では明後日の方向に行ってしまったと評判のよろしくない最近のAUの方向性ですが、顧客満足度は悪くないようですし、結局 au BOXも(今のところは)好調のようです。

au BOXは着々と自分のポジションを作りつつあるようです。ただ、10万台ではあるので、これがもし100万台とかになったら本物の流れなのでしょうけど。

他社が似たようなことをしていたらどうも上手く行っていない気がするのですが、もしau BOXが大ヒットがすることになったとしたら、他社も真似することを考えるかもしれません。ただやはり、そういう状況を考えてみても、(二番手であることを加味しての)上手くやる方法は簡単ではなさそうです。


◆au BOXはネットにつながっているのかいないのか

広く使われるようになると、そこを足がかりにしていろんなことが可能なことは想像できますので、いろんな人がいろんなことを考えているのではないかと思います。

想像を必要以上に膨らませると、au BOXがKDDIの商売を根本的に変えてしまうようなことも考えられなくもありません(もちろん、そうならない可能性も高いわけですが)。

で、誰でも思いつくようなことはとりあえずさておいて(以下も、そう画期的なことでもありませんが)、このブログ的なことを少しかいてみます。

気になるのは、au BOXがどの程度ネットに接続して使われているのかということ。

ネットにつなぐのは結構に面倒なことと(特に使っているであろう人たちにって)、au BOX自体はネット無しでも、CDの音楽を取り込んだりDVDプレーヤとしてつかったりすることができますから、意外と接続せずに使われている可能性もあります。

ただ、もし接続がなされているのであれば、

例えば、トラフィックをau BOX経由で固定回線に逃すための装置に使うことができます。LISMO Videoを固定回線経由でしか使わせないのはすでにトラフィック対策ですが、例えば将来版のau BOXで、

・au BOXに無線LANを積み、AUの電話機にも無線LANを積む
とか
・au BOXにフェムトセルを積む
というようなことも出来てしまう可能性があります。

また、「ネットにつなぐのが手間」だとしても、
・au BOXをモバイルWiMAXや次世代PHS対応にする
ということで解決可能かもしれません。でも、それなら電話機に直接積んでも済みそうではありますが。

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582 「地域WiMAX」に暗雲、というニュース

ちょっと前のニュースなんですけど、地域WiMAXがどうも怪しい感じですよ、というニュース。


◆地域WiMAXに暗雲、だそうです

まずは元ニュースを、

地域ワイマックスに「暗雲」 免許返上、実施延期相次ぐ
http://www.business-i.jp/news/ind-page/news/200812230007a.nwc

山間地や過疎地に高速無線インターネット通信を普及させるために総務省が推進する「地域ワイマックス」事業で、事業免許を取得した企業が、免許の返上や計画実施の延期を相次いで決定していることが22日、明らかになった。採算が見込めないことや、通信機器の調達遅れなどが要因だという。

お上はどうも「いなか」を変に手厚くもてなす癖がありますが(それはあれだからですが、話題の脱線が過ぎるので省略)、おそらく地域WiMAXというのもそういう感じで生まれたのではないか、と思えるところがありました。

一方でFWA、過疎地での固定通信の代わりのWiMAXというのは、そもそものWiMAXの想定された使い方だとも言えるので、これこそ正しい使い方だとも思えたりするところもあったので、

・また変なことやってる
・いやいや、本来の使い方かもしれぬ

どっちの感想もありえたと思いますが、ただ、今のところ前途はよろしくないようです。


総務省によると、免許を獲得した41社中、22日時点で免許を返上した企業は東北インテリジェント通信(秋田市)とテレビ小松(石川県小松市)の2社。延期(最長で6カ月)を申請した企業は15社程度に上ったもようだ。

そもそも「41社」というのが少なすぎなのです。日本全国の貴重な電波帯域を10MHz幅あけたにもかかわらず、手はまばらにしか上がらなかった、そして、そこからさらに脱落者や脱落の方向っぽいところが出ているというわけです。


免許返上の理由として、東北インテリジェント通信では「サービス提供予定地域で、イー・モバイルの高速無線通信サービスが提供され始めたことや、NTTの高速固定通信サービスが開始される計画が明らかになり、事業開始の必然性が薄れたため」としている。

HSDPAにWiMAXが倒されたようなところもあるようですね、そして、固定回線(光回線)が予想以上の速度でやってきたのもよろしくなかったようです。

固定回線代わりのWiMAXは本来これらに対しても良い点があるという話もありましたけど(というかWiMAXバブル期には、両方ともWiMAXが倒すはすだった)、どうやらそうでもないようです。

延期を決めた企業の大半は「メーカーからのワイマックス用通信機器の納入が遅れていることや、基地局の設置予定地で地権者と調整がついていないこと」(総務省)などが原因だという。

機器の準備はたしかに大変でしょうね。隣の国から怪しげなものを買ってくるのでなければ。

また、田舎なので高密度配置をする都会ほどの苦労はないのだろうと思えるのですが、「地権者と調整がついていない」という話も出てきています。もしこれが言い訳ではなくて本当ならば、田舎ですら苦労するようです(あるいは、そんなことすら考えずに免許を取ってしまったか)。


◆最初から反対してた人が結構居たな、と

地域WiMAXへの割り当てを行うこと自体に、最初から反対意見もありました。またバラ撒きか、と。お金だけではなく電波帯域までばら撒くのかと。

小さい単位での免許割り当てを行いますから、有効活用される状況なら、多量に免許が出されていなければなりませんでしたが、全国でわずか41しか手が上がりませんでした。そして、そこからすらも脱落組が出つつあるというニュースです。

結果的に、ごくわずかな利用者のために日本全部の10MHz幅を空けたことになってしまいつつあります。過疎地でWiMAXというのも意味はあったはずですが、さすがにちょっと使われなさすぎになりつつあるのではと。

こんなことならKDDIや他の携帯各社のMVNOでも良かったのではないかと思えてきます。地域WiMAXの分が無ければ、最初から30MHz幅×2事業者で割り当てが出来ましたし。

今からでも、地域WiMAXへの割り当てを止めてウィルコムの割り当てに変更し、ウィルコムに後から割り当てるはずだった10MHz幅を将来の2.5GHz帯の再割り当てで有効活用するほうがいいんじゃないか、と思ったりもします。

地域WiMAXの代わりに地域MVNOを・・ってこちらもまた別の問題が発生する気がするな。

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583 (いまさらですが)UMB開発断念、LTEが世界統一次世代規格へ

いまさらの話題ではあるんですが、更新してない間の話題なんでご了解ください。

LTE関連の話題です。


◆UMBがとうとう公式に撤退宣言

まず最初に簡単におさらいをしておきますと、次世代の通信技術はおおよそこういう感じになっています/ました。

・LTE(W-CDMA陣営)
・UMB(クアルコム CDMA2000陣営)
・モバイルWiMAX陣営
・中国大陸陣営
・次世代PHS

細かいことは以前に散々書いたとおりです。ただ、中国大陸については「作りたい」と言っているだけで開発はまだです。「今から」第三世代のTD-SCDMAを投入しようとしているくらいですから。

で、今回はまずUMBが公式に脱落を認めたという話です。最新のニュースではないのですが(2008年11中頃のニュース)、まあそこはお許しください。

米Qualcomm社,次世代通信方式「UMB」の開発を断念
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20081114/161273/

米Qualcomm Inc.は,次世代移動体通信規格「UMB(ultra mobile broadband)」の,商用化に向けた開発を断念することを明らかにした。同社CEOのPaul E.Jacobs氏が決算説明会で述べたもの。

というわけで、とうとう公式に撤退宣言がなされました。

そういえばPaul E.Jacobsさんは、事あるごとにWiMAXをぼろかすに言っている人でもありました。

もともと2007年末に世界最大のCDMA2000の携帯電話会社であるベライゾンが「次世代にはLTEを採用します」と言ったあたりから、UMBは終わった感でしたので、意外な感じはありませんでした。

日本のKDDIがLTE採用を決意したこととこの件の関連はおそらくあると思われますが、どういう因果関係になっているのかは明らかではありません。

ただ、もしKDDIがUMB採用に固執していたらこんな結末になっていないはずですから、KDDIがLTEに傾いたのがとどめを刺したのには違いありません。

クアルコムはモバイルWiMAXは嫌いなのですが、LTE陣営とは別に喧嘩しているわけでもないので、今後は「LTE陣営の一角」として活動なさるようです。

つまりこのニュース、UMBが退場したというより、「クアルコムもLTEに乗り換えた」ということです。ベライゾンも、KDDIも、そしてクアルコムも。


◆事実上の携帯電話の世界統一規格になったLTE

というわけで、こういうことになりました。

・LTE(W-CDMA陣営+クアルコムCDMA2000陣営)
・モバイルWiMAX陣営
・中国大陸陣営(ただし今のところ言ってるだけ)
・次世代PHS

わかんない人は読み飛ばすか過去の記事を読んで理解してほしいですが、FDDとTDDでわけて整理すると、

FDD
・LTE

TDD
・モバイルWiMAX
・次世代PHS
・(TDD版のLTE)

FDDなモバイルWiMAXもありますが、わざわざ採用するところはまあ無いでしょう。

とりあえず世界のFDD帯域は、「LTE」ないしは「HSPA+で後にLTEを予定」で完全制圧されるだろうということになります。

クアルコムがLTE陣営に参画することになったことにより、LTE陣営にクアルコムの技術力が注がれることになります。また、CDMA2000採用キャリアもクアルコムのサポートでLTEへの以降がサポートされることになります。

よって、近い将来の世界中の携帯電話はこういう事になります。

・GSM+W-CDMA/HSDPA+LTE
・CDMA2000+LTE

クアルコムはこの両方の現実に対応するチップセットをすでに開発しています。

アメリカのベライゾンも日本のKDDIも、クアルコムが開発する
・CDMA2000+LTE
のチップを搭載した携帯電話を採用することになるでしょう。


◆LTEではないところ

LTEではないところをまとめるとこういうことになります。

・モバイルWiMAX
・中国大陸の出来ていない技術
・次世代PHS

LTE一色の世界がもし退屈に思えるとしたら、この中から立派に育つものが出てくることを願う他ありません。

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584 ドコモの基地局がとんでもない勢いで増えている件について

ノープランで記事の更新を試みます。

#年が明けたのに絶賛おおそうじ中、掃除の休憩に更新


◆ドコモの基地局数が7万を軽く超えちゃってる

これまで「ドコモがとんでもないことになりつつある」ということは何回も書いてきたのですが、今回はドコモの携帯基地局数がとんでもないことになっているということを書いてみることにします。

まず復習。

携帯基地局の話題が大きくネタになったのは、2006年度のことでした。

まず、ドコモがわずか一年でインフラにおよそ一兆円の投資をして、基地局を1万局くらい増やすという化け物計画を発表しました。別にこのニュースは世間的には大きな話題ではなかったわけですが、このブログでは記事にしました。

で、孫社長があろうことか「ドコモを上回る46000基地局を年度内に整備します」とこの計画にかぶせてしまいます。これでこの公約と同時にドコモの計画がたいそう有名な話になってしまいます。

結果は、ソフトバンクは年度の終わりで基地局数で3万にすら届かず、その中身も「なんちゃって基地局」という困ったことになってしまいました。

一方のドコモは、ドコモクオリティの手抜き無しの基地局で、計画を上回る4万6000超えをするという皮肉な結末となりました。ドコモと正面戦闘をして勝てるキャリアなど存在しないことがよくわかる結末でした。たとえ、孫社長の魔術をもってしても。

で、それからおよそ二年、ドコモはその後も「鬼のようなインフラ整備」をずっと続けています。2006年度の計画の発表では「今年は特別だ」という感じだったと思うのですが、孫社長が余計なことをした結果、ドコモを眠りから覚ましてしまったのかもしれません。

では、現在どうなっているかを見てみましょう。

2009年お正月の基地局数(おおよそ)
・ドコモ 7万2000
・ソフトバンク 3万6000
・AU 3万3000

ドコモの数字は誤植ではありません。もはや冗談のような数字です。しかもこれで基地局の質も手抜きが無いのですから重ねて意味がわかりません。

ソフトバンクは最近ぜんぜん数が増えていません、やばいです。追い越すどころかもうちょっとでダブルスコアにされそうです。それどころかAUに追い抜かれそうになっています(AUは「質を優先」で基地局整備をしているのですが)。

数が増えていないのは、お金が無いだけではなく、「なんちゃって基地局」のお掃除をしているからかもしれません(もしそうなら数は増えていなくても、インフラの質は改善?しているかもしれません?)。


◆ドコモの増加ペース

ドコモはこの二年でおよそ三万の基地局を増やしました。つまり、

・一年で1万5000くらい
・一ヶ月で1200くらい
・一日に40くらい

ということになります。

また、三万というと、ソフトバンクやSBMやAUの全基地局数に迫る数字です。それをたった二年で、ということになります。

で、このままのペースが続いたとしましょう。すると、あと二年経たない前に(つまり2010年中に)10万の大台に到達します。

「数が多い」といえばウィルコムの基地局ですが、このままのペースだとすると、2015年に16万基地局に到達することになります。携帯電話がPHSを追い抜く可能性が出てきたという意味不明な状況への驚きもあり、16万という数字はやっぱり伊達ではないのだということも解ります。

念のために補足しておくと、ウィルコムの基地局一つあたりの収容能力とドコモの基地局では力が大人と子供くらい違うので「純粋なインフラ力」ではとっくにドコモに抜かれています。ただ、インフラ維持費も大人と子供くらい違います(加入者数もですが・・)。

もうしばらく(でもない?)すると、この「バカ力」がLTE基地局の全力整備に注がれることでしょう。LTE序盤戦でドコモと正面から張り合おうとか考えているキャリアがもしあったとしたら、それこそ「他社様はご覚悟ください」と言わねばなりません。

ウィルコムもがんばって(次世代とか新型の)基地局を作りましょう。次世代PHSは「超高密度配置しても大丈夫」が特徴のはずですが、がんばらないと数ですら追い抜かれちゃいます。長所が活きません。え、ドコモ様と戦っても孫社長みたいになるだけだって?

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お正月になってしまいました

みなさんどうも。
2009年になったので、きねんかきこをしてみることにしました。

更新しなきゃならないなあと思っていたのですが、更新どころか大掃除の途中のまま越年しております。まずいなあ。

投稿するようにはする予定ですので、もうしばらくお待ちください。

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