570 モバイルWiMAX、月額料金は4000円台前半?
モバイルWiMAXの月額料金についての話が出てきましたので、少し書いてみます。
◆モバイルWiMAXの月額料金
まず、元記事から。
[UQコミュニケーションズ]高いMVNO向け料金,苦戦が濃厚?
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20081222/321871/?ST=network
2009年にモバイルWiMAXの商用化を予定するUQコミュニケーションズは11月,MVNO向けの卸料金を公表した(関連記事)。MVNOが通信設備を保有しない場合の料金は,契約者回線当たり月額3300円(税別)。これにMVNOの取り分が加わるので,ユーザー料金は4000円台前半になると見られる。
記事の予想では、モバイルWIMAXの予想月額料金は「4000円台前半」だそうです。根拠はすでに発表されているMVNOの場合の料金で、こちらは「契約者回線当たり月額3300円」となっています。
個人的には微妙な料金でコメントしにくいと思ったのですが、記者は「この水準では苦戦が濃厚」だとコメントをしています。HSDPAの定額が5000円台であるよりも安いが、しかしエリア面で劣ったり、建物の中で圏外になるなど品質で劣るので、それを考えると3Gが選ばれるであろう、と、
また、記事にはありませんが、ウィルコムの3880円定額よりも高くなりそうだ、ということでもあります。
つまり、料金はこうなるのではないかという記事です。
料金:
ウィルコム定額(PHS) < モバイルWiMAX < 3G定額
◆この料金になっている理由を考える
ただこの料金設定ですが、「そんなことは解った上での料金設定」ではないかと思われます。つまり、値下げすることによる加入者増のメリットは、デメリットを下回ると判断しているのではないかと。
値下げをしてもあまり利用者数が増えないとか、あるいはこの値段でも利用者数は結構入ってくるだろうとか、提供するサービスに自信があるのでこの値段だとか、あるいは、値下げをするとKDDIグループ以外に利益をもたらすので塩漬けにしているとか。
もしくは、ノートパソコンにモバイルWiMAXが最初から搭載されていることが普通になり、いきなり使えるようになるようにするつもりで、料金を値下げしなくても「うっかり利用」が一定量見込めるのかもしれません。
KDDI本体の判断としては、「次世代はLTEが本命」ですが、この判断(心変わり)も影響してのことかもしれません。
この料金が何を意味するかは、もうしばらくしたらはじまるモバイルWiMAXの試験サービスでの品質次第で決まることになるのではないかと思われます。
かつて「日本はモバイルWiMAXで取り残される」と日本の悪口を言いたい人たちが言いたい放題でしたが、結局のところ、現在日本はモバイルWiMAXで最先端地区と言って良い状態です。
他国でのモバイルWiMAXサービスとは、カバーしようとするエリアも、そしてサービス品質も違う水準になっているものと予想されます。よってもしかすると、「この料金設定でも十分に安さを感じられる」ものだという自信かもしれません。
ただ、「やっぱり圏外が多いな」とか他国での例のように「HSDPAと速度的に変わらない」というものだったのならば、この料金設定は塩漬け料金で、記者が不満を言っているとおりということになりましょう。
とりあえず速度がどの程度になるかでしょうか。実際に使った場合の問題になるのは速度の速い遅いではなくて、もっと総合的な快適さのはずです。ですので、速度で判断をするのはちょっと良くないと思います。しかし、3.5世代とあまり変わらない速度だった場合には、悪い面ばかりが言われるようになるようになる気がします、たとえば今回引用した記事のような感じで。
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