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566 ノキアの「超富裕層向け携帯」の驚きの正体

ノキア話題が出たついでに、ノキアの「超富裕層向け携帯」の本当の正体が何かについて少し書いてみたいと思います。


◆超富裕層向けケータイ電話「ヴァーチュ」

まず元記事を引用しつつ、書いてゆきたいと思います。

コンシェルジュ付きの超富裕層向けケータイ電話「ヴァーチュ」とは
http://moneyzine.jp/article/detail/112247/

27日、携帯電話端末メーカー世界最大手のノキア(フィンランド)は、日本国内での通信事業者向け端末販売を打ち切ると発表したが、09年からスタートする予定の富裕層向け高級ブランド「ヴァーチュ」は計画通り、ドコモの通信回線を借り受けて展開する。

ノキアは2008年末に突如、「日本国内での通信事業者向け端末販売を打ち切る」と発表してしまいます。世界で最大のシェアを誇るノキアですが、「世界で売れる」ということは、世界で主流の低価格でそれなりの機能しかない端末の量産を行っているということで、日本市場で必要とされるものとの差がありすぎたようです。

ちなみに日本で発売されているノキア端末は、ノキアのラインナップの中では例外的な豪華端末に属するものです。世界で売れているノキア端末とは日本でイメージされるノキア端末のことではありません。

で、日本から撤退することを決めたノキアですが、「富裕層向け携帯電話」には計画どおり新規参入するつもりのようです。しかも端末供給ではなく、ノキアブランドでの自らMVNOとしての参入です。

で、「富裕層向け携帯電話」とはどんなものかというと、

ダイヤモンドなどの宝石やプラチナ、金などをちりばめた豪華なデザインを採用しており、価格は数十万円から数百万円にも及ぶ。日本で発売する予定の「VERTU Signature」は、ステンレス(160万円)、イエローゴールド(450万円)、ホワイトゴールド(500万円)の3タイプだ。

というわけで無意味に高価でハデハデなことになっています。

世間的なリアクションとしては、
・悪趣味な豪華さ加減へのリアクション(見せびらかし専用の派手派手高級時計のごとく)
・貧富の差の話題に乗りやすい話
こんなところではないかと思います。

ただ、この端末は日本ではちょっと微妙なことになります。というのは、日本市場の携帯電話は異常に発達を遂げているわけですから、日本ではこういうことになってしまう可能性があります。

・派手すぎて日本では悪趣味に近い
・基本的にノキアの端末なので、日本の携帯電話と比べるとどこか劣るはずである

また、こういうことをよくよく考えてみると、「日本の携帯電話っていうのは実に素敵なんだな」ということも思ってしまいますね。

以下、二極化を思い知らされる話題になりますので、まずここで庶民の幸せを満喫ください。日本人は世界最高の端末を日常生活で使えて幸せだ、成金ケータイが発売されてもちっとも羨ましくないほどに、と。そりゃ世界のノキアも撤退しますよと。


◆ノキアの超富裕層向け携帯の正体

で、こんなもの誰が買うんだろう?という話になっていることが多い気がしますが、実はノキアのこの携帯電話の狙いはまったく別のところにあるのではないかと思うのです。

ヴァーチュの携帯電話端末には必ずコンシェルジュボタンが配置されており、ユーザーはボタンを押すだけで専用のコンシェルジュに電話がつながり、24時間体制でさまざまなサービスを受けることができる。たとえば欲しい靴があれば、たとえそれが入手困難でもコンシェルジュに依頼すれば、コンシェルジュが世界中に連絡を取り、自宅まで届けてくれるのだ。また旅行に行きたければ、要望を伝えることで、自分の代わりに目的地の設定や航空券、ホテルの予約まで旅行に必要なすべての準備を請け負ってくれるという。

派手な外装ではなく、携帯電話に備わっている機能でもなく、実はこっちがこの商売の本体ではないかと思うわけです。

例えば六本木ヒルズには、金持ちのいろんな要望を満たしてくれる人たちがいるようです。お金は余ってるんですけど、○○したいな~とか○○してほしいな~、みたいなことを言ってみると誰かがやってきて、そういう要望を何とかしてくれる、というようなものです。

つまりノキアは、贅沢な外装の携帯電話を高額で売っているというより、「超富裕層向けの会員権」を売っていて、会員証として携帯電話を渡しているというのが正しいのかもしれません。

つまり、

無意味に豪華な携帯電話作りました
・ステンレス(160万円)
・イエローゴールド(450万円)
・ホワイトゴールド(500万円)

ではなく、

超富裕層向け会員サービス
・ステンレス会員(160万円)
・イエローゴールド会員(450万円)
・ホワイトゴールド会員(500万円)

なのではないか、と。で、会員のクラスが上がるほどに「『いろんな要望』をかなえてくれる」ようになったりするんじゃないだろうか、と。

撤退したはずの日本でサービスをするのは、世界の超富裕層は平気で国境を越えて移動するので日本にも来るからで、

・日本に来てみた
・何かしたいぞ
・アレがしたいが面倒だ
・この携帯のボタンをポチッと押す
・「日本で○○したいんだけどどうしたらいい?」
・「かしこまりました、すぐに用意して案内させていただきますのでしばらくお待ちください」

いろいろと「面倒な」要望をなさるはずですよ、お金持ちだから。でも、そういうのをボタン一つでかなえるほどにこのサービスは成功するわけです。

つまり、「ポケットの携帯のボタンを押したら『執事』に繋がって、多少無茶な要望でもかなえてくれる」という会員サービスがノキアのはじめようとしている商売の正体かもしれない、ということです。で、電話機は実は会員証に過ぎないと。

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コメント

ひつじの執事のすごいやつですねw

投稿: sy | 2009/01/28 20:07

NOKIAの動向を主に取り上げているブログですが
http://kiyonari.japazine.com/nokia/post-353.html

>NOKIA Stopped WiMAX only Devices
>これでWiMAX陣営に端末を供給可能なのは台湾/中国メーカくらいになったわけですが大本営のIntelが微妙にWiMAXから距離を置き始めているのでClearも台湾メーカも微妙な感じです。

LTEとWiFiルータとホワイトスペースしか生き残らないよ、とおっしゃってるかんじ

投稿: TT | 2009/01/29 12:37

端末のハードとしては、通話ができれば、それ以上何もいらないわけですね。
全て『執事』がやってくれるのだから。
納得

投稿: HT | 2009/01/29 23:17

伊集院光が、上戸彩ティファニーケータイ(1千万円携帯)をさして
「セレブ携帯っていうけど、本当の大金持ちって携帯持たないですべての要件を足せる人間たちじゃないの?」
と言ってたのを思い出した。

爺や、田中を呼びなさい。
かしこまりました、お嬢様。みたいな

投稿: ↑ | 2009/01/30 12:32

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