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AUからも「携帯+無線LAN」が正解じゃないか、という意見が

最近、携帯電話の容量が足りなくて困っている系の話題があります。

AUのパケット制限、ソフトバンクのホワイト地獄(インフラが)、イーモバイルの速度低下、ドコモが都市部に基地局を乱立するのも。「容量が足りない」からです。


◆無線LANだそうだ

KDDI高橋誠コンシューマ事業統轄本部長を直撃
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20080829/1018138/?P=2

――LISMO VIDEOもPCにつなぐのではなく、ケータイに直接ダウンロードできると便利だと思います。iPhone 3Gのように、auケータイも無線LAN対応が当たり前になってきたりはしないのでしょうか。

高橋氏:僕はもう、無線LAN対応は必然だと思っています。やるかどうかは知りませんが。

昨今、インフラコストが上がってきているので、そのトラフィックをどこに逃がすかが大事になってきます。

学生などは、自宅ではケータイをベッドの中で使っています。YouTubeを見て、ワンセグやメール、インターネットをしています。ワンセグを導入して良かったのは、ネットを使わずに、テレビを見てもらうことで、一時的にトラフィックが発生しない状態になっていること。そこに無線LANが追加されると、さらにトラフィックが3Gネットワークから逃れるようになります。このメリットは大きいです。

AUは現在「Sports」「Change」「Video」という三つをキーワードにしています。

「Change」は見た目が変えられるやつです。「Sports」はあの「四角い端末」(Sportio)でイメージされるものです。

「Video」(LISMO VIDEO)は携帯電話で映画とかを見れますという話で、AUとしては携帯で音楽再生の延長での話でしょうね。で、そういう話だと携帯電話で直接映画が見れるのかと思ってしまいますが、それは出来ません。

・「パソコン」でダウンロードして(AU以外の回線以外で)
・パソコンと携帯を接続して
・携帯にファイルを転送して
・ようやく携帯で再生できます

という仕組みです。

・携帯の回線で直接携帯端末にダウンロードし
・携帯で再生

ないしは

・携帯の回線でダウンロードしつつ再生

ということが出来ないのは、回線の容量が耐えられないからです。

AUは他社に先駆けて3.5世代化を終えていますので回線速度自体は高速で、その面では直接再生をすることに大きな問題にはなりません。しかし、動画の「巨大な容量」を収容できる容量がないのです。

だから、パソコン経由という一見意味不明な方法をとらざるを得なくなっています。

この「容量の問題」についてはこれまで散々記事にしてきたとおりです。

記事で「LISMO VIDEOもPCにつなぐのではなく、ケータイに直接ダウンロードできると便利だと思います。」とあるのは容量の問題のことを言っており、そこでiPhoneの「無線LAN対応」のことが語られているのは、「無線LAN経由での通信にバイパスする気は無いのか」という質問です。

そしてそれに対して、AUの大物である「高橋さん」は

高橋氏:僕はもう、無線LAN対応は必然だと思っています。やるかどうかは知りませんが。

と答えています。

ワンセグを導入して良かったのは、ネットを使わずに、テレビを見てもらうことで、一時的にトラフィックが発生しない状態になっていること。そこに無線LANが追加されると、さらにトラフィックが3Gネットワークから逃れるようになります。このメリットは大きいです。

ワンセグ搭載すら、混雑対策の側面があるといっています。

以前の記事にて、ソフトバンクの基地局整備を担当していて泣きそうになっている人(「なんちゃって基地局」の宮川さん)も、「フェムトセルではなくて、無線LANの方がトラフィック対策として有効」というようなこと言っており、「iPhoneユーザにはとにかく無線LANで使って欲しい」と言っています。

少し前まではこういう時にはフェムトセルの大合唱だったような気もするのですが、こっちもバブルが壊れてしまった(フェムトセルの「干渉問題」という致命的難点が広く知られてしまった?)のか、こういう話題になると無線LANが語られることが多くなりました。

もしかすると、「次の通信方式の変化」とは「LTEかHSPA+のどっちだ」とかではなく、「既存の3.5世代+無線LAN」の組み合わせへの移行なのかもしれません。

やっぱり当面は、フェムトセルよりも無線LANということなのかもしれません。LTE(3.9世代)が本格的になる将来よりも前の話となると、結局枯れたもの同士の組み合わせの方が無難で効果的なのでしょう。フェムトセルが今後改良されても糞技術のままである可能性(というかリスク)もまだ残っていますし。

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コメント

「シャノン限界が来るぞ、シャノン限界が来るぞ」
WILLCOMはこの数年間ずっと「狼少年」だった。
電波容量の問題(狼)はしかし、来なかった。SBMは十数ヶ月純増の記録更新し続けた。

だがここへきてついに、狼が現れるのか?

しかし狼とはなんなのか? 容量限界?それは結果でしかない。その正体は。どんな姿で人々のまえに現れるのか。

それは非常に革新的で魅力的なリッチコンテンツという形で現れるかもしれない。

アクセスすることが中毒的に楽しいそれ。

そんなものを作るのは。グーグルだろうかアップルだろうか。

アップルだったら最初にSBMに訪れるのだろうか。

投稿: TT | 2008/09/10 01:49

ウィルコム社員ブログより
WILLCOM CORE(ウィルコムコア)端末のイメージモックアップ
http://willcom-blog.com/archives/2008/09/00125.php

モックのイメージを見る限り、まずは無線ルーター展開にいきそうです。
この場合バッティングする縄張りは携帯電話じゃなくてイモバあたりでしょうか。

いや、エリア展開から考えて、それより先に食われるかもしれないのが無線LAN商売やADSLの一部かもしれません。
イモバアッカは早急にてを打つべきかもしれません。

ただ、バッティングしないで、相乗りすることだってできなくはないでしょうか。
XGPとはいえ最初は一桁Mbpsの速度かもしれません。
ホットスポットは数十Mbpsです。お互いの利点をあわせて行けないでしょうか。

ウィルコムエリアという「海」に無線ルータという「船」でホットスポットという「島」を巡るようなものです。

おそらくIPナントカと同じビジネスモデルです。自網を持たない会社に金が集まりませんでした。
でも、自網と無線LAN商売各社で集まればなんとかやれないでしょうか。

新しく作った何かで以前のものを淘汰するだけじゃなく、
新奇なるものと既存のものあれこれをパズルのピースのように巧くあわせて大きく絵を描けないかと思います。

投稿: | 2008/09/15 23:37

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