609 スプリントの資金調達計画が翌日に撤回の憂き目 / mova受け付け停止の件
スプリントというアメリカの携帯電話会社について記事を書きます。
最近読まれるようになった方のために説明すると、スプリントというのは北米でモバイルWiMAXをやろうとしていた携帯電話会社でしたが、その後経営状態がおかしくなってそれどころではなくなっているところです。
スプリントがどうなるかは、モバイルWiMAXが将来どうなるかということに影響します。
◆スプリントは相変わらずピンチ
スプリント、4-6月期は赤字転落
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/media/djCHT2220.html
スプリントといえば北米のモバイルWiMAXの鍵となってきたところですが、相変わらず経営状態は不味いようです。新CEOの努力で状況は改善しつつもあるようですが、ピンチである事には違いないようです。
ダニエル・ヘッセ最高経営責任者(CEO)はインタビューで「まだまだ先は長い。1四半期は、9イニングある試合の1イニングのようなものだ」と語った。
出来れば良いことをアピールしなければならない場であるにも関わらず、慎重な事を言っています。スプリントの建て直しにはまだまだかかるようです。
で、この時に「建て直しのためにお金を調達する計画」が発表されていたのですが、これが妙な事になってしまいました。
◆一日で計画頓挫
スプリント、30億ドルの転換優先株発行を中止
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/media/djCHV6407.html
負債の一部返済に充てるため計画していた30億ドル規模の転換優先株発行を中止したと明らかにした。
スプリントの株価は前日6日、転換優先株の発行計画が発表されたのを受けて14%下落していた。
つまりこういうことです、変な事が起きました。
計画を発表(最初のニュース:8/6)→株価どーん→すぐに計画撤回(8/7)
つまり、最初に紹介したニュースの行事(8/6)で「転換優先株を発行します」と発表したところ、株価がどーんと下落し、あっという間に計画撤回の憂き目となったということです。何やっているんですかスプリント。
スプリントは転換優先株のほかにも現金を調達する方法を模索している。先月にはTowerCo(ノースカロライナ州ケアリー)に無線通信塔3300基を現金約6億7000万ドルで売却することで合意したと発表した。また事情筋によると、韓国のSKテレコム(NYSE:SKM)とは、SKテレコムによる出資を伴う可能性のある技術提携について話し合っている。スプリントは昨年、SKテレコムからの50億ドルの出資提案を退けている。
モバイルWiMAX関連では韓国からの資金の噂が時折出ているようですが、これもそのひとつです。「事情筋によると」というのが怪しい感じもします。そもそもWiMAX関連ではこういう良く解らない話が多いような気がしますので。
◆mova新規受付終了
ドコモ、第2世代の「mova」新規受付を11月末で終了
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/41288.html
11月末でドコモの第二世代のmovaが新規契約できなくなるようです。年内で新規受付事務関連をすっかり終わらせるおつもりのようですね。しばらく前(でもない?)まではFOMAにエリア面の不安があることもありましたから、ものすごい田舎でもつながる事の多いmovaをあえて契約する人も結構いましたが、それもこれでおしまいです。
FOMAのエリア力は驚異的に改善したので、受け付け停止をしてももう大丈夫、ということ自信の表明でもあるのだと思います。
既にあるmova自体は引き続き使え、機種変の在庫も一応確保してあるそうです。しかし周波数自体の免許が2012年7月24日で失効するのでそれまでには完全停波しなければなりません。随分先ですが、ドコモユーザには全然動こうとしないユーザが多そうなのもまた事実です。また、ドコモはこういうこと(ごねるユーザとの巻き取り交渉)は苦手な気もします。
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