607 iPhone内部に「デスノート」が存在? - 『このリストに書かれたアプリは死ぬ』
すみません、記事タイトルはウケ狙いです。でも内容は本当。
iPhoneの内部に妙なものが発見されて、ちょっと騒動になっているという件について。
◆キルスイッチ発見?
外国の方がiPhoneの内部を覗いていたところ、「妙なもの」を見つけてしまったとかで、主に海外で結構な話題になっているらしい件についてです。
iPhone 2.0にブラックリストダウンロード機能を発見--非公認アプリ対策とのうわさも
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/MAG/20080808/312456/
なんか色々な話が出てますが、事実としては以下が判明したのみです。
iPhone AtlasでBen Wilsonが記しているように,iPhone向けアプリケーションなどを独自に開発するソフトウェアエンジニアのJonathan Zdziarski氏は,「iPhone 2.0」ソフトウェアの内部を精査しながら,毎回「悪意のある」アプリケーションのリストをダウンロードさせるURLの存在を,このほど突き止めた。
つまり、それはどういうことかというと、
この詳細を深刻に受け止め,Appleがリモートで,気に入らないiPhone向けアプリケーションを使用不能にする用意を整えていることの証拠であるとの情報も,いち早く出回っている。
Appleが,iPhoneで動作する「キルスイッチ」を開発しているとのうわさは,まだだれもその実態を正確に把握していないにもかかわらず,多大の悲観的な反響を呼んでいる。
「キルスイッチ」というのは外国人の方が好きな表現で、こういう感じです。
ボス「ごきげんよう愚かな市長さん、私に逆らったらどうなるかわかっていなかったのですか?」
市長「これは実は・・」
ボス「言い訳は良くないねえ。・・ではさようなら皆様」
ボスは机の上にある赤いボタン(キルスイッチ)を押す、画面には大爆発に包まれる都市。
◆HOW TO USE IT:このリストに書かれたアプリは死ぬ
発見されたものはこういう仕組みだ、と言われています。
・定期的に「何かのリスト」をダウンロードする
・iPhoneは自身の内部のソフトウェアを監視している
・「何かのリスト」に該当するソフトウェアの存在が認められると、そのソフトウェアは即時に無効化ないしは削除
ジョブス師匠がこのリストに書き込んだアプリは死ぬのです。まるでデスノートです。
つまりジョブス師匠はiPhoneを「デスノート」付きにしていたらしい、という騒動です。
◆意図はわかっていない
いろんなニュースが出ていて、アップルを非難しているものや、「いやこれはたいしたことが無いんだよ」というようなことを書いていたりするものもあります。もう少ししたらアップル自身のコメントが出てくるかもしれません。
しかしこれらは全て「感想」にすぎません(アップル自身のコメントを含めて)。たとえアップルがどのように説明しようとも、言われているとおりの機能が存在する限り、批判されているような事は「いつでも実行可能」だからです。
そして、感想の部分以外についてはまだ良くわかっていません。
Zdziarski氏は,米国時間8月7日午前に電子メールで回答して,「よく分かっていることといえば,iPhoneが,悪意のあるURLリストをダウンロードするという点のみである。この情報だけだと,まるで第3次世界大戦のようなものさえ引き起こしかねないし,ただ数台のコンピュータが,どこかでバターミルクパンケーキのレシピを吐き出すことになるだけかもしれない」と記している。
なんとも要領を得ない説明ですが、つまりこういうことです。
・iPhoneは「デスノート」付きだった
・ただし、これは何のために存在し、何に使われるか不明
・理屈の上では恐ろしい事も可能だし、良い事?に使うことも出来る
・必要悪かもしれないし、単なる暴挙かもしれないし
・結果として何が起こるかは解らない
アップルはiPhoneをがんじがらめにしているという「実績」も不安を増長させている原因です。
・アップルの公式サイトから落とした公認アプリ以外使えない完全管理社会
・「コードを解釈する機能のあるソフトウェアの開発を禁止」するなどの閉鎖的措置、このことが原因でJavaは作れないし、Flashも作れないし、ウェブブラウザも開発できません。FireFoxの人が怒っていた件です。
ちなみに、Javaやブラウザが開発できなくなっている件については、「利用者の安全をより確保するため」みたいなことが理由になっているようです。ですが、ビジネス上の理由での締め出しが原因だとも言われています。
◆さてあなたはどう思うか
キラ(ジョブス師匠)がデスノートを持っているらしいということなのですが、何のためにそんなものがあるのかがわからないということです。
キラ派(たいしたこと無いぞ派)は、「極悪なアプリケーションをキラ様が裁いてくださるのだ」という意見です。デスノートは世界を良くするために使われると。
しかし既に明らかになっているアプリケーションに開発制限について、FireFoxの開発者は「アップルは、こうした制限はセキュリティやパフォーマンス上の理由だと説明しているが、本当はビジネス上の理由だと私は思っている」と言っています。
FireFoxの「ボス」、iPhoneの不自由さに不満表明
http://firstlight.cocolog-nifty.com/firstlight/2008/06/629_firefoxipho_2ee9.html
これと同じ論理だと、名目は極悪人を裁くためだったとしても、「アップルはデスノートを自分のビジネスのためにも使うつもりだ」ということになります。
ヨツバキラ派とでも言っておきましょうか。
そしてもう一つの根本的な批判が
「そもそもデスノートのようなものが存在する事自体間違いであり、そのような権限が誰かに与えられているのがおかしい」というものです。
L派だとでも言っておきましょうか。
さて、あなたはどのようにお考えでしょうか?
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コメント
ブログ主は基本的にL派です。
本当の緊急事態以外で使うのには気持ち悪いし、本当の緊急事態なら、携帯電話会社がネットワークから切り離すとか、みんなで電源を切るとかすればとりあえず何とかなると思うからです。
投稿: ブログ主 | 2008/08/11 23:18
iPhoneは面白い
投稿: リューク | 2008/08/11 23:31
L しっているか 死神は りんごしかたべない
投稿: TT | 2008/08/12 12:31