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640 ウィルコムが現世代PHSの下り3.2Mbpsを計画、は落選時予備案だった説

少し遅れて記事にしますが、ウィルコムが現行世代のPHSも高速化する計画を発表した件について。


◆3.2Mbps

まず記事を。記事には他の話題もあるのですが、いっぺんに記事にすると内容が発散するので、まずは高速化の件だけについて執筆します。

ウィルコム近氏、現世代PHSの下り3.2Mbps化に言及
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/event/40090.html

引用すると綺麗に収まらなかったのでまとめてみます。
・高度化PHS(W-OAM)の通信速度の1.6Mbps化(W-OAM typeG 16x)
・W-SIMでも800K化を実現する(W-OAM typeAG 8x)
・下り速度を3.2Mbps化する通信速度の高速規格を検討中
・3.2Mbps化までは技術的目処が立っている

まず、「1.6Mbps化」については、既存の高速化路線のそのままの延長線上です。今のウィルコムの最高速たる「W-OAM typeG」は、100kbps(64QAM)を8xで束ねて800kを出しています。これを単に、16xにするという話のようです。こちらは割とすぐにやりそうな感じです。

また、「非対称高速化」を行って下り速度を高速化するようです、どうやらこれで実質二倍束ねに出来る模様。そしてこれをW-SIMに導入する事で「W-OAM typeAG 8x」というものにして、W-SIMで800kが出るようにするようです。Aは非対称(asymmetry)のAではないかと思われます。

そして、「W-OAM typeAG 8x」をさらに四つ束ねるという(おそらく独立に四つ束ねる)方法で、800×4で3.2Mbpsを実現するようです。W-SIMを四枚差しにして実現するような感じでしょうか。


◆実際どうなのかと考えると

正直なところ8xでもかなり束ねてしまっているので、16xが安定して動くのかどうかは心配なところもあったりします。ただ、心理的にはスペックがメガ超えしているとかなり違うので、商品としては全く違う価値が生じる事でありましょう。

実効速度については、実のところ第三世代携帯系の定額でもスペック値と実測値では大きな乖離があるので、仮にTypeGよりも気持ち早くなる程度だったとしても、商品としてはかなり違う感じになるかもしれません。

「非対称高速化」というのは、上り帯域と下り帯域を非対称にするということなのではないかという気がします。どなたか詳しい方にスパっと解読・解説していただくとありがたいところですが。

PHSは上がりと下りを同じ周波数帯を時間切り替え(TDD)で使っています、参考までに一般の携帯では周波数で分離して上下を独立した通信にしています(FDD)。で、上がりのスロットを潰して限界一杯まで下りスロットを詰め込むことで高速化をするんじゃないかなという気がします。そうするとどうやら下りは二倍になるようです。

また、もしかするとこれはただでも利用効率の高いPHSの電波利用効率がさらに上がるという結果にもつながる、かもしれません。

そして3.2Mbpsですが、この「W-OAM typeAG 8x」をさらに独立四系統で動作させる事での高速化のようです。W-SIM四枚差しで四倍速にするようなイメージのものではないかと思います。

速度を出すのに十分なだけの基地局を捕まえられる前提での話になりますが、ウィルコムの800kでの実効速度が仮に250Kだとしても(実際はもっと出てますよね?)、それを四枚差しするわけですから、実効速度でもメガ到達をするだろうという予想となります。

typeAGについてはまだ規格化されていないようですが、実現すると面白いかもしれません。特にW-SIMの800k化は早急に行っていただきたいところです。


◆実際の高速化のポイントと思われる事

少し前までTypeGの最高速度は512kでした。これは、基地局に引き込まれているISDN回線が原因の制限でした(
512÷8=64)。これがようやく光化基地局の登場で、本来の100×8を出せるようになりつつあります。800k対応には、光ファイバ化が必要ではありました。

また、光ファイバを引き込むと遅延が小さくなるようなので、体感上の改善の効果もあるのではないかと思います。

ただし16x化自体については、ISDN回線の基地局を束ねても高速化は出来るでしょうし(64×16で一メガ)、非対称化についても、ウィルコムの必殺技の「基地局をファームアップ」で古いタイプの基地局でも対応できることもあるような気はします。

地方では基地局の配置自体が薄く、多数の通信を束ねること自体が出来ないところもあるはずです。高速化はむしろ基地局の光化(つまり八本槍化)の進展次第なところもありましょう。

私の行動圏では八本槍地区はだんだん増えていて、こんなところにも八本槍が来たかと思えることもあるようになりました。ただ、もっと頑張っていただきたい気はします。むろん、次世代PHSの足を引っ張らない範囲で。


◆この時期に発表された意味

もしかしたらこれまでの記述で同じことを思われた方も居られると思うのですが、別にこの高速化のアイディアはもっと前に発表されていてもおかしくないものにも思えます。しかし、これまで発表されていませんでした。

その理由ですが、おそらくこの高速化案は「2.5GHz帯落選時の予備計画」として温存されていたものではないかと思っています。

つまり、2.5GHz帯を仮に獲得失敗していた場合に、「現行世代でもHSDPAと張り合うくらいのことは出来ますので当面はこれで頑張ります」という感じで発表される予定で温存されていた案ではないかな、と。

で、温存する理由もなくなり、次世代PHSもそれなりに進んでいて問題が無くなり、800k化もそれなりに順調に進んでいるということで、そろそろ披露するかなということで出てきたのではないかなと。

とりあえずは、W-SIMの高速化と(出来ればメガ到達)、商売に影響が大きいであろうカード型の早期のメガ超え(スペックだけでも)は早期にやっておいたほうが良いのではないか、と思ったりします。

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