« 案内所から転記 | トップページ | 633 iBurstが2.0GHz帯で候補に出てくる? / 802.20に正式に承認される »

634 モバイルWiMAX陣営からノーテルがおそらく脱落の方向

結構前の話なので申し訳ないですが(更新が止まっててすみません)、記事にします。


◆ノーテルが脱落の方向

カナダのノーテルという携帯基地局を作っているところが、LTEを主力にするという決定をしたようです。

Nortelがモバイル通信方式「LTE」に研究開発リソースを集中,WiMAXより重視
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20080612/307834/

カナダのNortel Networksは現地時間2008年6月11日,迅速な第4世代(4G)無線通信技術の事業化を実現するため,研究開発リソースを携帯電話向け通信方式Long Term Evolution(LTE)に集中させると発表した。これまで取り組んできた無線ブロードバンド規格WiMAX対応製品の開発は,イスラエルAlvarionとの共同作業に切り替える。

つまり、モバイルWiMAXの開発を実質的にやめる方向のようです。

元々ノーテルはこういう算段だったのではないかと思います。

短期的:スプリントのモバイルWiMAX基地局の需要に期待(スプリントは最初、スケールの大きい調子の良い事を言っていた)
長期的:世界的なモバイルWiMAXの立ち上がり

この意思決定をしたのは、モバイルWiMAXがまだブームの頃だったはずです。

北米からモバイルWiMAXの話自体が消滅するという最悪の事態は避けられましたが、しかしどうやらノーテルはスプリントから仕事を取れなかったようです。そして台湾や日本でも駄目で、予定はもう駄目なのでしょう。

ノーテルがモバイルWiMAXに手を出した頃にはまだモバイルWiMAXはブームだったのですが、皆さんご存知のとおり事態は数年で激変して、今や怪しい感じになっています(もともと、作為的なブームだった気がするのですが)。

2007年の後半くらいから、「長期的」な方については怪しくなりつつありました。そして、スプリントから仕事が取れなかった事で「短期的」な方についても意味がなくなりました。よって、公式に寝返ることにしたのでしょう。

モバイルWiMAXについては積極的な開発を止めてLTEにリソースをまわし、お金を回収できる限りにおいて回収することにしたのではないかと思います。

・主力部隊はLTEに再配置
・会社の将来はLTEに再度託す
・モバイルWiMAXの成果(開発済みのもの)については、他社と協力してお金を回収できるのなら回収する

北米(アメリカ・カナダ)は最初の段階ではモバイルWiMAXの本拠地っぽいところでしたが、今やWiMAXの凋落とLTEの進撃が一番目立つところになってしまいました。

またこれは、「カナダも手を引いた」ということかもしれません。

|

« 案内所から転記 | トップページ | 633 iBurstが2.0GHz帯で候補に出てくる? / 802.20に正式に承認される »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 634 モバイルWiMAX陣営からノーテルがおそらく脱落の方向:

« 案内所から転記 | トップページ | 633 iBurstが2.0GHz帯で候補に出てくる? / 802.20に正式に承認される »