630 WILLCOM 03のホットモックを触ってみて考えました
世間では「WILLCOM 03を買いました」という話が沢山ある中、モック→ホットモックを触ってみました程度の事を今さら書いてみたいと思います。
◆予想外の小ささ感
WILLCOM 03 をお店に見に行っていない人は見に行って手にとってみたほうが良いと思います。実際に店頭でモックを手に取ると結構ショックな感じがしますから。
サイズはスペック的には主に「縦の長さの数値が数センチ分減った」というだけに過ぎないともいえるのですが、アドエスとは全く違うサイズ感がします。私は店頭で「何も期待をせず」にモックを手にとった瞬間にショックを受けてしまいました。
アドエスを手に取った時には、小さくなったなあと感心したとしても「携帯のサイズ感」から外れた印象をもったと思います。脳が反射的に自動的に携帯電話のサイズ外の物体として認識するような感じです。いかにも携帯電話っぽい形だけどどこか違うという、なんというかアドエスを持ったときの「独特の存在感」の感覚です。
WILLCOM 03 には、なんとそれがまったく無かった。手にとってもアドエス独特の違和感が私には感じられませんでした。大変にショックでした。
◆印象というのは不思議
また、これまでのW-Zero3とはデザイン的にも「今風の携帯」との違和感がなくなりました。こちらも違和感が消滅しています。
WILLCOM 03 はデザインコンセプト優先で作られたそうですが、それが何を目標としていたかはともかく、脳が「この物体は今時の携帯電話の一種である」と、持った瞬間に反射的に判断するようにはなったらしいです。
私がショックを受けたのは、あのアドエスの後継機を手に取ったはずなのに、持ってみると脳が直感的に違う判断をしたためです。
他の皆さんも「普通の携帯のサイズになった」と仰られていますが、おなじ印象だと思います。
サイズ的に従来の機種と比べるとこうなります。
・nineよりも長さが短い
・WX320Tの方が分厚い
・携帯電話の機能てんこもりのデカイ機種よりもコンパクト感
なるほど「だからショックだったのか」という気になります。
(以下はサイズ感で感動した感動のままにしたい人にはやらない方が良いかもしれませんが)
ところが、アドエスのモックと並べてみると、サイズ的に革命的変化があるわけでもないことが解ります。確かに小さくなっているには違いないのですが。
並べてみた途端になぜにWILLCOM 03から受ける印象がこんなに大きく違うのか良くわからなくなってきて、むしろアドエスも悪くないぞみたいな事まで思えてきます。人間の感覚は不思議かもしれません。
◆みんなが心配しているあの部分
私がモックを手に取った目的は、「気になるあの部分」を確認するためでした。
気になる部分というのはイルミネーションキーの部分です。この部分は実際に操作してみないと何もわからんので店に行きました、それがそもそもの目的でした。
とても使いにくいのではないかと予想していましたが、試してみると思ったよりはよっぽど大丈夫な感じでした。試しに携帯風の日本語入力でメールを書いてみたりしたのですが、わりと問題なく日本語を入力する事が出来るので安心しました。
物理的なキーに比べて使いにくいとは思いましたけれども、期待していなければ十分許容できる操作感だとは思いました。期待していなければですが。
むしろ、携帯風に日本語を入れようとすると液晶画面にデカデカと出現することのある「でかすぎるカーソルキー表示」の方が操作の邪魔に感じました。表示の抑止や、小さい表示にできるようにしてください。
また、私はこの種の点は全く気にしないタイプですが、キーボードのスライド部分はゆるい感じと言いましょうかがっちり作られてない感じを受けました。キーボードを引き出すときにとりあえずはメカニカルな感動は無いです。
ただし、フルキーボードのキー自体のボタンはとても押しやすくなっているように思いました。とてもいい感じに思えました。こちらはすばらしいです。
全体的にハードウェアとしては良く出来ていて、触ってみるとその場ですぐに買いたくなるような感じです。
◆中身も携帯になったかというとそれは・・
WILLCOM 03 では携帯電話的なメニューが追加されていて、携帯電話的に通話・メール・ウェブを使うことも出来なくはないような状態になっているようでした。店頭でいきなり触っても操作方法は解る感じでしたが、ただ、すっかり代替品となりえているかといえば、私には似せてあるだけに思えました。
WILLCOM的には、スマートフォンが何であるかよく解らずに買ってしまった人への対策なのだと思います。デザイン面では先ほど書いたように「携帯電話との違和感消滅」ですが、この部分の「違和感」は感じました。使う側で適応しなきゃならないでしょう。
ただ、この機能があることで「買ったけど全く使う気が起こらなかった」「購入即解約予備軍」という人は減る気はしました。あんまり便利ではないなと思いながらでも使いつづける確率は上がったんじゃないかなと。使いつづけてくれれば、ある日スマートフォン文化圏に目覚める人も出てくることでしょうし。
また、「間違って買った人」(スマートフォンについて十分に理解せずに買う人:実はかなりの人数がこれではないかと思われますが)には、結局最後まで「携帯を模した部分」しか使わなくなってしまう人も居そうなので、人によっては「この部分が端末のほぼ全て」になりそうな気もします。
できれば「携帯を模した部分」も「携帯電話との違和感を全く感じないほど」の完成度にして欲しいところです。ファームアップの後付けでも良いからそうしてほしいところです。スマートフォンなのかどうか一瞬わからんくらいまで隠蔽してほしいところです。そうすれば、本当に多量に売っても大丈夫になるでしょう。
ちなみに、「これカワイイ!」と連呼しているだけで興味が完全にそこからの女の人とか(その人はHONEY BEEとnicoと03で迷っておられました!)、「お前パソコン持ってたっけ?」「いや俺も持ってない」「これキーボードついてるしパソコンのファイル見れるやつじゃないの?ちょうどいいやん」という人ようなはやっぱり売り場に居られました。
彼らが(間違って)買ってしまった後、果たして今度はどうなるのでしょう?うまくスマートフォン世界に絡めとる事が出来ていればすばらしいのですが。
◆スマートフォンとしてはいままでのとおり?
私は店頭で端末を触ってみるだけのつもりで来ただけでしたが、予想外に良い印象を受けたので「これは欲しいかも知れんなー」と思ってその場で注文を出す事も考えました。しかし、そこから思いとどまりまして、今は考えモードに入っています。
原因はスマートフォンとしての部分はこれまでのとおりだと感じたことです。これは人によっては「買っても大丈夫」というシグナルでしょうが、「アドエスと同じくどうしようか悩むな」というシグナルにもなりえます。
WindowsMobileの良い面を引き出せるところまで使えるかなー?とか、「端末そのものを愉しむ時間」があまりないような気がすること、その場その場で「携帯電話としての最低限の操作をすばやく済ませたい」というニーズが私には多いことが解っているためです。
また、USBからの外部充電に制限がなされている点もちょっと困ります。電池切れに困る事が多かったので、USB経由で電池から充電するものを常に持ち歩いているのですが、これができなくなるとまた電池切れに悩まされることになりそうで困っています。この点だけでも解消されれば買う気もしなくも無いのですが。
ただ、既にWindowsMobileの世界に慣れ親しんでいる人にとってはこれは即買いの端末かもしれません。私が店頭で端末を見ている間にも、モックを触って衝動買いしている感じの人が(何と!)複数居ましたけど、確かにそういう魔力のある端末でした。触ってみるとなにか欲しくなりますから。
また、販売員の方は明が難しそうでした。対応しているお客が何も解っていない人なのか、ある程度解っている人なのかで説明すべき事が全然違うだろうからです。ちなみに、ホットモックを触って衝動買いしている感じの人と販売員の会話は
衝動買いの人:そういうことは全部わかっているんで、具体的な料金とかのあたりだけが解らないだけなんです
販売員:でも一応確認すべきところは確認しなきゃならないし、どこが解っててどこが解ってない人なのかこっちには解らない
衝動買いの人の次は、どうやらパソコンと区別がついてない人の質問だったりして、販売員の人も大変だなと思った次第です。
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