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715 孫社長「光ファイバをばら売りしろ」、総務省への意見の賛成反対の分布が面白い件

更新が滞っていたのでこれも数日遅れの話題です。


◆「光ファイバの八分岐問題」の賛成反対

前にちょっと書きましたが、現在光ファイバをどうするかという騒動がおきています。

現在光ファイバは「八分岐単位」でNTT東西から貸されていて、それを「一分岐単位」で貸すようにしろという揉め事が起きています。総務省が意見を募集したところ、賛成反対あわせて144件もの意見が殺到してしまったようです。

「八分岐」とか「一分岐」というのは、簡単に言うと「一個単位で売っているか」「八個セットじゃないと売ってもらえないか」というようなことだと思ってください。割と高額な商品のイメージで。

孫社長はもちろん「一分岐単位」で貸し出せ、と騒いでいます。NTT東西は「八分岐」にしているのは運用上の問題があるからで、設備が自然としてそうなっているのに、無理に「一分岐」で貸すといろいろ困った事がおきるのでやるべきではないと主張しています。

で、今回色々なところから意見が届いたようなのですが、それを賛成側と反対側に集めてみると面白い事になります。


◆賛成と反対で分けてみた

ニュースによると以下のようになります。

■八分岐のままが望ましい

NTT一族
・NTT持ち株
・NTT東日本
・NTT西日本
とか

電力会社一味
・ケイオプティコム(関西電力)
・エネルギア・コミュニケーションズ(中国電力)
・東北インテリジェント通信(東北電力)
・九州通信ネットワーク(九州電力)
とか

ケーブルテレビ
・USEN
・UCOM

光ファイバの工事会社
・日本コムシス
・協和エクシオ

その他
・アッカ
・ウィルコム


■一分岐にしろ

・ソフトバンク一味
・KDDI一味
・イー・アクセス/イー・モバイル

電力一味
・STNet(四国電力)

その他
・フュージョン・コミュニケーションズ(回線を借りて電話会社とかやっている)
・JCOM(ケーブル)


◆自分の都合の良い事を正義だと言い張る

それぞれの意見、すべて「国民みんなのことをかんがえています」「これが正しいのです」という意見です。大人の事情ってやつです。

さて、それぞれの賛成反対ですが、見事に自分の都合ばっかりです。

NTTとソフトバンクはそもそもの喧嘩の発端ですから、それぞれ賛成と反対です。そして、NTTと同じく、光回線を貸す側になる可能性の高い、電力会社とケーブルTV会社も反対しています。

#光ファイバ網を持っているのはNTTだけではないのです

面白いのは、電力会社系の光ファイバでは最強のケイオプティコム(関西電力)がNTT側で意見を言っていて、光ファイバでは弱小の四国電力系がソフトバンク側についていることです。なんとわかりやすい現象でしょう。

また、光ファイバを工事している会社も反対していています。悪いように言えば、NTTからお金を貰って工事しているからNTTの肩を持っているだけとも言えますが、どうやら一分岐で貸し出すのは設備的に不自然でもあるようで、「そんなことになったら実際に工事して対応する私らはどえらいことになります」という意見が出ています。

また、NTTの遠い親戚とも言えるアッカはやはりNTTの肩を持っています。また、意見無し(中立)でも、あるいは反対でもおかしくないウィルコムはNTT側で意見をしています。ウィルコムはNTT一族とは割と仲が良いとされますが、そのとおりの意見となりました。

ソフトバンクと同じく、光ファイバの時代になってNTTとの競争に困っているKDDIは、ソフトバンク側で意見を言っています。同じくADSL業者であるイーアクセス/イーモバイルもソフトバンク側です。

なんといいましょうか、何が正しいというよりも単に利害関係そのままで賛成反対にわかれているだけのようです。しかし、意見書の中身は全て「正しい正しくない」という内容なのですが。世の中とは、本当に困ったところです。

私個人の感想としては、設備的には八分岐単位にしないとやはり無理があるように思えました(ぜんぜん良くわかっていないのですが)。しかし、それでは借りる側は「商売として」難しいようです。だから、たとえ無茶苦茶でも借りれるようにしなければならないということかもしれません。あるいは無茶苦茶だからこそ。

NTTからすると、電力会社系の光ファイバは侮れない存在になってきており、CATVだって健闘しているぞと言いたげです。つまり、ちゃんと「自前で光ファイバを引いているところで競争になっているぞ」と言いたいのでしょう。NTT以外の八分岐維持派からすると、「俺はNTTじゃないぞ!」「NTTと競争しているけど俺たちは反対するぞ」「俺たちの足を引っ張るのか」という感じでしょう。

ソフトバンクやKDDIやイーアクセスは、一分岐にしないとNTTの独占になって日本は大変な事になると言いたげです。しかし、KDDIについてはある程度自前の光ファイバも持っているので、立場は微妙かもしれません。

国のすることですから、恐らく足して割ったような折衷案(八分岐を強く意識しつつも、八分岐未満でも借りれる選択肢を設けるような案)が出てきてそれで話は終わるのではないかと思えたりします。あるいは八分岐のままで仕方ないとして、その代わり他の何かでバランスを取る事にするとか。

その前に、マスコミもこの工作活動に荷担してしまいそうな(あるいは、すでにしている)気もしますけど。

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