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745 KDDIのWiMAX基地局はTu-Ka跡地使いまわし、が良い説/ボーダフォン3G化する説

今度は2.5Ghz帯のWiMAXに関する話題です。

執筆する時間が無いので、書こうと思っていることがあまり消化できていません。この記事もちょっとへろへろで書いています。お許しください。


◆KDDIなモバイルWiMAXの基地局はツーカー跡地に

前から発表されていたことではあるのですが、東名阪(東京・名古屋・大阪)のKDDIなWiMAX基地局は三月で停波するツーカーの基地局跡地を利用します。

ツーカー跡地に基地局整備・KDDI系のWiMAX、09年夏に本格開始
http://it.nikkei.co.jp/mobile/news/index.aspx?n=MMITzx000030012008

以下はちょっとなあ、とも思います。

総務省のルールでは携帯電話のサービスをやめたら基地局を撤去しないといけない。

その代わり基地局が既に立っている状態で地主がいきなり騒いでも撤去できないようになっているとかですが、基地局を作るのは大変ですから、できるだけ有効利用できるようになっているほうがいいのではないかなあと。

そしてこのブログでよく書いているとおり、基地局設置場所の用意は大変なのだという話も。

そもそも基地局の設置にかかる80%の時間は用地取得だ。それが必要ないのでスムーズに進められる。

ツーカーの停波のタイミングとモバイルWiMAXサービスインのタイミングを考えると、完璧なタイミングでの場所の引継ぎということにもなります。これが前々から計画されていたことなのか偶然なのかどうかはわかりませんが、それにしても絶妙なタイミングです。KDDIはモバイルWiMAXに本当に真剣だったんだな(万事が事前に計画されている)と思える話でもあります。


◆ツーカーの基地局設置場所を使いまわすことでどうなるか予想

ツーカーの基地局設置場所を再利用すると何が起こるでしょうか。まず、記事にあるとおりKDDIのエリア展開が楽になり、早くなることは予想できます。

それ以外の点、エリア品質の点について少し考えてみたいと思います。

ツーカーの基地局は
・1.5Ghz
・PDC(第二世代)
・東名阪だけ
・エリア的には今ひとつ
といった感じでしょうか。

これをモバイルWiMAXに転用したらどうなるのかちょっと考えて見ましょう。


◆良い説

まず第二世代(PDC)では、(同じ周波数の)セルが衝突すると衝突した部分では通話不能になるため、基地局を自由な場所に配置し難いので、基地局は割ときれいな配置になっている可能性があります。

基地局の場所の確保は大変ですから、これからきれいな配置の場所を用意するのは大変だと思われます。ですから、この点は良いことでしょう。

また、モバイルWiMAXは(今のところ)PDCと同じくセルとセルが衝突すると不味いはずなので、セルが重なっちてしまわないように作ってあるはずのPDCの基地局設置場所の再利用は悪くない話に思えます。

また、元の記事でも言及がありますが、ツーカーの基地局は東名阪にしかありませんので、それ以外の地域については新しく場所を用意するか、AUの基地局に寄生させる必要があります。しかし、東名阪だけでも早期サービスインできればイメージ的には勝ちでしょう。


◆悪い説:ボーダフォン3G化する説

実は過去に、1.5GhzPDCの場所を再利用していたのではないかと思われる例があります。ボーダフォン3Gの初期段階です。

結果から言うと、ボーダフォン3Gの初期段階ではエリア的には問題ありの状態でした。

同じく基地局の設置場所を新しく用意するのは大変であるために、既存の第二世代基地局にW-CDMAの基地局を整備した例が結構あったようで、そしてそれがエリア的問題を生じさせているのではないかという話がありました。

1.5Ghzでのカバーを前提に基地局が配置されていたため、1.5Ghzで電波が届く距離前提での基地局間隔になっており、2.0Ghzでは電波の飛びが1.5Ghzよりも劣るために1.5Ghzではカバーできていた基地局と基地局の間に穴が空くようになってしまったという話しです。

通常は周波数が上がると一つの基地局で広い範囲をカバーする事が難しくなります。例えばAUの基地局は比較的に少ないにもかかわらずエリアでは定評があり、FOMAはエリア的な問題を解決するために非常に沢山の基地局を建てる羽目になりましたが、これもAUは800Mhz帯でFOMAは2.0Ghz(2000Mhz)だったということが関係しています。

ですから、ボーダフォン3Gの例では、本来2.0Ghzの基地局配置は1.5GhzPDCよりも配置を密にすべきであったのに、場所をそのまま使いまわしたのでエリアに穴が空いたという予想です。

そして今回の基地局転用について考えてみましょう。
・1.5Ghz→2.5Ghz
・PDC→モバイルWiMAX

周波数に関しては、2.0Ghzどころではない2.5Ghz帯です。電波の飛びはさらに悪いわけです。モバイルWiMAXであることがどう作用するかについては解りませんが(展開方法にもよると思われますし)、モバイルWiMAXはこの状況にとりわけ得意な技術だとは思えなかったりします。

たとえばツーカーでエリア的に少し良くなかった場所が、転用後には壊滅的になるとかそういうことは起きるかもしれません。そしてその場所だけ別途カバーしようとしても別の干渉が発生してしまうためにそれも難しくなる状況なども考えられるかもしれません。

ボーダフォンが間抜けだっただけで、事前に無線技術についてきちんと理解して計画していれば問題ない話なのかもしれません。ですから、ボーダフォンとの比較自体無意味かもしれません。しかし、同じ事が起こる可能性はあるかもしれません。


◆KDDI陣営は結局KDDIそのものだったという印象

今回の帯域割り当てでは、既存キャリアの参入は禁止されていたはずですが、結局KDDI自身が参入しているかのような状況です。元の記事もそして私が書いている記事も、KDDIが参入しているかのような書き方で書いています。

そもそも、ツーカーの基地局はKDDIのものなのであって、モバイルWiMAXの会社は既存キャリア排除方針で出来た会社のはずですが、「ツーカーの基地局がモバイルWiMAXに転用される」という話を聞いても、なるほどKDDI内部でうまいことやってるね、としか思えなかったりします。

既存キャリア排除方針はあんまり意味が無かったなあと改めて思う次第です。

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