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738 アッカ問題:NTTコム、イーアクセス(千本社長)の提案不支持表明

しばらく忙しかったので更新に間があきました。

積み残したネタを記事にしてゆきたいと思います。


◆まずおさらい

以前から書いているネタの続きです。まずは簡単なおさらい。

イーアクセス≒イーモバイルの千本社長がアッカの株を突然買い増して筆頭株主となり(ちょうどWiMAX落選で株価が下がっているところでした)、アッカの現経営陣の退陣を要求する(つまり平たく言えば「社長辞めろ」)という騒動がありました。

ポイントは筆頭株主とは言っても一割ちょっとの株しか持っていないために、他の株主の同意を得なければ何も意思を通せないということです。

まず最初、千本社長はアッカの株価低迷を厳しく批判し、現経営陣が無能であると言います。そして勢いに乗って、イーアクセスとの協業などで業績は改善できるとし、アッカの買収もありえることすら発言しました。

イーアクセス、アッカ買収も視野…現経営陣の刷新後
http://www.yomiuri.co.jp/net/news/20080123nt01.htm

ですが、どうやらあんまり賛同を得られなかったようでして、その後、買収についての発言を撤回し、経営統合についても協業についても発言撤回となりました。

一方アッカ側からは、株が突然買い増されたので意図を確認していたところ、突然マスコミ経由から経営陣の退陣要求を知って困惑しているというコメントがありました。

その後アッカは千本社長からの要求を実際に拒否します。アッカとイーアクセス(千本社長)の対立はまず決定的となりました。


◆NTTコムが反対の立場を明確にする

さて、新しい話です。

アッカはNTTと関係のある会社で、具体的には現在でもNTTコム(NTTコミュニケーションズ)が第二位の株主になっています。

千本社長は、NTTコムには今回の騒動で中立を守って欲しいと思っているのではないかと言う事を言っています(過去の記事を参照のこと)。しかし、NTTコムが反対の立場を明確にしてしまいました。

NTTコム、イー・アクセス提案不支持 アッカ問題
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0802/08/news030.html

NTTコムも、現段階でイー・アクセスの提案は経営陣交代に過ぎず、業績向上策が不透明として賛同しない考えだ。

イー・アクセスは3月のアッカ株主総会で提案への賛否を競う委任状争奪戦を準備しており、NTTグループと対立する可能性が強まってきた。

というわけで、これまでのところイーアクセスに賛同する大株主は無く、二番手(持っている株数は近い)のNTTコムが敵に回ってしまいました。

次は2月14日にアッカ自身による事業計画の発表があります。これを受けてまた騒動がある事でしょう。おそらく発表の内容にかかわらず千本社長は事業計画は全くダメである(あるいは実現性が全くない)とこき下ろして従来の主張を繰り返し、アッカやNTTコムは「そんな事はないですよ。それに、文句だけを言っていないで対案をどうして出さないんですか?だって目的は乗っ取りではなくて『アッカの価値向上』なのでしょ?」とやり返すことになるでしょう。

三月が株主総会です。他の大株主は三井物産などが居ますが、半分以上が浮動株、つまり一般に売り買いされている株なので大株主の意向だけでは過半数がとれません。一般株主からの委任状争奪戦になるかもしれないということです。

しかもNTT相手の、です。

◆アッカのポジション、あるいは関連勢力

以下、再確認になりますが、あえてもう一度書きます。

この話、提案しているのは千本社長でして、千本社長というのはイーアクセス≒イーモバイルのボスです。ですから、この話はまずはイーアクセス≒イーモバイルの利益をまず考えた提案です。アッカのためのボランティアであるわけがありません。

そして、イーモバイル≒イーアクセスは現在イーモバイルで大勝負を行っています。よって、この面倒な提案はイーモバイルと何らかの関係があるとも思われます。あるいはイーアクセス≒イーモバイルの出資者(主に外資)の思惑によってとなりましょう。

もしこの話が頓挫すると千本社長にとってかなりの痛手になることは間違いなく、理由無くこのような危険な勝負を行う理由もありません。

ADSL業界自体が先細りですが、アッカのADSL事業自体は比較的優良であるとされますから(私が思うにイーアクセスよりも優良かなと)、まずはアッカにADSL事業以外を実質的に辞めさせれば利益が上がるようになります。しかしそのようにすれば、ADSL市場の縮小とともにアッカは確実に先細って消えてしまいます(だからこそアッカは新事業を模索しているわけですが)。つまり言ってみれば植民地にして資金源にすることが考えられます。

そして、アッカは2.0Ghz帯獲得戦における重要な駒であるという事が考えられます。アッカ+イーモバイルが2.0Ghz帯の獲得に手を挙げた場合には、有力候補になってしまいます。あるいは逆に、アッカとイーアクセスの喧嘩が続く限りは、アッカとイーモバイルの連合は成立し得ないということでもあります。

ADSL方面で見ると、アッカとイーアクセスの連合は三位四位連合になります。ソフトバンクから見るとあまり望ましくない現象でしょう。ソフトバンクからすると、2.0Ghz帯の行方においてもアッカがどうなるかが大きな関係のあることですから、この話は気になるはずです。孫社長、既に何か考えているかもしれません(こういう時にはこの人は侮れませんからね)。

またイーモバイルが転ぶと基本的に携帯電話業界の他社には利益となりますから、この話の頓挫は全陣営にとって有難い現象でもあります。また、イーモバイルを叩き潰せるチャンスと考えると、願ってもない機会ということになります。例えば近く発表されるアッカの事業計画に、他陣営が協力した影が見えるかもしれません。

たしかアッカの事業計画の発表は2月14日となっています。もうすぐです。

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コメント

失礼します。
アッカの経営体質に触れていないですね。
アッカの株主の意見をききましたか。
ただ千本や孫を毛嫌いしている人の文章にしかみえません。

投稿: ac | 2008/02/12 13:26

アッカがWiMAXに参入(MVNO)した場合、その業態がおそらくイーモバイルと完全に被るだろうということも関係するのではありませんか?

投稿: TT | 2008/02/12 18:48

>ac

頭が相当不自由ですね

投稿: bd | 2008/02/12 20:19

>bd
ありがとう
あなたは性格が不自由ですね

ただ色々な見方があるのではと思っただけで。

投稿: ac | 2008/02/13 11:55

不快な思いをさせてしまいました・・。

上記のようなことをいいつついつも読ませてもらってます。

失礼しました。

投稿: ac | 2008/02/13 12:25

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