736 2.0Ghz帯に関係あり?クアルコムがUMTS/HSPA+/EV-DO Rev. B/UMB/LTEに対応したチップセットの出荷予定
以前書いた記事に微妙に関連した話題、ということにしておきましょうか。
2.5Ghzシリーズ:KDDIはモバイルWiMAXと、LTEとUMBを天秤にかける
http://firstlight.cocolog-nifty.com/firstlight/2008/01/769_25ghzkddiwi_cf3c.html
エリクソン(LTE陣営)が新兵器の試験に成功、次に割り当てられる2.0Ghz帯でLTEが可能になった?
http://firstlight.cocolog-nifty.com/firstlight/2008/02/744_lte20ghzlte_3e2b.html
◆クアルコム様が新しいチップセットを発表
クアルコム様が新しいチップセットの出荷予定を発表しました。チップセットというのは、それを買ってきてポンすることによって携帯電話の主要機能が動くようになる、みたいなものです。
米QUALCOMM,2009年にマルチモードのLTE対応チップセットを出荷
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20080208/293418/
発表されたものは以下の三種類だそうです。
・MDM9200 UMTS/HSPA+/LTEをサポート
・MDM9800 EV-DO Rev. B/UMB/LTEをサポート
・MDM9600 UMTS/HSPA+/EV-DO Rev. B/UMB/LTEをサポート
一つ目のものは、W-CDMA陣営に出荷するためのものですね。3.5世代と3.9世代(LTE)に対応した電話機を作るためのものです。クアルコム様はいろんな特許を持っているので、W-CDMAであろうと儲かるので別に構わないというのが良くわかります。
二つ目のものは、CDMA2000陣営に出荷するものです。現在AUがサービスインしているEV-DO Rev.Aを発展(というか「束ねた」)させた「EV-DO Rev.B」に対応し、その上で、クアルコム的3.9世代である「UMB」と、W-CDMA陣営の3.9世代である「LTE」に両方とも対応しています。LTEにも対応させてしまっているあたりが、UMBの現状を反映してしまっているようにも思えます。
例えば、アメリカのベライゾン(という電話会社)はLTEに寝返ってしまいましたので、ベライゾンでは「EV-DO Rev.B」と「LTE」を使う事になるのでしょう。
三つ目のものは言ってみれば「次世代全部入り」です。ただし、クアルコムが嫌っているモバイルWiMAXには対応していませんけれども。
◆「TDDモード」にも対応しているそうです
このチップですが、以前の記事で紹介をしてみた、TDDモードのLTEにも対応しているかもしれません。
これらのチップセットはFDD/TDDの両方に対応する。
クアルコム様のチップでもTDDなLTEを使う事が出来そうなので、それを使って端末を用意したりして2.0Ghz帯の15Mhzでサービスすることが出来るかもしれないということです。
そして元のニュースは、2009年に出荷されるような事も連想させるのですが、2009年春あたりに「チップセット」の「サンプル出荷」をするということなので、2009年春あたりにサービス開始になるとかそういうことでは決してありません。あるいは、逆に言えば2009年春のサービスインは無理ということかもしれません(まあそもそも・・このニュース関係無しに当たり前ですが)。
ただし、2.5Ghz組のサービスインからは明らかに遅れる事になりそうですし、普通のLTEよりもサービスインが後になってしまうこともあるかもしれません、しかし無理でもなさそうです。良い候補ではないでしょうが、しかし2.0Ghz帯での選択肢に決定的なものはまだありません。というわけで話のネタにということで記事に書き加えてみました。
#そういえば、2.0Ghz帯ではまだどこも名乗りを挙げていませんね、2.5Ghz帯の時にはあれだけ騒動だったのに。
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