730 モバイルWiMAX:インテルがスプリントを支援するかもしれないという「噂」
モバイルWiMAXの話題です。
最初に念のために説明しておきますと、これまでの記事の流れでの記事です。なんだか良くわからない人は2008年1月くらいからの記事をお読みください。
時間の都合で短い記事です(すみません)。
◆まえおき
北米でモバイルWiMAXに力を入れているのは実はスプリント(Sprint Nextel)だけでしたが、それがどうも雲行きが怪しくなってきたというような記事を書きました。
スプリント(アメリカ)がモバイルWiMAXをやめるかも?という記事
http://firstlight.cocolog-nifty.com/firstlight/2008/01/764_wimax_d294.html
CDMA2000陣営は色々と苦しんでいるということでもありました。
アメリカの2.5Ghz帯を獲得しているのは、スプリントとクリアワイアというところです。ちょっと前まではスプリントは非常に調子の良い事を言っていたのですが、最近ではモバイルWiMAXのサービスイン計画自体がかなり怪しげなことになっていました。
スプリントは少し前に業績不振でCEO(ボス)が交代させられ、新体制でモバイルWiMAXをどうするかの再検討が行われており、恐らくモバイルWiMAXからの完全撤退も検討されているとされていました。そしてしばらく音沙汰無しでした。
小田原評定が続いているのではないかと私は思っていました。
先に上げた過去の記事でソースにした記事では、記者はモバイルWiMAXなんかやめてLTEにいこうするのが筋だろうというようなことを書いているように見えます。モバイルWiMAXの熱が醒めつつあり、LTE陣営の不気味な巨大な影が見えてきた現状では、そういう意見も出る事でしょう。
しかしスプリントが撤退を表明すると、事実上北米でモバイルWiMAXが頓挫する事になります。そうでなくともスプリントのモバイルWiMAX計画は、もうかなり慎重でゆっくりな計画になってしまっていました。そういう瀬戸際が現状でした。
◆インテル様が支援を考えているという「噂」
前からインテル様が支援を考えているという噂があったようでして、こういう記事も出てきました。
インテル、SprintとClearwireのWiMAX共同事業に資金提供へ--米報道
http://japan.zdnet.com/news/hardware/story/0,2000056184,20367700,00.htm
以下引用です。
The Street.comは米国時間2月19日、SprintとClearwireが権利を持つ周波数帯を管理する両社による共同事業に対し、Intelが20億ドルの資金提供の準備をしていると報じた。
インテルがスプリントを支援するのは、KDDIのモバイルWiMAX新会社(のKDDI薄め成分)にインテルが出資しているのと同じく、筋の通る事ではあります。自分が親分になって引き起こしている騒動だからです。しかし世の中では何かがピンチになると、こういう「支援の噂」は必ず湧いて出てきます。
ちなみに噂ならば、韓国方面からの資金が北米のモバイルWiMAX関係に投入されるなんて言う噂もある(あった)ようです。
スプリントは、アメリカの携帯電話会社の中ではかなりピンチな会社です。優良な会社がモバイルWiMAXを薦めようとしているのではなく、一番危ないところがモバイルWiMAXで大騒ぎしていたけれども、調子のいい事を言い過ぎて最近では半泣きになっているというのが現状ではないかと思います。
インテルが支援したとて最初の勢いの良いサービスイン計画に戻る事はないでしょうが、少なくとも現状の計画は維持される事にはなるでしょう。
スプリントのモバイルWiMAXが頓挫すると、世界的なモバイルWiMAXへの逆風は決定的なものとなってしまいます。しかしスプリント自身にとってはモバイルWiMAXよりも自身の事業の将来の方が大事です。
とりあえずぎりぎりの状況が続いているのは間違いないようです。
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