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768 2.5Ghzシリーズ:日本のモバイルWiMAXが、他国のモバイルWiMAXと互換性をなくす可能性

最初に断っておくと、このような問題はモバイルWiMAXに限らない問題であると思います。日本の携帯端末の問題も同じ事かもしれません。


◆モバイルWiMAXは「単一の規格」ではない

わかりやすくて正確な表現が見つからなかった次第ですが、言ってみれば、モバイルWiMAXは「単一の規格」ではありません。

何となくモバイルWiMAXというガッチリと実現方法が一通りに決まっている規格が存在しているような印象がありますが、モバイルWiMAXはオプションやらなにやらが色々くっついていて、色々な実現方法を取りうるようなものになっているようです。色々な勢力の色々な思惑の寄せ集めですから、どうしてもそういうことになります。

もっと簡単に言うと、モバイルWiMAXというのは「方言が生じうる」ようなものだということです。

ちなみに、次世代PHSをモバイルWiMAXが取り込んでしまうという妄想気味のことを書きましたが、それはつまり、次世代PHSをモバイルWiMAXの方言の一つと見なして取り込んでしまおう、というような展開を勝手に考えての事でした。
逆にいえば、次世代PHSすら方言に取り込めるくらいなんだと思ってください。


◆日本でしか使えないモバイルWiMAXの方言が登場する可能性

良く言えば色々な都合にあわせて、モバイルWiMAXは色々に変化することができるということでもあります。

日本で考えると、日本で問題になるであろう点について強化したり改良したりすることもできるであろうということです。例えば、KDDIがモバイルWiMAXを日本での競争力のある規格にしようとして色々努力した場合にはそのような事になりましょう。

ですが、同じく他国でも違うニーズがあるわけで、他国で望まれる事が日本で望まれる事と一致するとは限りません。

その結果何が起こりうるかというと、「日本でしか使ってないモバイルWiMAXの方言」というものが出来てしまう可能性があるということになります。


◆日本の要求は平均的ではないだろう

日本での通信技術への要求は他国の要求と同じだとは思えなかったりします。例えば本家のアメリカはとにかく広い国家で、日本ほど圏外にうるさくありません。日本とは違う要求が生じるでしょう。また、自国に利権がある部分だけを発展させたいという困った主張をするところもあるでしょう。

例えば、次世代PHSは超大容量化しようとするでしょうが、他国がモバイルWiMAXをコストアップさせたり時間を使ったりしてまで超大容量化できるように改良しようと思うかどうかといえば疑問です。

逆に、日本には全く必要の無い要求が出てきて実装され、日本も間接的にそのコストを払う事になるようなこともあるかもしれません。

またおそらく、日本では他国よりも、基地局自体の価格よりも基地局設置コストの方が高くつく国のような気がしますが(間違っていたらごめんなさい)、そう前提すると日本は高コストでも高性能な基地局が求められ、他国にするとモバイルWiMAXの安いという長所を潰す提案だと思われるかもしれません。

また、モバイルWiMAXは日本主導ではありませんから、日本の意見が優先して通るわけでは無いわけでもありません。ドコモが絶大な影響力をもつLTEでは日本固有の要求は結構通るでしょうが。

「モバイルWiMAXは量産効果で安い」というところを自らポイントにしているということもありますから、そうなると最大公約数なところに落ち着けないといけないということでもあります。


◆低性能激安路線

結局のところ無難に思えてくるのは、モバイルWiMAXには当面はあまり期待しないことにも思えてきます。

実際のところKDDIの現在の発言は、(モバイルWiMAXに夢を持っている人にとっては)控えめで面白くない内容です。

KDDIが日本で成功するために尽力すると、モバイルWiMAXが日本ローカル化してしまうかもしれません。世界全体を視野に入れなければならないインテルからすると、日本の相手をし過ぎると全体で負けてしまうかもしれません。

悪い想像を重ねるとですが、日本のモバイルWiMAXが他国と互換性を事実上無くしてしまうような悲しい結末も無くは無いでしょう。もちろん、これは悪い想像をした場合に過ぎませんが。

「3Gなどの補完で使ってください」という話が成り立つのは、特に電波の利用効率が高いわけでもない点と合わせて考えると、他よりもコストが安いという前提によるはずです。他の技術よりもコスト高なものを補完で使おうとするところはないだろうからです。

ならば、性能的に背伸びしようとしてコストアップしたり、どういう風に性能強化しようかをめぐって内紛や分裂を招いたりするよりも、より安さを武器にして携帯とは別領域に住みわけようとするほうがよろしいかもしれません。

◆どちらにせよ

KDDIにすれば、どちらにせよLTEと二股をかけているともいえますから、片方が駄目なら片方に乗り換えれば問題ありません。

問題あるとすれば、逃げられないくらいに間違った方に肩入れしてしまった場合のみです。LTEが大成功しモバイルWiMAXなど必要の無い世の中になってしまったら、KDDIもLTEで商売をすれば良いのです。

インテルとしても別にモバイルでの成功は死活問題でもなかったりします。WiMAXを全部やめてしまっても会社は傾きません。さらにはモバイルWiMAXにこだわる必要性もあまり無い気もします。未来のインテルのチップセットはあっさりとLTEに対応していたりするかもしれません。それもそれで(利用者にとって)悪い未来ではないでしょう。

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