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759 今度は千本社長が「アッカ社長の退任」を要求

今度はイーアクセス≒イーモバイルの千本社長が「アッカ社長の退任」を要求するという騒動が発生しております。また事件でございます。

MVNOのネタの続きか、モバイルWiMAXネタの掘り下げでも書こうかとおもったら、またもや面白事件発生となっておりました。


◆アッカの社長を交代させろ

まずはこの記事を。

イー・アクセス「アッカ社長の退任」を要求
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/080117/biz0801172027016-n1.htm

ADSL大手、アッカ・ネットワークスの筆頭株主である同業のイー・アクセスは16日、木村正治アッカ社長の退任などを求める株主提案を行った。常勤取締役3人全員を退任させ、イー・アクセス側から取締役の過半数を占める4人の選任を求める内容。千本倖生イー・アクセス会長は17日、産経新聞のインタビューに対し、「現状のアッカの株価はあまりにも低い」とアッカ経営陣を批判し、株主提案の最大の狙いは株価の向上だと説明した。

なぜ「株価」なのかというと、こういう理由が表向きに出ておりますが、

同社が保有するアッカ株も取得価格を大幅に下回って含み損を抱えており、12万円台になると減損処理が必要となる可能性があるという。

「株価」と言っている理由はとても簡単です。イーアクセス(イーモバイルの親会社)は、単独でこの意志を通すために十分な量の株を保有していないためです。つまり、他の株主の賛同を取り付けようとしているのです。そのための「株価低迷批判」「現経営陣批判」です。

で、結局のところはそうやって株主からの委任状をかき集めて、アッカの経営を掌握したいようでございます。

アッカの株価は、WiMAX割り当て騒動で一時結構上がりました。その経緯や理由については年初から書いている濃い記事をお読みいただくとして、期待があったにせよ結局落選したので株価も同時に下がりましたというわけです。

俺様はアッカが当選するという最新の情報をゲットしたからアッカ株で儲けるぜ、と思ったバカな人もそれなりには居たそうですし。


◆狙いはアッカの経営を千本社長の掌握下に置くこと

狙いはアッカの経営を千本社長の掌握下に置くことだと思われます。アッカを乗っ取ることが目的で、悪口はその理由付けに拾ってきただけのようにも思えます。

というわけなので千本社長、現アッカについての文句を限界破裂まで言いたいはずのインタビューながら(なぜなら現経営陣を貶めるほど目標に近づくからです)、攻撃材料は株価下落とワイマックス失敗程度しか言えておりません。少なくとも私には、現経営陣のやっている事に前々から色々な点において不満を持っていたようには思えなかったりします。

私は千本社長が本気で現経営陣を問題視していた故の行動というより、目的を達成するためのマイクパフォーマンスが始まっただけでのように思えます。多数の株主の同意を得て「アッカ占領」を行うための。もちろん、大人の理屈ではそれで十分な理由なのではありますが。


◆アッカとNTT

アッカは2.5Ghzでドコモと陣営を組みましたが、なぜそういうことになったかというとアッカはNTTコムと関係がある会社で、NTTコムはNTTでドコモもNTTだからだと思われます。つまりアッカはNTTと関連があるのです。

千本社長から突然「辞任しろ能無し」と言われて現経営陣が「はい解りました辞任します」ということにはならないはずです。また、イーアクセス以外の株主にも嫌がるところは当然あるでしょう。

前回の2.5Ghz割り当て騒動で孫社長+千本社長のところは色々な陣営に恨みを買いましたし、イーモバイルはドコモに音声通話用の回線を良い条件で貸せと要求して国が間に入って貸せ貸さないになり、最終的にドコモが渋々貸す形になっていたりします。イーアクセスはADSLの会社ですが、NTTとADSLの会社の関係は複雑です。

今回の話題とは関係ないですが、アッカはウィルコムとも一部協力しています。そして噂レベルではありながら、元DDIポケット(現ウィルコム)から追い出された千本社長はウィルコムに恨みがあるという話もあります。

世の中はそんな簡単ではないという事はわかった上で書きますが、なんとなくNTTと円満にやっている感じではないわけような印象はあるという事ではあります。ですから、彼らが千本社長の「アッカ占領計画」に反対の立場での積極介入する事を決定することもあるかもしれません。

そもそも上記の記事の続きで、

http://sankei.jp.msn.com/economy/business/080117/biz0801172049018-n1.htm

これまでに何度も話しかけている。もう少し一緒になってアライアンス(提携)を組めないのかと。しかし、すべて断られた。NTTコムに対しても一緒にやろうと呼びかけてきた。しかし、何もやらなかった。全部拒否。それで株価がここまできてしまった。今回も何かアクションとれるかと考えたが、すでに5度も6度も断られた相手。それで、今回できることというのはマネジメントを変えるしかないでしょうと

まあ、円満な感じではなさそうです。しかしNTTコムが本気で反対する事については恐れているのか、NTTコムは中立を守って欲しいと願っているようにも見えます。いきなり下からの発言になっています。

アッカともNTTコムとは争いたくないが受けて立つ。しかし、NTTコムは敵としては思ってはいない。NTTコムとプロキシファイトをやることは本意ではない。現経営陣に対しては代われというが、大株主のNTTコムに対して『けしからん』というつもりは毛頭ない

しかし、現状のアッカはどちらかというとNTTコム寄りではあってもイーアクセスではありませんから、現経営陣の攻撃をしてしまっている以上、そもそもNTTコムと仲良くということにはなりにくいはずです。しかしこうやってわざわざ釘を差しているのは、作戦上NTTコムには動いて欲しくないという事でしょう。

とりあえず、NTTコム(NTT)とイーモバイルの戦争がはじまってしまう可能性があるという事です。

◆孫社長

千本社長がなにやら「勝負」を開始してしまいました。これからも騒動は続く事になりましょう。

で、少し考えたのですが、この事件は孫社長にも気になるのではないでしょうか。

例えば、もし2.0Ghzで前回の落選陣営での争奪戦が発生する事になるとして考えてみると、アッカをイーモバイルが取り組んでしまえば力関係が変わってしまいます。場合によっては、アッカ+イーモバイルvsソフトバンクモバイルの戦いになってしまうような事も考えられます。そうなれば孫社長、とても困るはずです。他にも考えてみると面倒な事はあり得ます。

というわけで、まずはとりあえず書いてみました。

(おそらく続く)

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