« 759 今度は千本社長が「アッカ社長の退任」を要求 | トップページ | 757 京ぽん3が次世代PHS対応機で出てくる可能性を考えた »

758 Appleの噂の"air"はWiMAXではなく薄デカノートだった / の記事にも出てくるモバイルWiMAXピンチの状況

少し遅れの記事になりますが、Macworldの例の"MacBook Air"についての記事と、そこからなぜかモバイルWiMAXはやはりピンチであるという話を書きたいと思います。

一度長文を書いたのですが、保存を押したとたんにログイン画面に戻るという悲劇が起こりまして(なぜこの程度の時間でセッション切れ?)半泣きで再執筆しての投稿です。


◆噂の正体

Appleは、なんでも昔は社内から開発中のデバイスに関する情報はダダ漏れだったそうですが(これは悪意があってのことではなく、アップルで作っているものを愛し、そしてアップルユーザを愛していたためのようです。おまいら喜べ、と)、スティーブジョブスが戻ってきて君臨してからは秘密主義になりました。とは言っても、機密だから秘密なのではなくて、サプライズを演出するための芝居がかった秘密主義ですけれども。

で、定例開催される行事で次はどんなものが出てくるんだということを想像したり推測したりするのが毎回の慣わしになりまして、今回もそういうことが行われました。ジョブス師匠は演説上手で有名ですが、ただし黒魔術的といいましょうか、聴衆の思考回路や現実認識を訳のわからん事にしてしまう天才です(念のために書いておきますと、これは非難ではありません)。

で、今回についても、事前に公開された思わせぶりなフレーズとか、自称リークの情報などによって、皆が勝手な事を考えたのです。


◆There's something in the air.(空中に何かある)

まず、iPhoneの日本発売についてのインチキリークがありました。Macworldでドコモの日本独占発売が発表されるという情報でした。今のところはドコモが優勢に交渉を進めているそうですから、そろそろ発表の潮時ではないかというように思っていた人は多いはずでした。で、この場合には記事をポストしようと思っていましたが、ガセビアでありました。

次に、「There's something in the air.」というアップルの謎のフレーズの意味を巡って、二通り?の解釈がありました。まずは、事前からなんだか噂の立っていた(物体の量産となるとさすがに完全に隠蔽できないのでしょう)薄型ノートパソコンのことを刺しているフレーズだという説と、これは「ワイアレス」がキーワードだという解釈でした。

なかでも「モバイルWiMAX」のことではないかという風に考えている人も居たようでしたが、私としてはそれは無いであろう、と思ったのでありました。で、今回はこちらについては書きます。

その前にまず、薄型ノートについての感想を少し書いてみましょう。


◆日本では売れないのでは?

MacBook Airの特徴は、とにかく薄い事です。というか、”アップル社の製品としては”革命的に薄いという表現の方が良いかもしれません。

少なくとも、世界的にも薄いものや軽いものの名産地として知られる日本に住んでいる日本人にとっては異次元な感じはしません。しかし、重い・デカイものが多いアップルのノートを前提に考えるとこれまでに無い製品です。

また、誰もが思った事のようですが、残念ながら薄いけれどデカイ。「薄デカ」とでも言いましょうか、携帯したときの薄さの恩恵はデカさが帳消して余る気がしてなりません。

携帯電話でも超薄型の端末が最近出てきましたので(N703iμやP703iμとか・・古い?)、アレで比喩すると、「薄さはN703iμくらいなんだけれども、大きさがW-Zero3の[es]がついてない方くらいデカい」というような印象を受けました。

アメリカンサイズなんでしょうか。

またスペックが犠牲になっていることと、N703iμなんかもそうですが薄いのは所持感としては感動するのですが利用感では薄すぎて不便だったりしそうですし、デカいですし、あまり軽くないようですし、高いですし、日常的に使うものとしては正直どうなのかなと思いました。持ってると話題になりそうですけど、それだけで買うには高すぎます。

買うか迷う人が大量に出そうです。あるいは売れるとしたら一般人が買うパターンでしょうか。


◆モバイルWiMAXではなかったです

モバイルWiMAXではなかったという方について書きましょう。

まず、モバイルWiMAXだったと考えてみると、その場合にアップルが使うフレーズだったと考えると、ちょっと陳腐に思えないでしょうか。私にはモバイルWiMAXだったした場合にアップルはもっと気の利いたフレーズを使うはずだと思いました。よってこれは「モノ」の発表に使うフレーズだろうと考えました。

そしてもう一つはモバイルWiMAXがピンチな事くらいはアップルも知っているはずなので、さすがにこのタイミングで手を出さないだろうという予想でした。

しかし、「インテル帝国」の政治力は侮れないものですから(炎上しているスプリントの力では無い)、もしかしたらアップルがモバイルWiMAXに入れ込むという大事件が発生する事も無くは無いとは思いました。その場合には、あまりの政治力に驚く事になったと思います。あるいはジョブス先生の判断力を疑う事になるか。

モバイルWiMAXの話題バブルが頭から抜けていない人はともかく、「モバイルWiMAXは無いでしょう」と思った人は結構居たようで、そういう記事を二つ引っ張ってきましょう。あるいはこれらはつまり、モバイルWiMAXはヤバイよ、ということを考えている人がこういう感じで居るということでもあります。

【Macworld】Macworldまもなく開幕、新製品のヒントは「air」
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20080114/291026/

モバイルWiMAXの部分だけ抜いてくると、

将来が期待されるモバイルWiMAXだが、現状サービス開始に積極的なスプリントでさえ事業は計画通りに進んでいない。米スプリントが事業を好転させるために、アップルと協業する可能性は少なくない。

日経の人もモバイルWiMAXがピンチだって言ってるわけです。この方は「協業する可能性は少なくない」という話とありますが、ここは私と意見が違います。

経営が炎上中のスプリントの提案で、しかも現時点でのモバイルWiMAXでは話題的にどうにもならないはずですから、アップル自身の判断か、インテル帝国の力がないと実現しない話ではあります。

次に、英語の記事を翻訳したものです。この記事はモバイルWiMAXの可能性をぶった切っています。

「Macworldの目玉は無線通信技術」--このうわさは本当か?
http://japan.cnet.com/news/tech/story/0,2000056025,20364844,00.htm

横断幕に「空中に何かがある(There's something in the air)」と書かれていることから、Appleが無線技術に関する大きな発表を準備しているという憶測が広がった。最も根強いうわさは、AppleがノートPCにWiMAXを搭載するというものだ。
私はそうはならない気がしている。理由はいたって単純だ。第一に、現時点で米国では大規模なWiMAXネットワークが展開されていない。現在、 Sprint Nextelがネットワークを構築中だが、まだシカゴ、ボルチモア、ワシントンDCの3カ所で試験サービスが行われている段階だ。Sprint Nextelは2008年にサービスエリアを拡大する計画だが、これは変更される可能性がある。同社は2007年10月にCEOを解任した。同年12月に新しいCEOを雇い入れたが、今後については事業の合理化がささやかれており、WiMAXの展開も縮小される恐れがある。

私には、軌道に乗らない恐れがある技術の推進にAppleがエネルギーを注ぎこむことは、まずないように思われる。専門家の中にも私と同じ意見の人たちがいる。

Forrester Researchのアナリスト、Charles Golvin氏は次のように語っている。「WiMAXに関する発表の可能性が高いとは思わない。『iPhone』と『Apple TV』という例外を除けば、Jobs氏が発表するのは当日から出荷が可能な製品ばかりだ。WiMAXは、Sprint Nextelのネットワークができあがるまで利用できない」

結局この人は他の無線技術についても考慮した上で、無線技術に関する発表ではないだろうと予想しています。


◆以前に書いた記事の再掲載

私は少し前にこういう記事を書きまして、アメリカでのモバイルWiMAXの普及はだんだん怪しくなってきているのだという事を書きました。

スプリント(アメリカ)がモバイルWiMAXをやめるかも?という記事
http://firstlight.cocolog-nifty.com/firstlight/2008/01/764_wimax_d294.html

少し前までスプリントはモバイルWiMAXで全面攻撃を仕掛ける的なものすごい威勢の良い事を言っていましたが、だんだんとトーンダウンしまして、ゆっくりした感じのサービスイン計画になっております。そして、上記の記事や引用した英語の記事の翻訳が言っているのは、「トーンダウン後の計画」がさらに減速したり、撤退する可能性があるということについての懸念です。

なんか日本では、モバイルWiMAXのバブルの熱がまだ冷めていない人が居るようですが、話題としてはものすごく冷えてしまっていて、冷えた状態からさらに冷えようとしているのが現状の状態です。

スティーブジョブスさんは、とりあえずは流れを読むのに長けた人ですから、海の向こう側から私程度の人間が怪しさを察する事ができるような状況では手を出さないだろう、というわけです。なにしろiPhoneをGSMで出すというような堅実策を取るジョブス師匠ですし、勝負の製品でそういうことはしないと思う次第です。

|

« 759 今度は千本社長が「アッカ社長の退任」を要求 | トップページ | 757 京ぽん3が次世代PHS対応機で出てくる可能性を考えた »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/41683/17756807

この記事へのトラックバック一覧です: 758 Appleの噂の"air"はWiMAXではなく薄デカノートだった / の記事にも出てくるモバイルWiMAXピンチの状況:

« 759 今度は千本社長が「アッカ社長の退任」を要求 | トップページ | 757 京ぽん3が次世代PHS対応機で出てくる可能性を考えた »