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779 アイピーモバイル、とうとう陥落

とうとうアイピーモバイルが退場となりました。

アイピーモバイルが経営破綻、破産申し立て
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20071030AT1D3002430102007.html


◆時間の問題ではありました

もはや時間の問題という感じでもありましたが、とうとう退場ということになったようです。

このブログでは記事にできませんでしたが、TD-CDMAからTD-SCDMAに方式を変更して香港に支援を依頼した、なんていう騒動もありました。正直なところ、一回り前にこのような支援要請を行っていれば事態が変化した可能性があったかもしれませんが(この件についてはまたのちほど書くかもしれません)、まさに締め切り直前では明らかに手遅れでした。

あるいは、私もこのブログで以前から書いていましたが、携帯電話への参入というのはとても難しいことなのであって、それを小さい所帯で、自前で技術を持っておらず、なおかつ新方式での参入というのはあまりに難しかったということでありましょう。
参入はとても難しい事のではないか、という感じでこれまで書いてきましたけれども、そのとおりになってしまいました。

今回の騒動は色々なことを考えさせられます。少しづつ書いてみましょう。


◆携帯新規参入は難しい

このような結末は私程度の者にも予想のつく事でした。あるいは、少なくとも参入が難しい事は簡単にわかることでした。

携帯電話への新規参入の道が開かれることになった時、メディアはぼろ儲けのチャンス到来というテンションだったように記憶しています。旧来の携帯電話会社は儲けすぎであり、であるからして新規参入はそのウマイ市場に入り込んで儲けることができる、と。そして、ADSLがその前例としてよく上げられていました。

たしかに携帯電話会社は儲けすぎでもありました。しかし、NTTの設備に寄生するだけで自動的に設けることが出来たADSLとは大きく違い、携帯電話で参入するためには全国に自前のインフラを張り巡らし、端末を用意し、サポート体制を用意し、という途方もない準備が必要でした。
そして、全国をエリアカバーしなければ、「エリアが狭い」と呼ばれてしまいます。ですから、ちょっとだけサービスインすることも難しくなります。

そして1.7Ghzを手に入れたはずのソフトバンクがボーダフォンを買収し、突如として新規参入の権利を放棄した際にも、新規参入の困難さについて孫社長が気がつき、その当時に明らかに斜陽であったボーダフォンを買収するほうがまだしもリスクが低いと判断したのではないか、と私は考えました。

このあたりは、過去の記事に何度も書きました。


◆3分の2

これで三つあった新規参入のうち残っているのはイーモバイルの一つだけになってしまいまして、当初の目的は大失敗となりました。

新規参入割り当て前の騒動を改めて思い出し、この結末を考えてみましょう。そして、現在の2.5Ghzの割り当て騒動についても同じようにして考えてみると、一歩引いて考える必要があるようにも思えてきます。今は、2.5Ghzを手に入れることができればまるで大きな成功が自動的にやってくるかのような空気ですが、前回も同じような空気であり、そして結果はこうであるというわけです。

アイピーモバイルと2.5Ghzへの参入を目指す各社を比較するのも失礼ではありましょうが、しかし、現在の変な「
空気」については良く考えてみる必要があります。もしかすると、長期的には手を上げておいてその上で割り当てられないようにすることが正解である可能性もあります。


◆余った帯域はどこへ行く

また、これで正式に2GhzのTDDの15Mhzが空く事になりました。以前から言われているように、2.5Ghzの補欠として使われるのではないかという可能性もあります。

総務省の既存キャリア排除方針が発表されるまでにささやかれていたのは、
・2.5Ghz:KDDI
・2.5Ghz:ドコモ
・2Ghz再割り当て:ウィルコム
という話でした。既存キャリア排除を考えないならドコモとKDDIの二つには割り当てられるように思えたこと、しかしながら次世代PHSを切り捨てるのも難しい判断である事からの予想でした。
しかし、その後色々なことがありましたから、今さら2Ghzが空いたからといってこの案に落とすのはまた別の事情で色々と難しい事でありましょう。

ちなみにウィルコムについては、2.5Ghzで30Mhzを割り当てられる方が得なのか、15Mhzながら扱いやすい2Ghzの方がどちらが有利なのかは私にはわかりません。
また、2Ghz帯については当初は15Mhzで割り当てておいて、そのうちに周辺の帯域を含めて30Mhz幅などに増やすというような次第割り当ての話もあるかもしれません。

あるいは、2GhzにWiMaxが割り当てられるなんていうことも、もしかしたらあることかもしれません。

また(これはほとんど妄想ですが)、固定WiMaxの帯域を2Ghzに追い出し、その他の帯域の整理もついでに行うことによって、2.5GHz帯に30Mhz×3を確保するというようなことが出来たら何もかもひっくり返る感じで面白いかもしれません。

既存キャリア追い出しという(言ってみれば)面白い方針で始まった今回の騒動ですから、空いた2Ghz帯を手品的に最大限に活用することで、思いもつかないような結末(現時点で予想しても妄想でしかないような結末)があっても良いのではないかと思います。


あるいは、今からTD-SCDMAが割り当てなおされるということでも、実は思ったよりは悪くはないかもしれません。

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