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803 「反撃していいですか」の失敗はドコモ1.0の勝利?

「反撃していいですか」のドコモ2.0について少し書いてみます、推敲無しで。


◆「反撃」なのかという定番のツッコミについて

「反撃していいですか」を最初に耳にした時、「反撃」なんて随分と危うい単語を使っているな、と反射的に思ったのですが、案の定みんなそう思ったようで、世間から総ツッコミの憂き目のようですね。
> 「反撃」っていうのは、分の悪いところが使う単語です。
と。

私は次に、「解っててのことなのか、解ってないかどっちなんだろう?」と思いました。

解っている場合:
あえて現状を悪い方向に認識させることで、これからの「反撃」の後に訪れる改善をより劇的に演出する。

解ってない場合:
いかにもNTTらしい化もしれない天然
#こちらについては後で書きます。

「解ってやっている」というのはどういうことかということで、過去のケースを例にあげてみます。

セガがドリームキャストを発売する際に、わざわざ自分で「現状セガは負け組みです」と思いっきり広告をし、自社の過去を自ら葬ることでドリームキャストの登場をより鮮烈なものにするようなことをしていましたが、あれが「わざとやっている」ような場合に該当します(まあ、ドリキャスは大失敗でしたが)。

ので、もしそう言う意図であのキャッチフレーズならば、キャッチフレーズ自体はまあ問題はないかもしれません。


ただ・・・現状のグダグダ感を前提に考えるに、意図的なものだとは確かに考え難いのも事実ではあります。もし意図してのことなら、随分と手が込んでいます。


◆天然だった場合

世間的には「天然」だと思われているのではないかという感じです。

天然だった場合には、言いたい事は解るけれども「反撃」などと言わずに「ドコモはまたもや良くなりました」みたいな事を言っておくほうが無難ということになります。

また、天然の場合には、わざわざドコモ自身が「現状のドコモ劣勢的な空気」を馬鹿正直に受け止めて悩み、それをすっかり前提にして一生懸命考えた結果のようにも見えてきます。

たとえばソフトバンクを考えてみましょう。ソフトバンクは・・書き方が難しいですが、それなりに何かしら努力をしたことには違いないのですが、とりあえず現状としてはいろいろな面において「かなりピンチ」なところがあるのも事実でしょう。
ですが、例えば、孫社長は決算の発表の際に、「大変好調である」「非常に素晴らしい」「確かに問題点もあるが、全体を見るととても順調である」という感じで、結果、発表全体のトーンは「勝利の記者会見」のような不思議な事になってしまいました。

ドコモは現状について大変反省しており、律儀にそこをスタートにしてそのまま考えてしまったので、「反撃」という結果になったのかもしれません。

もしそうだとすると、NTTらしい不器用な真面目さの結果といえるかもしれません。むしろ、この失敗感加減こそ、間接的にNTTらしさが出ちゃっている例なのではないかという気すらします。「消費者を上手に欺こう」とか思っている企業からは決して発せられないメッセージでしょうから。

ある意味、「ドコモ2.0」のCMによって、「ドコモ1.0」の良さが再認識されたって感じでしょうか。

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