848 W-Zero3[es]発売、のあと「京ぽん3」の姿について考える
ココログが不調だったからいつまでたっても記事が投稿できませんでした。
記事を待っていた人すみません。
#実はまだココログは不調だったりします
W-Zero3[es]が発表されてちょっとした騒動になっていましたね。
私も、なんかこの機種に機種変しちゃうかもしれないなあと、そういう感じであります。しかし、現状京ぽんをかなり使い倒しておりまして、もう少しこの機種といっしょにがんばって問題ないかなとも思ったりします。
長期間機種変更していない人には「5000円キャンペーン」というものがあるそうですが、私はその対象外のようでして、そちらで悩む可能性は無さそうです。私は発売日に買ったのに対象外らしく、実に残念です。
◆W-Zero3[es]が決定打のない戦いの均衡を崩した
W-Zero3[es]について書こうかなと思ったのですが、発表直後の旬は過ぎちゃったし、あちこちで既に散々かかれているということでちょっと話題をずらしてみたいと思います。
書いてみたいことは、W-Zero3[es]で影響を受けるWX310シリーズおよびその後継機、とくに「京ぽん3」についてです。
とりあえず、ウィルコムでは知らない間に京セラはハイエンド機種担当のメーカーになっていました。ボーダフォンのシャープのようなポジションですね。
もちろん昔からそういう感じだったわけでは無いと思うのですが、「京ぽん」が原因でそうなりました。そして、「京ぽん2」では必然的に「全部入り」の端末を期待されるメーカーとなりました。
「京ぽん2」はJavaアプリ非対応という重要な問題点があるものの、それ以外については確かに「全部入り」のような端末となりました。以前のウィルコム端末と比べると格段に高性能であったことは間違いないのですが、高価であった事とJava非対応が決定打を欠く形となったところにW-Zero3まで発表されてしまうことで、大量の買い控え者を出してしまいます。
もう一つは、三洋の端末の方が音声通話をする電話機としてはバランスが良かったこと、日本無線の独自の見た目に惹かれた人もいたと思います。
ほんの少し話が違うだけで、おそらく私が思うにJavaに対応していさえいれば、WX310Kはバカ売れしたのではないかと思うわけですが、そうなりませんでした。
最終的にW-Zero3は電話機と言うよりPDAであり、WX310の三機種はそれぞれ長短がある。初めて使う人はお金を使いたくなければWX300Kで、豪華な方がよければWX310SA、なんとなく最終的にそんな感じになったのではないかと思います。
で、この均衡を崩しそうなのがW-Zero3[es]です。
◆「京ぽん3」の行方
もちろんW-Zero3[es]がどうなるかは発売されてみないとわかりません。
W-Zero3[es]は大きすぎて、動作が携帯的ではないということで音声端末としては敬遠されるようになるかもしれません。その場合には、現在の均衡状態がもう一つややこしくなるだけ、が結果だと思います。
しかし、もしそうではなかった場合には、W-Zero3[es]がハイエンドの「全部入り」に君臨することとなります。そうなると、機種変更などを控えていたユーザが殺到することとなるはずです。
その場合に影響を直撃することになるのは、WX310Kとその後継機種なのではないかと思います。
そもそも現時点でWX310Kは大ヒット機種という感じではありません。潜在的な需要を多量に抱えながら、今ひとつ大ヒットしきっていない機種でした。そこにW-Zero3[es]が登場するとなると、潜在的な需要はかなり横取りされてしまいます。
そこで気になるのは、京セラの後継機種がいったいどうなるかと言うことです。
もう一度書きますが、京セラは最初から全部入りメーカーだったわけではなくて「京ぽん」でたまたまそうなっただけのことです。しかし一方で、「京セラのPHS開発チーム」は今日のウィルコムを作った最大の功労者と言えるかもしれない人たちです。
信じられないほどのさまざまな障害を乗り越え、京ぽんを世に送り出してくれたのは彼らのおかげです。京ぽんが無ければ今のウィルコムはありません。
#ついでにいうなら、味ぽんが無ければ京ぽんも無かった
さて、ここでもう一度冷静になって今後を予想してみましょう。
WX310Kのポジションが微妙になったかもしれないわけですが、しかし京セラは儲かっていないわけではありません。というのは、京ぽんの主要な問題点を改善した「WX300K」が売れに売れているからです。そして、及第点ちょっと上の従来品を何回か改良して発売し、カラーバリエーションをどんどん出す方法、こちらの方が本来の京セラっぽいような気がします。
というわけで、WX300Kを押しのけるようなエントリ機が現れない限りは、京セラはWX300Kとその改良機で儲け続けることでしょう。本来エントリ機は多数あるべきなのですが、困ったことにWX300Kの天下はしばらく続きそうです。
そして、WX300Kはまだまだ改良の余地がありますから、あちこちをちょっと改良するだけでまだまだ売れる機種でありつづけるでしょう(というか、京ぽんはどこまで未完成の状態で発売・量産されたのかという話でもあります)。
しかし、本格的にエントリ機が揃い始めたらWX300K一人勝ちの状態も終わることでしょう。
WX310Kについては、なんとなくウィルコムの端末を買いに来た人の選択肢から外れがちなこと、解ってて買う人向けの端末としては今後W-Zero3[es]が発売されて競合することから、今のポジションは維持できないことでしょう。
既に開発費などを回収しているのならば、値下げしてこのままのスペックで生産を続ける、あるいはもうちょっと小型化してWX300Kの後継機にするのではないかと思います。
問題は次のハイエンド機が発売されるかどうかです。
ハイエンドは儲からないと判断されてしまい、京セラからは面白い機種が出なくなってしまうかもしれません。
WX300Kのみバカ売れの現状としてはありえます。
しかし、そうではないとしたらどんな機種になるか。
まず、次の機種がW-SIMで京ぽん2的だった場合には伝統的な電話機サイドからW-Zero3[es]に戦いを挑むことになります。既にこの路線で開発が始まっているような気もしなくはありませんが、あんまり得策ではないようにも思えます。W-Zero3[es]がどのような評価を受けるか次第でもありますけれど。
WX310SAのような普通の電話機でよさげなものがほしい、という機種を出してくるかもしれません。しかしその場合には高度な全部入りは難しいような気がします。そして、これが今後一番ありそうな線だと思えます。
次に考えたのは、積極的にW-SIM機にしない可能性です。
W-SIM機には一つ限界があります、無線部の性能です。小さなW-SIMカードに無線部を押し込んでいることによる感度や移動時の通信性能の限界です。
W-SIMはあのサイズにしては非常にがんばっているようですが、それでも京ぽん2には感度・移動時の通信性能ともに劣っているようです。
過去について考えてみると、京セラはPS-C2というこのあたりの性能に優れた機種を売っていたこともありました。
さて、こんな「ハイエンド機」はどうでしょう。
・時速100キロ以上でも音声通話にノイズが全く入らない
・新幹線の速度でも十分にパケットが落ちてくる。
・他の機種が完全に圏外のところでも平気で通話できる
これでなおかつ京ぽん2路線の全部入り機種なら、シャープがさらに化け物のようなWindowsMobile機を出してきても存在感を失うことは無いでしょう。「理想はシャープと京セラの二本持ち」と言われるに違いありません。
あるいはそういう機種でもなければコストの安いW-SIM機にしない理由は無いかもしれません。
以上、無責任な想像でした。
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