« 【特設】 ウィルコムの新端末はセンチメンタルバスが作った、じゃなくて「nico.」の愛称を考えよう | トップページ | 850 ソフトバンク関連ニュースで誤報が多い  »

851 「携帯事業者はMVNOに対して接続義務」、意外なところからイーモバイル(イーアクセス)に救いの手?

以前のネタの続きです。

当ブログでは携帯の新規参入組が苦労するだろう以前に書いていますが、その流れの記事です。
しかし今回は、「新規参入に救いの手が?」というネタです。


◆MVNOが義務化?

「携帯事業者はMVNOに対して接続義務」,IP懇談会で総務省が見解
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20060622/241567/

もちろん何かが正式に決まったわけではなくて、「そういう意見が出てますよ」程度のことではあります。

以下、MVNOの話題というより、新規参入組みとMVNOの話題になります。

以前このブログで、新規参入各社は「ボーダフォンからのMVNOを前提に事業計画を立てている、あるいはそうせざるを得なかったはずだ」ということ書きました。

876 ソフトバンクがボーダフォンを買収すると、なぜかイーアクセスが困る理由
http://firstlight.cocolog-nifty.com/firstlight/2006/03/876__3748.html

上記の記事に、「なぜにMVNOが重要事項なのか」ということこれまでのここでの話が書いてあります。

で、ボーダフォンは第三世代の回線が遊んでいて(加入者の75%は第二世代)、新規参入各社(新規参入予定だったソフトバンクを含む)はボーダフォンの回線を借りてエリアを稼いてサービスインするつもりでいたのではないか、ということを書きました。

しかし、ボーダフォンをソフトバンクが買収するいう大事件が発生してしまったため、イーモバイル(イーアクセス)が回線を借りれなくなってしまって窮地なのではないか、というのが上記の記事でした。

その後、(記事にはしませんでしたが)どういうわけかドコモが「MVNOをする」と言い出すという不思議なことがあったりはしましたが、今回「携帯事業者はMVNOの義務」ということを総務省が言い始めてしまいました。

基本的にはMVNOはbMobileのような存在を作るためのものとして議論されていて、別に新規参入の初期段階を救うことを主眼として制度ではないはずですが、結果としてこれはイーモバイルへの救いの手になる可能性があります。
当ブログの意見としては、MVNOが提供されたからといって新規参入が安泰だとは全く思っていませんが、まあ多少ましになるのではないかと思います。

もっとも、これはただそういう意見が出たというだけで、しかもちゃんと「既存キャリアは断ることもできる」という条件も入っています。最終的には骨抜きにされるような気がします。


MVNOはまともに使われる前提で考えたら大変結構なことだと思うのですが(そしてMVNOを昔から行っているウィルコムはうまいことやっています)、反則技にも使えてしまう気もします。

ボーダフォンの回線が余っていて貸したい意思があって新規参入が借りたくて借りるというような話のなら良いですが、新規参入が無理やり回線を借りて都市部以外の設備投資をしないとか、ソフトバンクバンクモバイルがドコモの回線を無理やりMVNOで借りたらどうなるんだろうとか・・

・・一応書いておきますと、じっくり考えて書いた記事でもなかったりするのでご注意ください。


◆「携帯電話が安くなる」とメディアは報じましたが


このニュースを受けて、「MVNOで携帯が安くなる!日本の携帯に変化!」というようなことをメディアが書いていましたが、本当にそうなのかはよく考えてみる必要があります。

安くなると言い張る根拠は、「NTTの回線が開放されて・・」の固定回線の時と同じことが携帯で再現するという思いこみです。

ソフトバンクが携帯電話に参入したら、ADSLと同じく価格破壊が行われるに違いない、と信じ込んでいた人が沢山居ますが、今のところソフトバンクは値下げするなんてほとんど言っていないし、むしろ付加価値を高めると言っています。
これはソフトバンクが気前が悪くなったのではなくて、ADSLとは勝手が違うので同じようには値下げできないのが真実です。

・「回線が『開放』されます」
『開放』ってなにか正義な感じがしますから、メディアの方では人気なのかもしれませんが。

・競争で安くなります!
競争が起これば。


そもそも、固定電話とは事情がかなり違うのですし、MVNOは日本で既に行われています
ようするにこの件についての報道を見る限り、マスコミは相当頭が悪いということです。
通信が専門の担当で、それで大金をもらっている記者がいるわけでしょ。それが、こんなブログに突っ込まれているようでは話になりません。

「海外ではMVNOでこんな成功例がありまして」「だから安くなるんですよ」というのもなんだか同じような感じで書いてありますから、

・総務省の件の発表がなされたところに記者様が勢ぞろいしていた
・そこで誰かが発表したことをそのままカーボンコピーのようにして記事にした。

ウィルコムは以前からMVNOを実施しているのですが、そのことについて何か書いてあるところは私の見た限りありませんでした。

bMobileとウィルコム本体のサービスについて考えてみるとなんとなく解りますが、あまり競争関係という感じではありません。
bMobileの方が確かに「お得」ですが、サービス的に同一のものを提供して安くなっているわけではなく、ウィルコム本体とは違う商品を作って売っている感じです。しかも、bMobileが売れてもウィルコムは別に赤字になるわけではありませんから(元はウィルコムの回線ですから)、競争という感じではありません。
サービスの多様性が増すだけです。

bMobileとウィルコムが熾烈な価格競争としているとか、J-COM向けのMVNOとウィルコムが熾烈な価格競争をしているというのなら、あなた方の言い分も信じますけどね>マスコミ

「かっこいい発表」を聞いてそれをそのままコピペして記事にするくらい、子供でもできますよ。

|

« 【特設】 ウィルコムの新端末はセンチメンタルバスが作った、じゃなくて「nico.」の愛称を考えよう | トップページ | 850 ソフトバンク関連ニュースで誤報が多い  »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/41683/10688628

この記事へのトラックバック一覧です: 851 「携帯事業者はMVNOに対して接続義務」、意外なところからイーモバイル(イーアクセス)に救いの手?:

« 【特設】 ウィルコムの新端末はセンチメンタルバスが作った、じゃなくて「nico.」の愛称を考えよう | トップページ | 850 ソフトバンク関連ニュースで誤報が多い  »