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863 ドワンゴがウィルコム向けに着メロサイト開始、をきっかけにウィルコムのコンテンツの歴史を考える

明日水曜日(24日)から、ドワンゴがウィルコム向けに着メロサイトを開始するそうです。

ドワンゴ、ウィルコム向けに着信メロディサイト「★いろメロミックス」を開始
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=131390&lindID=1

こういうサービスは携帯三キャリアだけに対応していることが多く、ウィルコムに対応しているものは以前は非常に少なかったのですが、なんだか風向きが変わってきたのかもしれません。


◆ウィルコムに携帯的コンテンツが少ない理由について考えてみる

そもそも携帯電話に比べて加入者数が少なかった、ということはあるのですが、それ以外にも理由がありました。
AirEDGEPhoneが投入されるまでは、つまりJRCからAH-J3001/3002が発売されるまでは、ウィルコムのコンテンツは激しく独自形式でした。


コンテンツといえばドコモです。
ドコモのiModeでのコンテンツの記述形式はCompactHTML、つまり普通のHTMLの一部分だけを切り出したような解りやすいものでした。最大のユーザ数がいる上に作る人にとって作りやすいので流行りました。

AUは「携帯用に設計されたコンテンツ記述言語」でコンテンツを用意することを最初試みました。技術敵に正しい決断をすることが多いAUらしい話ですが、結果としてHTMLではないことが仇となったような感じになりました。

今では携帯三社ともに「HTMLモドキ」を利用しています。


ところがウィルコム(DDIPocket)はAUどころではない、さらに独自形式でした。
いまさら独自形式のフォーマットについて説明をしても何の意味の無いので説明はしませんが、なんだか非常に変わった形式でした。あれは実は「メールの拡張」でした。

まず、ポケベルみたいなカタカナだけの長短文メールが出来ました(Pメール)。
次に、日本語も使えるようにして長い文章をやり取りできるようにした新しいメール機能が作られました、最初のメール機能がPメールだったため、これを豪華にしたものということで「Pメールデラックス」と名付けられ、なんとこれこそが現在のウィルコムのメールアドレスのドメイン「pdx.ne.jp」の由来になっています。

さらに文字だけのメールでは寂しいということで、メールに絵文字や画像を埋め込んだり、文字に色をつけたりできるメールの拡張機能がありました。
ついでにこの機能を使いまわして、「サーバとのメールのやり取り」と同じ処理でコンテンツ的機能を提供したものがありました。

メールをベースに成り行きで作ってしまったため、かなり変わったことになってしまいました。
ユーザ数が少ない上に、なんだかよくわからないコンテンツ作成言語を使わないとコンテンツが作れなかったために、参入する企業は非常に限られました。


◆「味ぽん」ことAH-J3001/3002の投入で方針転換する

「味ぽん」では、独自形式をいきなりほぼ放棄してしまいました。
(独自絵文字などは残っていますが)

・コンテンツはドコモ互換のCompactHTML
・絵文字もドコモ互換の絵文字が追加される
・着メロは独自形式放棄どころか、SMFにしてしまう。
ほかにも接続ケーブルが汎用品のUSBケーブルだとか、びっくりするような「標準規格」化が行われました。

このことによって
・ネット上に沢山あるドコモ用のコンテンツがそのまま閲覧できる
・読み込み最大サイズが大きかったため、パソコン用のウェブサイトを無理やり表示させても結構見れた
・着メロサイトなんて使わなくても、ネットに山ほどあるSMFを自分で着メロに出来た
なんというか、圧倒的なフリーダムが実現されたわけです。しかも日本発の「端末でのウェブブラウズ完全定額」のおまけ付でした。
携帯電話で「オープンな世界のコンテンツ」が利用できる利点をしらしめました。


そして、その次の京ぽん(AH-K3001V)ではさらに驚くべきことが起きまして、皆さんご存知の通りフルブラウザ「Opera」が搭載されてしまったことでした。
・ネット上に沢山あるパソコン用のコンテンツがそのまま閲覧できる
となりました。

ウィルコムの端末専用に懇切丁寧に用意されているコンテンツを利用できるわけではないため、工夫や多少の不便は我慢する必要はありましたが、「完全に自由に遊べるようにしたから、あとは自分らで好きに遊んでねー」というのはあまりに画期的で、AH-K3001Vの動作が重かろうが多少不便だろうが(この問題が無ければ歴史は変わっていたでしょうが)、かつてない自由を満喫できるようになったわけです

◆しかしその後になって、「着メロ」が帰ってきた

自由だけれど自分で用意しないとほとんど何も無い、のがウィルコムでしたが、
このニュース(ドワンゴの着メロ提供)は従来の携帯的コンテンツがウィルコムにやってくるという話です。

以前からのユーザならば、「ウィルコム使いの心意気としては、自分でSMFを用意して自分で好き放題鳴らすこと」だと思うので、使う人は少ないと思います。

ウィルコムが躍進して企業が注目するようになったこともあるでしょうが、新規の人々によって「ケータイ文化」の人々が流入してきているのかなー、とも思えるニュースです。

ケータイ的コンテンツの必要性がすっかり覆されたその後に、あるいはその後だからこその繁栄の後に、
その繁栄ゆえにケータイ的コンテンツが参入してくるというのはなんともややこしい状況ではあります。
使う人はどの程度いるのかな?


◆対応機種の謎

対応機種リストが少し謎です。

>WX300K、WX310K、WX310SA、WX310J、AH-K3001V、AH-K3002V

とあり、AH-J3001/3002/3003がリストに入っていません。
音楽の再生能力はほぼ同じ筈なのでこれは何でしょうか。フルブラウザ搭載機種一覧なのでブルブラウザが必要とも思えなくもありませんが、京セラはOperaでそれ以外はNetFrontとブラウザの種類が違いますし、AH-J3001/3002/3003のブラウザはドコモに搭載されているものと同じなのでどうしてなのかな、と思う次第です。
リストに入っていなけれど普通に使えそうな気もします。

この記事を書くまではまったく利用する気はなかったのですが、
月額315円ということと、この記事を書いてしまって変な興味が湧いてしまったため、一ヶ月だけ利用→解約をするかもしれなく・・・

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コメント

自由に使ってくださいとはいったものの、世の中の大多数を占めるケータイ文化の人が入ってきて途方に暮れたのが一番大きいんじゃ無いでしょうか。
それと、意外と重要そうなのは著作権をクリアーしているって点じゃないでしょうかね。
この点は公式コンテンツの意義がもっともある部分だと思います。

投稿: hoge | 2006/06/05 00:28

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