919 トラックバックの本来の用途は?-承認後トラックバックへの異議
承認後トラックバック実装に対する疑問の声でございます。
トラックバック本来の用途を考えるとおかしくないでしょうか、という意見。
この記事には補足の記事を書きました:918 補足:トラックバック→引用通知の話
→トラックバックスパムとレスポンス対策について
→ココログに対するお叱りの声について
で述べられている、「対策」について。
◆トラックバック=引用通知
突然な書き出しではありますが、トラックバックは中国語では「引用通知」と訳されているようです。
そして、これこそ本来望ましい呼ばれ方です。
(一応書いておくと、中国様と日本の比較をしたいのではなく、意味を「訳した」例としてのみ出しました)
トラックバックの「動作」は、他のブログにリンクを貼らせる機能です。
ですが、この「機能」は何のために存在しているか解っておられない方も結構居られるようです。
トラックバックは、「あなたのブログの記事を引用しました」あるいは「あなたのブログの記事について言及しました」という為の機能で、
まさしく「引用通知」という名前こそ本来ふさわしい機能です。
「ブログ間の馴れ合いを実現する目的で作られた機能」ではありません。
結果的にそういう役割を果たす事はあるでしょうが、目的は「引用したことの通知」です。
「なんか私の記事に関係ありそーだからトラックバックだ」「なかよくしたいからトラックバックだ」というのは、本来違います。
このようにスパムとは違うレベルでトラックバックの問題があります。
◆承認するトラックバックって何よ
トラックバックは「引用の通知」です。
ですから、トラックバックの誤用とは「引用してないのにトラックバックする」ということです。
「承認するトラックバック」が実装されると、「引用を承認しました」みたいな訳のわからんことを表明する機能になります。
トラックバックは、ソーシャルなリンクを表明する為の機能ではありません。
そのはずです。
承認するトラックバックはソーシャルなリンクを表明する機能に行き着きませんか?
見た目上手く行っているように見えるからって、Seasaaの安易な猿真似は止めましょう。
◆livedoorのBlogが取っている対策の方が正しい
livedoorのBlogで取られているトラックバックスパム対策の方が正しいはずです。
livedoorのBlogでは、トラックバックが飛んでくると「こちらへ向けたリンク」が存在するかチェックし、リンクが存在しないとトラックバックを張らない仕組みを取っています。
これによって「引用してないのにトラックバックする」を防ごうと試みています。
たしかにこの方法は完全ではありません。
「引用してるか」をセマンティクス(文の意味するところ)のレベルでチェックできないことが原因です。
つまり、シンタックスレベルで引用しているように見せて、実際には引用していない場合に抜けてしまうという問題は生じ得ましょう。
しかし、「引用してるかチェック」の方が本来は引用の通知機能であるとするなら正しい方向です。
LivedoorのBlogではこの方法でおおむね上手く行っていると聞きます。
ユーザー自身がYesと言ったものだけトラックバックを張るようにすれば誰からも文句でないじゃん
というのは単なる責任逃れです。
ユーザーに問うたからユーザー本位なのです、というのは止めてください。何のためのシステムですか?
きちんと、自動で「引用してますか」をチェックできる方向で実装してください。
おねがいします。
この記事には補足の記事を書きました:918 補足:トラックバック→引用通知の話
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