940 正しいVODは「見逃した対策」のVOD?
ちょっと前に、何故か使わぬVODという記事について書いてみた。
それに続いて、オンデマンド番組の時代について書いてみる。
まず上記記事から引用。
オンデマンド・・・もはや一般的となりつつあるサービスですが、アメリカの場合、あくまでも映画中心でした。公開後少々時間が経過し、DVD化される前後のものを、有料でオンデマンドで視聴するというのが一般的だったのです。ところが先週、大手ケーブル会社のコムキャストがCBS(親会社はバイアコム)と提携、同社の人気番組を放映直後から1回99セントでオンデマンド放映すると発表しました。
私の前回の記事で、DVDボックスをたくさん買う人ような人は視聴したいよりも所有欲で買っているのだろう、同じ理屈で行くとVODでは装置を買っても全然見ない現象になる、というようなことを書いた。
しかし、所有なんてどうでも良くて「とにかく今すぐ視聴したい」という状況は一応あって、それは「シリーズもの放送を一回見逃してしまった!」という状況。
熱心に見ているドラマがあって、たまたま一回見逃し&録画忘れをしてしまった。
さあどうします?
話が多少わからなくなる事を我慢して一回飛ばしますか?DVDになるまでじーっと我慢することにして放送を見るのをやめましょうか?
こういうときには、放送直後から番組を見ることが出来るVODは非常に使いたいサービスになる。
最近は放送したあと熱の冷めないうちにすぐにDVDを出すようになってきたけれども、さすがに「来週の放送に間に合う」なんて事はありません。
放送されているドラマには話題のリアルタイム性もあります。
放送中の番組の話で盛り上がるのは楽しい事ですし、それを我慢するとしても今度は「ネタバレ」に恐怖しなければならなくなります。
いつも見ていたドラマが「サッカー日本代表の天下分け目の決戦」と重なってしまい、なおかつその日は仕事なのでどう考えてもサッカーを録画しなきゃならない。というような、面白い番組が重なりすぎる現象で「時間帯さえずれていれば見るのになあ」という番組も沢山あるでしょう。
で、元記事。
放送一回で99セントで「見逃した対策」ができるのなら悪い話ではないと思います。
見逃した人対策のVODはこの試みが初めてなわけではなく、前から(前に?)韓国でやられていたとは思います。ですが、日本ではまだまだ行なわれていないサービスです(ガンダムか何かはやられていたかな?)
ただこの「見逃し対策」サービス、視聴時間が分散しないような気がするので負荷が集中して設備が大変な気もします。99セントで赤字にならないのかな?
そして最後に気がついたこと。
このVODサービスが定着したらどうなるか?
・生放送を見逃してもダメージを受けなくなる。
・番組が重なった時にVODされない方の放送の視聴率が上がるかもしれない。
・むしろ生放送を見逃すのが習慣化する。
・生放送を見逃すどころかVODも見逃すようになって元の木阿弥になる。
ずっとVODで見れるようにしたら良いともいえますが、そうするとDVDが売れなくなります。
どちらにせよ「何故か使わぬVOD」の現象が全体に広まることでしょう。
当面のサービスとしては「見逃し対策」のVODは明らかに便利でありましょう。
しかし、どうしても生で見なくてはならないもの(サッカー日本代表の試合とか)以外は最終的に「何故か使わぬVOD」に行き着くような気がしてきました。
あるいは、今のテレビ放送の情報配信形態が人間にとって実はかなり不自然なのかもしれませんね。
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